【微笑む人】の視聴率とネタバレ、感想!原作と違う戦慄のラスト5分が胸糞だけど腑に落ちる?

【微笑む人】の視聴率とネタバレ、感想!原作と違うラスト5分に戦慄が走る!

3月1日にテレビ朝日・日曜プライムのSPドラマ【微笑む人】が放送されました。

松坂桃李と尾野真千子の演技合戦がすごい! 原作と異なる設定、戦慄のラストに意外な感想が!

今回は【微笑む人】の視聴率とネタバレ、原作との違い、感想について!

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目次

【微笑む人】の視聴率

【微笑む人】の視聴率は10.9%!

裏番組「テセウスの船」は14.0%、「シロでもクロでもない世界で、パンダが笑う」は8.5%でした。

【微笑む人】のネタバレ

ドラマ【微笑む人】のネタバレです。未視聴の方は閲覧ご注意ください。

仁藤(松坂桃李)が起こした安住川事件とは?

2018年9月16日、エリート銀行員・仁藤俊美(松坂桃李)が妻子と河原でピクニック中、突然妻子に手をかけた。

当初は水難事故と思われたこの事件は、目撃者の証言と妻・抄子(かんこ)の爪から検出されたDNAから仁藤による殺人と判明した。

仁藤が妻子殺害の動機を「本の置き場所が欲しかったから」と答えたため、「そんな理由で妻子を殺すはずがない」と世間の注目を集めた。

仁藤(松坂桃李)の妻子殺害事件に晶(尾野真千子)が異議!

安住川事件9か月後の初公判で仁藤俊美(松坂桃李)は、動機を確認する裁判官(大河内浩)の問いに、極めて冷静にこう答えた。

私が妻と子供を殺した理由は、本の置き場所が欲しかったからです。

私は読書が大好きなんです。2人がいなくなって2人の私物を片付ければ、その分本が置けると思いました。


傍聴席にいた週刊誌記者・鴨井晶(尾野真千子)は「そんなわけない!それは絶対嘘です!」と叫び出す。仁藤はそんな晶に微笑む。

鴨井晶(尾野真千子)と仁藤(松坂桃李)は親友(おやとも)

晶(尾野真千子)は仁藤の初公判前日、週刊海潮のデスク・井上(生瀬勝久)から1時間で2000字にまとめて、というムチャぶりな仕事をふられる。

晶はその代わり、仁藤の事件を担当させてくれと食い下がっていたのだ。

しかし裁判中の発言が問題になり、裁判所に呼び出された井上が晶を叱る。

仁藤はキャンディレイを作るのがとても得意…、と突然言い出す晶。実は仁藤とは子供の幼稚園が同じで、キャンディレイを一緒に作ったことがあったのだ。

紳士的でイケメンの仁藤のことを、ちょっといいなと思った晶は、ママ友ならぬ親友(オヤトモ)として食事に誘うが、仁藤は友達は距離があってこそ。2人で食事は距離が近すぎる。妻が嫌がることはできない、と断っていた。

世間の注目を集める殺人犯と直接の知り合いであった晶は、井上から巻頭特集を任される。

仁藤(松坂桃李)の過去にさらなる疑惑!

晶(尾野真千子)が家に帰ると、いつものように隣人女性が晶の家の前まで掃除をしていた。「申し訳ないから」と断る。「ついでですから」と答える隣人。

キッチンでは主夫の拓郎(小久保寿人)が特製生姜焼きを作っていたが、晶はそのレシピは隣人女性のメモによるものと感づいてしまう。

仁藤の看守(田中要次)は、ルール違反といいつつ仁藤の動機への疑問を直接ぶつけるが、仁藤は普通に微笑むだけ。

顔見知りの佐藤刑事(福田転球)が仁藤の事件の担当刑事だと知り、情報を仕入れに行く晶(尾野真千子)。

救急隊員の話
妻子に人工呼吸をしていたかと思えば、救急車に乗るように言うと、仁藤は自分の車が置きっ放しだと迷惑だから、後から追いかけると冷静に答えていた。

病院スタッフの話
妻子が死にかけている手術中なのに、仁藤は平然と本を読んでいた。

佐藤の取り調べ
動機を聞かれた仁藤は「本が増えすぎちゃって、どこにももう置ける場所がなかった。妻と子供がいなければその分スペースができてもっと本が置けると思った」と答えた。

佐藤はもちろん追加の捜査をしたが、何も出てこなかったと嘆く。

銀行の先輩・梶原(阿部亮平)の変死

晶(尾野真千子)は仁藤(松坂桃李)のもと勤務先・慶和銀行に行き、仁藤の人となりを聞く座談会を開いてもらう。

仁藤は成績優秀で、人望もあった。女子社員の間では「結婚するなら仁藤さんみたいな人」と評判だった。

仁藤の後輩・田辺は、梶原(阿部亮平)とのエピソードを語る。梶原は仁藤と正反対で人を見下したり、女性へのセクハラもすごかった。契約をとるためなら手段を選ばないなど、評判は最悪だった。

田辺が契約を横取りされたとき仁藤に相談すると、仁藤はこう言った。

納得いかないお前の気持ちもわかるよ。私から話してやろう。

中華料理レストランで会う仁藤、梶原、田辺。

仁藤は梶原にみんなが納得する着地点を探したい。田辺が納得する方法はひとつ、梶原が田辺に頭を下げることしかないと切り出す。

梶原は仕方なく田辺に謝る。

見た目より推しが強いなという梶原に、仁藤は人に頼られるとノーと言えない性格なんですと微笑む。

仁藤さんは正義の人、という田辺と女子社員。

もう1人の参加者、保坂(薬丸翔)はとくにエピソードはない、と消極的。

そして梶原は湖に身投げをしてすでに他界していた。

後日、保坂から呼び出される晶。仁藤の意外な一面を聞くことになる。

保坂は以前、取引先からかかってきた電話の伝言を仁藤に伝え忘れていた。

その日は外出するから携帯にかけるように言われていたのだったが、翌日になって気づき謝った。仁藤は小声でこう言った。

「保坂くんさ、次は死ぬよ」

口元は笑っていたけど、目は笑ってなかった。

保坂は、梶原の死を知ったとき仁藤のことを考えたという。あの目は人を殺せる目だった!

梶原さんが死んだから仁藤さんは調査役に昇進できた。半年も待てばどのみち仁藤は昇進していたはずだから、こんなこと考える自分がおかしいのかもしれないけど、話せてスッキリした。

晶は梶原が身を投げたという宮霧湖に向かった。橋の上から渓谷に梶原を突き落として微笑む仁藤を想像できた。

また女癖の悪かった梶原が抄子を狙っていたことを知り、梶原を殺した動機はそこにあるのではないか、と考え、直接対決する。

本は際限なくどんどん増えていく。仕方なく床に積み上げるが、それは美意識が許さない。

抄子との関係で梶原を殺したのではないかと追求する晶に、そんな理由で人を殺さないという仁藤は、手土産にと別の話を語り始める。

実はとても快適なんですよ。調査役の席。空調が直接当たらず、景色がいいが直射日光も当たらない。いちばん居心地がいいあの席で仕事がしたい、と思っていた。

仁藤はそんな理由で梶原を殺したのか?

大学時代にはゲーム機欲しさに友人を殺害?

ふたたび情報をねだる晶(尾野真千子)に佐藤刑事(福田転球)は、正直、怪しいことはあったが、証拠になるものが何もないという。それでもいい!と粘る晶。

晶は仁藤の大学生時代の同級生・中里に取材する。中里と仁藤の友人、松山の死についてだった。

松山はダンプカーの巻き込み事故で死んだ。仁藤のことなら当時付き合ってた山辺抄子に聞いたほうがいい、と中里。

山辺抄子は里山武という議員の妻になっていた。最初は拒絶されるが、仕方なく喫茶店で晶と話すことに。

仁藤とはたしかに一時期交際していたが、松山のことが原因で別れた。仁藤は松山の死後、松山にもらったというゲーム機で楽しそうに遊んでいた。

仁藤は松山の両親から形見分けでもらったと言っていたが、後日抄子が松山の遺族に聞くと事実ではなく、気味悪くなって抄子は仁藤と別れた。

やさしい仁藤と冷酷な仁藤。どちらが本当の仁藤なのか…。混乱する晶。夫の拓郎(小久保寿人)に話す。

私ね。仁藤さんは奥さんも娘さんも殺してないと信じてた。何か深い理由があったり、誰かをかばっていたりして嘘をついていると思ってた。

でも調べれば調べるほど逆の気持ちが強くなっていく。シリアルキラーなんじゃないかって。

そっちの方向で記事にするのはダメなの?たまには臨機応変にすることも必要じゃない?

人間、間違いを犯すことや失敗することもあるし…。

夫の言葉に方針を変える晶。

仁藤に再び面会する晶(尾野真千子)。

松山のゲーム機について聞く。当時爆発的に流行ったゲーム機。今どこにあるかと聞くと「捨てた」と答える。

晶は松山の両親にゲーム機のことを確認していた。その事実を突きつけると、「実は松山が都合よく死んでくれたから、パクった。何ヶ月先の予約を待つより早いから…、とでも言うと思いました?」と仁藤。

何とか私を異常なシリアルキラーにしたいだけでしょ。わかりやすいストーリーに仕立て上げたいだけ。

晶はひるまず、抄子という名前へのこだわりについても追求する。

それもある意味わかりやすいストーリーだと一蹴した仁藤は、「私よりあなたのほうが殺人の素質がありそうですね」と不敵な笑みを浮かべた。

小学校の同級生・ショウコの正体は?

編集長の井上(生瀬勝久)に呼び出された晶(尾野真千子)。井上はよく行くキャバクラで仁藤の小学校の同級生・抄子(佐藤乃莉)と知り合ったという。

抄子はカスミという源氏名で働いていた。

晶と井上はギャラを払う条件で抄子にインタビューを決行。

抄子は小学生のときに義父から性的虐待をされていた。優しい仁藤(柴崎風雅)は「そんなやついなくなればいい」と言い、抄子と仁藤は単純な計画を立てた。

それは酒がなくなると買いに行く義父がアパートの外階段を降りるときに、後ろから突き飛ばして転落死させるというもの。義父の酒癖の悪さは周知の事実なので酔って転落したと思われるはず…。

決行の日。仁藤はいざとなると震えて「できない」と言い出し、結局抄子が自ら手を下す。抄子は「意気地なし」「役立たず」と仁藤を非難した。

それがトラウマになり、仁藤は人殺しをするようになった…。というストーリーを考える晶。

井上と晶は巻頭特集で、事件の根幹にある仁藤幼少期の異常体験をとくダネにしようと色めきたつ。

晶(尾野真千子)が夫の不倫に…

晶(尾野真千子)は仁藤と面会して、スクープ記事のゲラ刷りを見せる。仁藤がいとも簡単に人殺しをするようになった原体験について述べる。

抄子の義父殺しの際に、目の前の邪魔者を殺せば排除できるということを知った。

かわいそうに。その記事は成立しないという仁藤。

晶と井上が会った抄子と自分の知る抄子は別人。

深浦抄子は初恋の女の子だったが、その両親は早くに他界して祖父母に育てられていた。実家はお金持ちですごい豪邸に住んでいた。

別の同級生には義父から性的虐待を受けていた子がいたが、その子は男の子だから鴨井さんの記事は成立しない。

井上と晶が会った抄子は男なのか?

あなたは身近な人が何を考えているかわかりますか?

家族のことだって本当のところはわからない。それでもみんな生活している。

殺人犯だけはなぜ理解しないといけないんですか?

あなたみたいな動機で殺人する人がいると不安だからよ。その不安を取り除くのが仕事だから。

不安だったのはあなたじゃないですか?

でもね、理解しやすい結末なんて現実には存在しないんですよ。

仁藤に自分の不安を見抜かれていた晶が帰宅すると興信所の山田が待っていて、
夫・拓郎と隣人の不倫現場の証拠写真を渡す。

今日は娘がサマーキャンプから帰る日。キッチンで意気揚々とハンバーグを作る拓郎に証拠を突きつける晶。

いや、ちょっと待ってね。これ誤解だよ、もともと隣の奥さん、精神的に揺れてるところがあってね…と言い訳を始めようとした拓郎。

平気で嘘をつく拓郎の微笑みは仁藤のものと似ていた。

晶は思わず拓郎をアイスピックで刺し殺してしまう。

逮捕された晶と刑務所ですれ違う仁藤は、暗い顔の晶に「笑ったほうがいいですよ。その方が魅力的です」と囁いた。

人間、本当のところはわからない。わかったときにはもう事は起きている…。

【微笑む人】の感想!原作と違う結末が衝撃!

晶(尾野真千子)が何かやるとは思ってましたが、まさか夫を殺すとは…。かなり衝撃の結末にさまざまな感想がTLに上がりました。

https://twitter.com/makabemegane/status/1234117194272821248
https://twitter.com/momocho18847294/status/1234117176430231552
https://twitter.com/sasaMi524Ta823/status/1234121122402095104

【微笑む人】の動画は、Telasaなどで配信中。テラサでは、今作と180度違うポンコツな松坂桃李がかわいい「あのときキスしておけば」も見られますよ。

【微笑む人】のまとめ

原作では、安住川事件を追っていくのは小説家。

仁藤という男の過去を探っていく様子はほぼ原作通りです。

結末では、カスミというキャバクラ嬢とは別に抄子という別の女性が登場して辛い過去を語りましたが、それは偽物?でした。

本当の抄子はカスミで、ドラマで仁藤が最後に言う抄子の正体と「わかりやすいストーリーなんて現実にはない」ということを突きつけるのもカスミ。

しかし2時間ドラマで実写化するために、登場人物を絞り、その役目を仁藤(松坂桃李)にやらせたことで、原作よりリアルに締まった感じのラストになったと思います。

小説なら読者の想像力に任せる叙述も実写化だとモヤるだけだったりするので。

途中で仁藤が読んでいた谷崎潤一郎の「春琴抄」。晶がアイスピックで刺したのは夫の目なのかどうかはわからないし、「春琴抄」は火傷を負わされ美貌を失った春琴を愛するがために、醜くなった春琴の姿を一生見ないように佐助が自分の目をついてしまうという話。

晶が夫を殺したのは夫の不倫と、自分の不安や悲しみを排除するため?と思われるので、直接的なオマージュではありませんが、伏線のひとつだったのかと思います。

「アンフェア」の秦建日子さんの脚本では、仁藤の事件を追う人物の家庭環境とその影響までを描いたり、看守役により仁藤の不気味さをさらに深掘り。

原作にないキャラクターを補足した実写化はうまくまとまっていたと思います。

視聴者の感想にもあるように、最悪の結末なのに、なぜか腑に落ちる。鳥肌もので怖いけど、なぜか納得。

ということに共感します。

人間の本当のところなんて誰にもわからない。

それなのに「理解しやすい結末」を求めて安心しようとする。

どんな人間も、自分もあっち側に転ぶ可能性がある。


普段は目に見えない人間の性を実写化したようなドラマ。こんな命題を突きつけられたら、晶でなくても答えられませんね。非常に考えさせられました。

そして松坂桃李VS尾野真千子の演技対決が最高!

松坂桃李は本当にハマり役でしたね。これからもあの優しい笑顔が怖くなってしまいそうです!

アイキャッチ画像出典:ドラマ【微笑む人】公式サイトより

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