好きな人がいること1話のあらすじと感想『お前の梅干しの方が旨い!』低視聴率!
遂にスタートした月9ドラマ『好きな人がいること』。
このドラマはフジテレビのオリジナル脚本となっており、初回は15分拡大スペシャルで放送されました。
1話から三浦翔平にキュン死する女子が続出したとかしないとか…
そしてタイトルにも書いた『梅干し』に隠された深い意味についても注目。
今回は遂にベールを脱いだこのドラマの1話あらすじ、感想、出演者情報について書いていきます。
追記:1話視聴率は10.1%だったことが判明。前回月9ワーストを記録したラヴソング並みの数字でした…
1話あらすじ
(♪木村カエラ「Butterfly」)
櫻井美咲(桐谷美玲)は団子屋の娘。
小さい頃から365日、団子ばかり食べていた。
9歳の時に友達の誕生日パーティで食べたケーキに感動し、パティシエを志した。
大人になった美咲は小さなケーキ屋に就職しケーキ作りに没頭した。
去年のクリスマスなんて5日間泊まり込みで仕事をし続けた。
しかしある日、勤めていたケーキ店がベーカリーに1本化する為、クビになってしまった。
今日は就活の面接でケーキを見てもらおうと、宵越しでケーキを作っていたのだった。
しかしいざ面接官に見せてみると『どうして口がとんがってるんですか?』と聞かれる。
美咲のイメージではそんな感じだったはず…。
そう、美咲はキスの仕方も忘れてしまう程にご無沙汰だったのだ。
面接の結果は不合格。
後輩の石川若葉(阿部純子)とレストランで飲んでいる時にも散々言われた。
若葉『そりゃ落ちますよ。最後にキスしたのいつですか?』
美咲『4年前のロンドンオリンピックの時で室伏が銅メダル獲った日。時間経つのって早いねー。』
若葉『フフフ。笑えません。先輩の唇、梅干しみたいですよ?』
若葉はイケメン店員に『これ彼女が作ったんです。ちなみに彼氏募集中です。』と美咲のケーキをあげてしまった。
その後、若葉は彼氏(アモーレ)から呼び出されて先に帰る事に。
周りはカップルばかり。
美咲はトイレで『4年もキスしてないからこんなへんてこりんな人形になっちゃった』『そのせいで不採用になった』『先輩の唇、梅干しみたいですよ』という若葉の言葉を思い出しながら落ち込んだ。
トイレットペーパーで鼻をかみ、席に戻ろうとしたところ、鍵が開かない!
ガチャガチャやっているとドアノブまで取れてしまった。
『うそー?誰かいませんかー?最悪…』
しばらく時間が経ち、閉店を知らせるために店員がトイレに声を掛けてきた。
美咲が事情を説明するとその店員は『少し離れてもらえますか。』と言いドアを蹴破った。
『お客様、大丈夫ですか?』
美咲は驚いた。
そこに現れた店員は美咲の高校時代の憧れの先輩、柴崎千秋(三浦翔平)だったからだ。
千秋『あれ?櫻井…』
美咲『千秋さん?』
次の日、若葉と青空ヨガをしている時にその話をすると驚かれた。
『柴崎千秋と知り合いだったんですか?』
千秋は6店舗を経営する新進気鋭のレストランプロデューサーとしてメディアにも取り上げられる人物だったからだ。
美咲は千秋と高校の時、バイトが一緒だった。
しかし憧れていただけで片思いのまま終わった。
そして昨夜の帰り道の事を話す。
千秋『仕事は?今何してんの?』
美咲『パティシエです。』
千秋『お!やっぱ夢叶えたんだ。どこの店?』
美咲『ヴィッツチャールストン…』
美咲は咄嗟に昨日面接で落ちた一流ホテルの名前を言ってしまった。
千秋『あの5つ星ホテルの?すっごいなー。今日は仕事帰り?どうしてスーツなの?』
美咲『実は夏の間だけ仕事休みなんです。厨房が改装工事中で。』
千秋『じゃあうちで働いてみない?さっき食べたよ。櫻井のケーキ。すっごい美味しかった。うちって言ってもさっきの店じゃなくて湘南のレストランなんだけどね。通うのが大変だったら一緒に住んでもらって全然構わないし。』
美咲『一緒に住む??』
千秋『今向こう住んでてさ、隣の部屋空いてるんだ。』
美咲『と、隣の部屋??』
千秋『櫻井さえ良ければそこ使っていいから。どうかな?』
美咲『ちょっと考えさせて下さい。』
若葉『絶対行くべきですよ!くぅぅぅ!恋の予感しかしない!』
美咲『でも私4年もキスしてないんだよ?いきなり一緒に住むなんて宇宙戦争に行くようなもんだよ。はぁ。やっぱ無理。』
若葉『じゃ私が代わりに行きます。』
若葉は美咲の携帯を取り『湘南の件なんですけど美咲先輩行かないみたいなんで私が代わりに…』
美咲『あ、ちょっ!ダメ!』
美咲が携帯を取り戻すと画面は真っ暗なままだった。
若葉『ほら。正直になって下さい。本当はどうしたいんですか?』
美咲『行きたい…です。変わりたい。』
若葉はその言葉を聞くと『さ、行きますか』と美咲の手を引っ張って行く。
『しっかり武装して下さい』と可愛い部屋着を買い、『お風呂上りはすっぴんに見えるナチュラルメイク、髪はまとめてうなじを出す事』とメイクを教わり、『リア充になるため』とインスタグラムまで入れさせられた。『最後にこれ』とリップクリームを渡された。(ロケ地:表参道~恵比寿ガーデンプレイス)
若葉『千秋さんと素敵なキスしちゃって下さいね。』
美咲『千秋さんとキス??さすがにそれは…』
若葉『大丈夫。先輩は変われます。好きな人がいると世界が変わって見えますよ。その感覚、先輩に思い出して欲しいんです。』
美咲は決心を固めた。
電車(江ノ島電鉄)に揺られながら海の写真を撮ってインスタにアップ。
『今年の夏は恋します♡夏がやってきた~!』
到着後、砂浜で犬の散歩をしている人に写真を撮ってもらおうと頼むが犬に吠えられて断念。
次に通ったサーファーに頼み直した。
『あ、今ちょっと急いでるんで。』
美咲『お願いします。1枚で良いんで。』
美咲は強引に携帯を手渡した。
そのサーファーが画面を見ると『これって…』と千秋のドアップの写真を見る。
美咲は『あーごめんなさい。間違えました。』とカメラを起動し再度離れる。
美咲『ジャンプするんで、飛んだ瞬間撮って下さい。リア充は海でジャンプしてる写真を必ずインスタにアップするんです。大事な儀式的な行為なんで。いきますよー!せーのっ!ハイ!』
美咲は思いっきりジャンプした。
美咲はサーファーに駆け寄り『どうですか撮れました?』と携帯を確認すると撮れていない。
『あれ?タイミング逃しちゃいました~?じゃもう一回だけやるんで今度こそお願いしますよ~。』
美咲は再度ジャンプした。
しかしそこに近くの子供たちビーチボールが転がってきてその上に乗り…
大転倒。
サーファーはその姿をしっかりと写真に収めた。
『はい撮れましたよ。』
美咲は携帯を手渡しその場を去ろうとするサーファーを引き留める。
『この状況で撮るっておかしくないですか?困ってる人がいたら普通助けますよね?』
サーファーは黙って美咲が持っているビーチボールを奪い取り子供たちに返して行ってしまった。
『なんなのあいつー!』
美咲は泥だらけのまま千秋の家に辿り着いた。
『素敵やーん。』
家を見て感動していたその時…
後ろから急にハグされた。
男『待ってたよ。』
美咲『千秋さん?ごめんなさい。今私服濡れてて…』
美咲が振り返るとそこには知らない男。
美咲&男『うわー!!!』
美咲『誰???』
男『ごめんごめん人間違え!』
その男は大量の荷物を持つ美咲を見て『っていうか美咲ちゃん?俺今日から一緒に住む冬真。』
美咲『何かの間違えじゃ、私は柴崎千秋さんっていう方と…。』
冬真『うん。だからよろしくね。』
美咲はわけがわからないうちに冬真に家へ案内される。
そして汚れた顔を洗うために洗面所へ。
そこには風呂上りで服を着ていないあの嫌味なサーファーの姿があった。
美咲『何何何何!あんた、私のストーカー?』
サーファー『あ?どっちが。』
冬真『どしたの?』
美咲&サーファー『警察呼んで!』
冬真『何か誤解してない?』
美咲は千秋が帰ってきて事情が飲み込めた。
あの嫌味なサーファーも、抱きついてきた冬真も千秋の弟だったのだ。
千秋、夏向、冬真は3兄弟。
次男の柴崎夏向(山﨑賢人)はシェフ、3男の冬真は学生をしていた。
美咲『もしかして4人で住むってことですか?』
千秋『あ、言ってなかったっけ?』
冬真『もしかして兄ちゃんと二人っきりだと思ってた?』
美咲『いやいやいや…』
千秋『で、こちらがヴィッツチャールストンホテルの櫻井美咲さん。』
冬真『おー!すげー!』
夏向『どこがだよ。こいつな、兄貴の写真…』
美咲は『あー!!!夏向さん、はじめましてー。』と言葉を遮った。
そして言ったら殺すばりの視線で夏向を見た。
夏向は舌打ちして『邪魔。』とキッチンへ出て行った。
千秋『愛想ないな。ごめんね。』と美咲を部屋に案内した。
千秋『そういえば櫻井って霊感とか強くないよね?』
美咲『へ?』
千秋『出るらしいんだよこの部屋。』
美咲『出るって…まさか…』
思いっきり怖がる美咲を見て千秋は笑った。
千秋『冗談だよ。相変わらず素直だな。』
美咲『もう、やめて下さいよ~。』
次に二人は店に向かった。
そこは『SeaSons』という少し高台に建つお店。
突きだしたテラスからは湘南の海が一望できる。
千秋『来るのはほとんど常連のお客様なんだ。湘南の創作料理が気に入ってもらえてるみたいで。厨房の事は夏向に聞いて。』
美咲が厨房を見に行くと夏向に『何?』と怪訝な表情をされる。
夏向『部外者は厨房に入るな。』
美咲『あのー。私明日からここで働くんですけど…』
夏向はバケツと雑巾を手渡し『トイレ掃除。しっかり働けよ。』と嫌味っぽく言った。
夕方、夏向と千秋はバスケをしながら美咲の話をした。
夏向『なんであんなやつ雇ったんだよ。』
千秋『櫻井の何がそんなに気に入らねえんだよ…』
千秋は『おー櫻井!』と嘘を言い、夏向がそっちを向いた瞬間、レイアップを決めた。
千秋『食べてみろよ。櫻井のケーキ。そうすりゃお前にもわかるよ。』
その夜、美咲はベッドで雑誌の占いに『運命の人とのキス』と書いてありテンションが上がる。
インスタには若葉から『キスするまで帰ってきちゃダメですからね』とコメントが来ていた。
美咲はお風呂に入り、若葉の教え通りにメイクをした。
その途中、夏向が入ってくる。
美咲『ちょっとノックくらいしなさいよ。裸だったらどうすんの?』
夏向『別にどうもしないけど。』
美咲『出てってよ。まだ着替え中なんだから。デリカシーなさすぎ。』
すると夏向は美咲に顔を近づけ、『どストライクだわ。』と肩に手を置く。
ビビりまくって目を瞑っている美咲の肩に手を置き、洋服のタグを取った。
『タグついてる。アイライナー滲んでるし。やっぱお前どストライクだわ。下心丸だしで浮かれながら中途半端に仕事して、俺そういうやつが一番嫌いなんだよね。今までだってそうやってずっと遊び半分で働いてきたんだろ。お前みたいなやつが作るケーキなんて誰も食わねーから。』
夏向はTシャツを脱ぐと『出てけよ。デリカシーなさすぎ。』と言い返した。
部屋に戻ってイライラしながらノートにケーキの案をまとめていた。
そこに若葉から連絡が来る。
若葉『何か進展あったんですか?』
美咲『それどころじゃない。どうしても倒さなきゃいけない敵ができたの。最低最悪の弟。口悪くて思い込み激しくて人のこと見下してて。私のケーキ食べさせて絶対に見返してやる!』
若葉『へー。弟君も一緒なんだ。ちなみにイケメンですか?』
美咲『もはやそういう目で見れない。そういうわけで忙しいから。』
美咲は電話を切ると家のキッチンでケーキ作りを始めた。
作業は一晩中続き、完成した頃には朝になっていた。
起きてきた冬真にケーキを食べさせると『うんまっ!マジマジ!超旨い!なんか東京の味って感じ!さすがレベル高いわー東京は。』
美咲は気付いた。
作るべきは東京の味ではなく、湘南の創作料理に合う湘南の味だということに。
美咲は勇気を出して夏向と一緒に店に向かうことにした。
少しでも夏向のことや料理について知る為だ。
当然夏向は嫌味な態度。
『男なら誰でもいいのかよ。』
美咲は強引についていき、いろいろ質問をぶつける。(ロケ地:江の島水族館~江の島入口付近の国道129号線の歩道)
その時、美咲は夏向が自分より3つも若い事を知った。
話しかけ続ける美咲がウザくなってきた夏向はイヤホンで音楽を聞き始めた。
美咲がイヤホンの片方を奪い聞き始めると音量を上げてイヤホンを外させた。
夏向は文句轟々の美咲の口を抑えた。
そして『お前の唇、梅干しみたいだな。』
そう言って先に行ってしまった。
店に着き不機嫌そうに入口の掃除をしている美咲を千秋が見つけ話しかけてきた。
千秋『どうしたの?櫻井はすぐ顔に出るからわかるよ。』
美咲『実は、夏向さんに食べてもらおうと思ってケーキ作ったんです。でも納得いくのができなくて…良く考えたら私、お店の事も夏向さんの事も何もしらないなぁって。』
千秋『じゃあ食べてみる?』
千秋はお店の看板を取り出した。
そこには『オムバーグ』と言うメニューがシェフのオススメと書かれていた。
千秋『この店を始めた親父が一番の得意料理だったんだ。今じゃ夏向の得意料理。』
美咲『何か良いですね。親から子に受け継がれていく感じ。』
千秋『兄弟3人でこの店を守ってくれっていうのが親父の遺言でさ。実は冬真も料理人目指してるんだよ。あいつ調理師の専門学校通っててさ、卒業して調理師免許が取れたら夏向と一緒に厨房に立つ予定なんだ。』
先に行ってると千秋が階段を上ろうとした時、2人を引き連れた白いスーツの男が千秋を呼ぶ。
千秋『東村さん…』
店に入り東村(吉田鋼太郎)に事業譲渡契約書を突き返す千秋。
千秋『御社のチェーンに入る気はありませんので。』
東村『君もなかなか頑固ですね。』
千秋『お引き取り下さい。』
東村『だんだん君の事が好きになってきましたよ。私はね、飼いならされた犬より警戒心の強い野良犬の方が好きなの。懐いた時の感動がまるで違いますからね。』
千秋『懐かない犬だっているんですよ。』
東村『いませんよ。一匹たりともね。』
東村は千秋の顔を撫でて帰って行った。
美咲は料理を運びながらオムバーグの研究をしていた。
そして夏向がちょうど厨房を離れた時、オムバーグにかけるソースを味見。
ソースの材料をメモしていると夏向に見つかりつまみ出される。
美咲『オムバーグはどんな味なのかなと思いまして…』
夏向『なめてんの?』
美咲『なめたというか一口頂いたというか…良かったら後でそれ作ってもらえませんか?』
夏向『なんでお前みたいなやつの為に作んなきゃいけねーんだよ。さっさと東京帰れ。』
その夜、夏向は先輩の日村(浜野謙太)のサーフショップで飲んでいた。
日村『お前んとこ新しい子入ったんだって?結構可愛いらしいじゃん。』
夏向『もはやそういう目で見れない。一番嫌いなタイプなんすよ。男目当てで店に来やがって。』
日村『仕方ねーじゃん。夏が人に恋をさせるんだからさ。』
『ノブリンカッコイイ!』と日村の彼女の奥田実果子(佐野ひなこ)がイチャつく。
日村『お前にはわかんねーか。本気で人を好きになったことないもんな。』
実果子『夏向は黙ってても女の子寄ってくるもんね。』
日村『でもね、そういうやつが案外コロッと恋に落ちたりするんだよね。』
夏向『ありえねぇ。』
夏向は帰り道、冬真と会う。
冬真は吸っていたタバコを急いで消した。
夏向『お前もうすぐ試験だっけ?頑張れよ。』
冬真『そういえばさ、面白いもん見つけたんだよねー。これ。』
冬真が携帯を見せる。
そこにはインスタが映し出されていた。
アカウント名には『beautiful_bloom_』と書かれていた。
冬真『日本語で?』
夏向『美しく咲く?』
冬真『絶対美咲ちゃんだよね。それ湘南の海だしアイコンケーキだし。コメント見てみ。やる気満々だね。』
夏向は舌打ちした。
美咲はスーパーで買い物をして店のキッチンでケーキを作り始めた。
試行錯誤し、ノートに書きながら。
やっとケーキが完成した頃、夏向が店に来た。
夏向『おい。部外者が厨房に入んなって何度言わせんだよ。』
美咲『ちょうどよかった。今まさに会いたいと思ってたところ。』
美咲が食べてみてと薦めるが夏向は拒否。
美咲『そんなこと言わないでほら。』
夏向『いらねーっつってんだろ。』
夏向が払い除けたところ、ケーキが床に落ちてしまった。
美咲『なんでこんなことするの…』
夏向『さっさと片付けろ。』
美咲は落ちたケーキを広い、また厨房に入って卵を割り始めた。
夏向『何やってんだよ。』
美咲『もう一回作る。食べてもらわなきゃ気が済まない。』
夏向『食わなくてもわかんだよ。お前のケーキなんて。』
美咲『あんたそれでもシェフ?味もみないで決めつけるなんてあんたそれでもシェフ?』
夏向『あぁシェフだ。この店のな。シェフの俺が言ってんだよ。お前みたいなやつここに立つ資格なんかねーんだよ。』
『資格がないのはあんたでしょ。ここはお父さんから受け継いだ大事なお店なんじゃないの?あんたみたいなのがシェフなんてお父さんが気の毒。』
夏向は突然美咲にキスをした。
美咲『何いまの。』
夏向『キスがしたかったんだろ?満足したらさっさと出てけ。』
美咲は目に涙を浮かべながら夏向にビンタ。
美咲は『バカにしないで。』と言い残し店を出て行った。
しばらくすると千秋が店に入ってきた。
千秋『櫻井来てないか?連絡つかないんだよ。』
夏向『出てったんだろ。あんなやつうちには必要ない。』
千秋はカウンターで美咲のノートを見つけた。
それに目を通すと『お前さ、何もわかってないな。』と千秋は店を出て行った。
夏向は電気を消して帰ろうとしたが、気になって美咲のノートを見てみた。
そこにはつなぎ比率や卵の仕入れ先、ソースの煮込み時間や調合などのオムバーグについて、そしてオムバーグに合うデザートの考察がビッシリと書かれていた。
それに目を通した夏向はキッチンにあった自分が落としたケーキを見つけた。
そして1口、また1口と食べた…美咲に言われた言葉一つ一つを噛みしめるように。
夏向はそのまま店を出た。
走って美咲を探し始めたのだ。
その頃、美咲は駅のホームにいた。
千秋からの電話には出ず、電車にも乗らずにただベンチで座っていた。
そこに現れたのは千秋。
千秋『電話くらい出てよ。帰ろ。夏向の事なら大丈夫。今頃自分の間違いに気付いてるよ。』
美咲『違うんです。夏向さんは悪くないんです。自業自得なんです。』
千秋『どういうこと?』
美咲『すいません。私嘘ついてました。ヴィッツチャールストンで働いてるなんて嘘なんです。本当は小さいケーキ屋にいてそこも一ヶ月前にクビになって。ずっと就職活動してるんですけど全然決まらなくて。ケーキ作る事しか取り柄ないのに、そのケーキすら誰にも認めてもらえなくて。何も無い自分が情けなくて。だからあの夜、千秋さんに誘ってもらえて私本当に嬉しかったんです。やっと認めてもらえたって。こんな自分でも必要としてくれる人がいるんだって。それで私舞い上がっちゃって、その気持ち夏向さんに見透かされて。だから自業自得なんです。何やってるんですかね私。馬鹿みたいですよね。ほんと、馬鹿みたい。』
千秋は美咲の手を取り、歩き出した。
そしてバイクのヘルメットを渡す。
千秋『乗って。』
美咲『でも…』
千秋『俺はわかってるから。櫻井の仕事に情熱とプライド持ってるとことか。真っ直ぐで一生懸命なとことか。ちょっと不器用なとこも。ちゃんとわかってるから。そんな櫻井だからいて欲しいんだよ。』
千秋はヘルメットを被せ、ポンポンと軽く叩いた。
美咲『千秋さん…』
千秋『ほーらー。帰るよ。』
美咲はバイクの後ろに乗り発進した。
千秋が『しっかり掴まって。』と言うが聞こえないので美咲の手を取り自分の体に持ってきた。
その姿を、走り回って美咲を探していた夏向が目撃。
夏向は美咲が見つかったという安堵だけではない気持ちを抱えながら歩いて帰った。
美咲は部屋で雑誌の占いを見て夏向とのキスを思い出す。
その時、部屋の外で何かを置いて歩いていく音がした。
美咲が部屋の外を見てみるとお皿が置いてあり、そこにはおにぎり二つと漬物が添えられていた。
美咲はリビングの物音がする方に向かって『千秋さん、ありがとうございます。ちょうどお腹すいてて。』とおにぎりを食べ始めた。
『んー美味しい!ごはんとチーズと海苔ってこんなに合うんですね!さすが千秋さん!』
と、そこには夏向が立っていた。
美咲『なななんで黙ってるの?普通人違いしてるって気付くでしょ。それで普通気付いたら言うでしょ!ほんと無神経!』
夏向『あ?無神経なのはお前だろ。抹茶のクレームダマンドが甘すぎる。あれだけまったりしてると卵の甘味がかき消される。オムバーグに合せるならもっと神経使え。』
美咲は夏向が自分のケーキを食べてくれた事に気付いた。
夏向は美咲に鍵を投げた。
夏向『朝オープン30分前までに掃除。ホコリ一つ残すな。夜は残って後片付け。わかったな?』
美咲は嬉しそうに『はい。』と頷いた。
しかし美咲はハッとして『ってか偉そうに!言っとくけど許したわけじゃないからね!今度あんなことしたらぶっ飛ばすから。』と言う。
夏向『あんなことって?』
美咲『もういい!4年ぶりだったのに…』
夏向『つーかさ、もう一個の方が旨いから。』
そう言うと夏向は2階に上がって行った。
美咲は言われたもう一つのおにぎりを食べてみた。
すると中身は梅干し。
美咲『あいつ…』
美咲はちょっと笑顔でおにぎりを食べた。
次の朝、美咲が起きると夏向が先に家を出たことを知りダッシュで店に向かう。
店に着き『おはようございます。』と入って行くと返事が無い。
『セーフ。』そう思った瞬間後ろから現れた夏向が『遅い。』言いながらと準備をしていた。
夏向『鍵、やる気ないなら返せ。』
美咲は『やる気あります。すぐにケーキ作ります。』と厨房に入ろうとしたところ止められた。
夏向『お前が厨房使っていいのは営業前と営業後と休憩中だけ。』
そして美咲のおでこに買い物のメモをパチンと押し付けた。
夏向『さっさと買い出し行ってこい。』
美咲が出かけると白いワンピースの女の子(大原櫻子)が店に入ってきた。
『あの…』と夏向に話しかけるが『やっぱりいいです。』と出て行ってしまった。
一方、美咲は買い出しの途中で千秋を見かける。
話しかけようとしたが待ち合わせしていたのは女(菜々緒)。
しかも二人が入って行ったのは結婚式場だった。
美咲は驚いて尻餅をついた…
1話感想
このドラマははっきり言って役者を見るドラマかなという感じがしました。
若い女の子にはすごく魅力的なドラマなのかもしれませんがそういうタイプの子は『桐谷美玲ってどこが可愛いの?』とか言いそうですねw
ストーリー的には『うーん。』という意見が多いです。
実際、分りやすいフラグの立てすぎで構成が見え見えなのはちょっとどうかなと思いました。
もう半分くらいは話見えて来ちゃいましたからね。
視聴率も10.1%と月9最低クラスの数字。
次回はこれより低くなる可能性が高いですね。
そんな酷評を受けるドラマ『好きな人がいること』ですがそのストーリーの中でもちょっと面白い部分を発見したのでご紹介。
梅干しについて
1話では冒頭で出てきた若葉と夏向が揃って美咲の唇を梅干しと表現しました。
その夏向の言葉だけに注目してみると…
夏向の事を知ろうと美咲がついてくるシーン
『お前の唇、梅干しみたいだな。』
後半の夏向が作ってくれたおにぎりを食べるシーン
『そっちの方が美味しいから。』と食べた中身が梅干し。
梅干し=美咲の唇→美味しい
『お前とのキス、良かったよ』というメッセージが隠されていたのでは?
読み過ぎなのかもしれませんが夏向の性格ならあり得る表現ですね。
四季について
このドラマに出てくる3兄弟の名前は夏向、冬真、千秋と季節が入っています。
あれ?春は?と思いませんか?
美咲のインスタのアカウント名が『beautiful_bloom_』で美しく咲くだったのでこれが春なのかなとも思いました。
しかし春香とか春菜とかやり様はありますよね?
何故あえて美咲なのか。
もしかしたらこの先『春○』という誰かが出てくる可能性も…
ちょっと後者に期待しています。
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