映画【十二人の死にたい子どもたち】のネタバレと感想!結末と時系列は?

十二人の死にたい子どもたち

画像出典:日テレ

映画【十二人の死にたい子どもたち】のネタバレと感想!

映画【十二人の死にたい子どもたち】が2020年12月31日に日本テレビ系で地上波・初放送。

安楽死の集いに集まった12人と謎の13人目。気になる結末や、ややこしい到着順の出来事を時系列でネタバレ!

今回は【十二人の死にたい子どもたち】ネタバレと感想などについて紹介します。

【十二人の死にたい子どもたち】の動画
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目次

【十二人の死にたい子どもたち】の結末ネタバレ

映画【十二人の死にたい子どもたち】は、タイトル通り12人の未成年が安楽死をするために、廃病院に集って展開していく物語。

しかし13人目がすでに死んでいたことから、歯車が狂います。

何故なら、安楽死を実行するかどうかは、意見の全員一致が原則だからで、知らない人と死にたくないと言う意見もでたから。

この13人目=ゼロ番は何者なのか。そして誰に殺されたのか。

そして12人の死にたい子どもたちが出す結論とは?

早速、ネタバレしていきます。

ゼロ番殺害犯の結末ネタバレ

ゼロ番は、ユキ(竹内愛紗)の兄!

なんと、

ゼロ番殺害犯はなし。ゼロ番は生きています。

兄は事故で植物状態ですが、生きています。しかし自分のせいで兄が事故に遭った、とユキは自分を責め、2人で安楽死の集いへとやってきました。

結末ネタバレ

終盤、シンジロウ(新田真剣佑)が、謎を整理していきます。

ゼロ番を途中まで連れてきたのがユキと判明。さらに、

ゼロ番を集合場所に連れてきたのは、アンリと(杉咲花)とノブオ(北村匠海)!

シンジロウは参加者が死にたい理由を聞くうち、自分たちは死ぬべきでないと考えるようになります。病気にかかっているから死ぬ選択をするのでなく、生きる選択をしたいと決断。安楽死の集いの中止を求めます。

採決の結果、全員が中止に賛成したため、「安楽死の集い」は中止。解散となりました。

【十二人の死にたい子どもたち】の4つの謎のネタバレ

ゼロ番の正体、以外にも主に4つの謎があります。

1:靴の謎

女子トイレで靴が片方、発見されました。

集合場所である地下一1階の部屋には、13番目の人物=ゼロ番の遺体(と思われる人物)がベットで横になっていました。

ゼロ番は、靴を履いていません。つまり彼の靴でした。

子供たちは、調べ回る中、エレベーターに靴がもう片方あったことが判明します。

ナゼ、バラバラに違った場所に捨てられていたのでしょうか。

トイレは偶然、ノブオ(北村匠海)がゼロ番を引きずっていた間に落としてしまいました。

エレベーターには、ノブオがかく乱するためにわざと落としました。

2:タバコの謎

サトシ(高杉真宙)が病院に到着した際、クスノキの下のベンチ付近で2本の吸い殻を発見。(銘柄:アメリカンスピリットのメンソール)

廃病院内にもタバコが発見されます。

  • 2階の女子トイレに落ちていた吸い殻はマルボロのメンソール。
  • 喫煙室に捨てられていたのもアメリカンスピリットのメンソール。

ちなみにタバコを吸う登場人物ごとの銘柄はコチラ↓

  • セイゴ(坂東龍汰):ラッキーストライク
  • ミツエ(古川琴音):マルボロ(メンソール)
  • リョウコ(橋本環奈):ラッキーストライク(メンソール)

つまり、クスノキの下のベンチの吸い殻と病院内・喫煙所で吸っていたのは、リョウコでした。

芸能活動をしているため、時間の融通が利かないようです。正午より1時間前から開けておくと言われたのに、10時過ぎにやってきたため時間をつぶしていたのです。このことがきっかけで、リョウコはマスクとキャップを外して、芸能人・莉胡であることをみんなに明かすことに…。

これがまた、波紋を呼んで、「莉胡ちゃんを死なせない」とミツエが安楽死・実行の反対に回ることに!

ちなみに、ミツエのマルボロは亡くなったバンドマンが吸っていたものでした。

3:マスクとキャップの謎

マスクと黒いキャップが病院内を移動した謎があります。(なお、リョウコが廃病院にやって来た時に身につけていたものとは別)

  • ケンイチ(渕野右登)は、カウンターに置かれていたものを発見。
  • マイ(吉川愛)は、裏口の外に落ちていたのを発見。

マイは9番目に来たと推測され、その後に来たメイコ・アンリ・ユキはマスクとキャップを裏口付近で見ていないという。

理由は、マイが最後に裏口から入ったから。

「マスクと黒いキャップ」は、アンリが外に誰もいないと思って捨てたことも原因です。

4:エレベーターが停止していた謎

タカヒロ(萩原利久)が院内にやって来た時には、6階でイスで止められていた。

メイコ(黒島結菜)が院内にやって来た時には、ロビーの椅子が2つ不足していた。

タカヒロとセイゴとノブオがエレベーターに乗った時には、靴が無かった。

しかし、ユキが乗った際には靴がエレベーター内に置かれていた。

ナゼ、エレベーターを止める必要があったのでしょうか。

それは6階に誰も来て欲しくなかったから。談話室にゼロ番を隠していたからでした。

【十二人の死にたい子どもたち】の時系列ネタバレ

映画「十二人の死にたい子どもたち」は、先着順に札を取っていきますが、途中で混乱していきます。

集合時間の正午までの時系列がミスリードされているからです。

ここでは時系列順に整理してみました↓

  • 9:51 : 屋上にいるアンリ(杉咲花)とノブオ(北村匠海)が、病院の敷地入口に、ユキ(竹内愛紗)が車いすに乗っているゼロ番(とまん)を押して入ってくるのを目撃。
  • 9:55 : 1階 通路に置き去りにされたゼロ番を、アンリとノブオが発見。その様子をユキが隠れて見ていた。(ユキは、裏口からの通路を車いすが通れなかったため、他の道を捜していた)
  • 10:08 : アンリとノブオが館内の電源を入れた。(エレベーターを動かすため)
  • 10:11 : ゼロ番をとりあえず1階トイレに連れ込むアンリとノブオ。
  • 10:15 : 屋上。アンリが、帽子とマスクをした女性(橋本環奈)が病院の敷地入口に入ってくるのを目撃。
  • 10:16 : 1階。トイレの個室からゼロ番を連れ出すノブオ。(見つかる危険があるため)その際、靴を落とす
  • 10:17 : 2階。ユキが帽子とマスクをカウンターに置く。
  • 10:20: 病院敷地内のクスノキの下のベンチ。女性=リョウコ(橋本環奈)がタバコを吸う。吸い殻もその場に捨てた。
  • 10:20:ノブオがゼロ番を運ぶ。
  • 10:49 : 2階。ノブオが、車輪つきのイス2つにゼロ番を乗せて運ぶ。(もう片方の靴が脱げた)
  • 10:49 : 病院の敷地内。サトシ(高杉真宙)がクスノキ下のベンチのタバコを発見。
  • 10:55 : 1階。ミツエ(古川琴音)が女子トイレに入る。その様子をリョウコが目撃。ミツエ、トイレで靴を発見。
  • 10:56 : 2階。カウンターにあった帽子を回収したノブオ。(ゼロ番を連れてきた人物の証拠を隠したかった。トラブルでの中止を防ぐため)
  • 10:57 :2階。 ノブオ、ゼロ番を運ぶ途中で廊下に落ちて「ドン」と音が響く。その音を、待合室にたケンイチ(渕野右登)と、廊下にいたリョウコが聞いた。エレベーターで6階へ運ぶノブオ。
  • 10:57 : 2階。走りさるユキの後ろ姿をリョウコが目撃。
  • 10:58 :  屋上。アンリが時計で時間を確認。(この頃、6階にゼロ番を隠す。残る命題はゼロ番を集いの場に移すこと)
  • 11:00 :  地下1階。サトシが集合場所の扉の鍵を開けた。ノブオがその様子を目撃。
  • 11:05 : 地下1階。ノブオが集合場所から空いてるベットを6階へ。(上がったり下がったり大変だったはず?)
  • 11:10 :  2階。サトシが備品などを確認して回る。
  • 11:15 : 病院の表に、シンジロウ(新田真剣佑)が到着。アンリが屋上から確認。
  • 11:17 :  6階。ノブオがエレベターを動かないように仕掛けをしてから、階段で降りる。(6階にゼロ番を隠していた?この時はすでに集合場所に運び込んでいた可能性が高く、ベットを入れ替えた痕跡があったことや、屋上に行って欲しくなかったからかも。)
  • 11:17 :  1階。タカヒロ(萩原利久)がエレベーターが来ないことを確認。
  • 11:18 : タカヒロが階段をのぼる。
  • 11:20 : ノブオが階段の途中で足音に気付き、あわてて廊下の方へ。
  • 11:23 : 3階。サトシが様子を巡回中。
  • 11:27 :  病院の敷地の入り口にて。マイ(吉川愛)が、続いて、メイコ(黒島結菜)がやってきた。屋上で確認したアンリはあわててノブオに電話。
  • 11:28 : 6階。エレベーターのイスの仕掛けで止まっていることに気付くタカヒロ。
  • 11:28 : 屋上。あわてて1階に降りる、アンリ。
  • 11:30 : 1階。アンリがノブオに合流。正規の玄関にはシンジロウがいて調べていてどかない。ノブオが自販機で缶ジュースを買って、その音でその場を離れたシンジロウ。
  • 11:31 :  1階。アンリ、正規の玄関から表へ出る。
  • 11:34 :  地下1階。ノブオがゼロ番のそばでペットボトルの水を飲む。(薬を飲んで自殺したとみせかけた)
  • 11:36 : 1階の受付付近。靴を拾うノブオ。背後にセイゴ(坂東龍汰)の気配を感じて、あわてて上着に隠す。
  • 11:37 : 裏口(社員通用口)前。アンリが「集いに来た人?」と確認したあとに、暗証番号を入力して開けてあげた。その際、花壇に謎の帽子とマスクを捨てた。
  • 11:40 : クスノキ下のベンチにマイが座る。(屋上からは死角)
  • 11:43 : エレベーターが6階で止まっていることを確認したノブオ、セイゴ、タカヒロは、エレベーターで1階へ。ノブオが上着から靴を取り出してエレベーターに残していく。
  • 11:44 : 4階。サトシが巡回。
  • 11:49 : 裏口前。マイがニット帽を発見。
  • 11:52 : 1階。ユキが、誰もいないことを確認後、黒の服装を脱ぐ。先にマイが番号札を取りに行くところも確認。
  • 11:55 : 地下1階。次々と集合場所に現れた。最後の一人は、ユキ。

12人になったため、主催者・サトシが来る前にドアを閉めた・・・。

【十二人の死にたい子どもたち】の本当の順番ネタバレ

劇中で登場人物たちが来館順を以下のように推理しました。

  1. ノブオ(9番)
  2. リョウコ(4番)
  3. サトシ(1番)
  4. ケンイチ(2番)
  5. タカヒロ(8番)
  6. セイゴ(10番)
  7. ミツエ(3番)
  8. シンジロウ(5番)
  9. メイコ(6番)
  10. アンリ(7番)
  11. マイ(11番)
  12. ユキ(12番)

番号とチグハグですね。(笑)

リョウコ(橋本環奈)が主催者・サトシ(高杉真宙)より早く来ていた点は、クスノキの下のタバコの件で判明。

ノブオ(北村匠海)も途中で、靴とエレベーターの「犯人だ」とタカヒロ(萩原利久)が指摘。

正解でしたので、主催者より前に来た疑いがあります。

結論として、来館した本当の順番とは以下のように考えられます。↓

  1. アンリ(7番/杉咲花)…メイコと一緒に入ったため7番に。
  2. ノブオ(9番/北村匠海)
  3. ユキ(12番/竹内愛紗)とゼロ番(とまん)…3番目に来たが番号取得は最後。
  4. リョウコ(4番/橋本環奈)…番号を金庫から取ったのはミツエの後。
  5. サトシ(1番/高杉真宙)…リョウコのタバコをベンチで発見。
  6. ケンイチ(2番/渕野右登)
  7. ミツエ(3番/古川琴音)
  8. シンジロウ(5番/新田真剣佑)
  9. タカヒロ(9番/萩原利久)…屋上に向かったため番号の取得は遅れた。
  10. セイゴ(10番/坂東龍汰)…タカヒロと屋上に向かったため番号が遅れた。
  11. メイコ(6番/黒島結菜)…アンリから見て車イスの男(ゼロ番)を入れて12番目のため、集いの参加者かどうか確認してから、一緒にアンリも入った。
  12. マイ(吉川愛)…屋上からの死角にいたため館内にいると思われていた。裏口付近の植え込みで、アンリが捨てたマスクとキャップを発見する。

かなり、ややこしいのですが、番号取得と来館順は違うという点がキーポイントでした。

【十二人の死にたい子どもたち】の登場人物ネタバレ

【十二人の死にたい子どもたち】の登場人物の死にたい理由などをネタバレ!

ネタバレ:高杉真宙(役:サトシ/1番)

サトシ(高杉真宙)は、安楽死のための集いの主催者。

廃病院は、父が経営していた。父がうつ病のため自殺。うつの原因は母と兄の心中未遂。兄が医大を落ちたことが原因だった。母と兄はそれから別々の親戚に引き取られた。だからこの集いを開いた。死にたい人の気持ちを知りたくて…。

実は、今回が3度目の実施。そのことをアンリに見透かされていた。最後の採決のとき、「12人全員が賛成した」と言ったときに、サトシが手を上げていなかったから。

しかし、死にとりつかれているのは事実のため、実行するかもしれない、と言う。それでも誰もいなくなった廃病院をみると、気分が良いと言う。

死にたい理由:父の自殺や母・兄の心中などから「死にたい」気持ちへの興味。死へとりつかれているが、救いたい気持ちもある。

ネタバレ:渕野右登(役:ケンイチ/2番)

最初の評決で反対票をただひとり投じた人物。

廃病院に入り、2階カウンターでマスクと黒いキャップを目撃。「どさっ」という物音も聞いた。

死にたい理由:空気を読めない性格からか学校でひどいイジメにあっていた。先生にも目を付けられ、親に相談するも聞いてくず、誰も頼れなかったから。

ネタバレ:古川琴音(役:ミツエ/3番)

ミツエはゴスロリのファッションの少女。

大好きな人(ミュージシャン)の後追い自殺をしようとしている人物。

1階女子トイレでスニーカーを発見したり、タバコを吸っていたり、と物語に関わる。

リョウコが有名芸能人と知ってからは、安楽死の中止を訴え始める。

死にたい理由:芸能人の後追い自殺

ネタバレ:橋本環奈(役:リョウコ/4番)

リョウコは、マスクに黒いキャップという出で立ちでやって来た謎の少女。

トイレのドアの隙間から黒っぽい服の人が走り去る様子を目撃するなど物語に関わる。

正体が芸能人ということで子供たちの心理に影響を与えていく。

死にたい理由:芸能活動で、虚像を作っていたため。オトナには利用されたくない。

ネタバレ:新田真剣佑(役:シンジロウ/5番)

シンジロウは、劇中で「探偵」の立場のように推理を働かせる人物。長い療養で髪の毛が抜け落ちていて、ニット帽を着用している。

ロビーに不自然に置かれたモップに気づき、正面玄関の自動ドアについてあやしむ、など観察眼の鋭い人物。

ゼロ番の睡眠薬が致死量でないことから偽装工作で、12人に罪をなすりつけようとしている、と率先して推理していく。

死にたい理由:重い病気のため)1年以内に自分の意思で何もできなくなるから、自分で命を終わらせたくて集いに参加。しかし生きる選択をする。(なお、病名は劇中では不明。)

ネタバレ:黒島結菜(役:メイコ/6番)

メイコは、入り口でアンリに遭遇した人物。ノブオを突き落とした犯人。早く安楽死を実行するために落とした。

「みんなの為にやったんじゃないですか」と悪びれる様子はない。

死にたい理由:保険金のため。父の会社が倒産寸前のため、尊敬する父に死んでからも一生感謝してもらうため。

ネタバレ:杉咲花(役:アンリ/7番)

アンリは、ノブオの協力者。一番先に来館した。息をしていないゼロ番を発見し、トラブルで中止になることを恐れてとりあえず1階女子トイレに隠した。

アンリは屋上で参加者を見張っていた。ノブオがトイレから2階へ。帽子とマスクが2階カウンターにあった。

中止が決まってから主催者・サトシと2人きりになり、サトシに死ぬ気がない、中止を期待していると見抜いたことを告げる。

次はいつ実施するのかと尋ね、また必ず参加することを告げた。

成功させたい参加者がいてもいいだろう、という理屈だ。

「歓迎しますよ」とサトシに言われ、

また会いましょう、サトシさん」とかすかに、ほほ笑んで、アンリも病院を去る。

死にたい理由:↓

  • メッセージの発信。命の選択に真摯に向き合う社会になること。リョウコが芸能人なことで「お礼をいうべきね、ありがとう」と告げた。主張が早く広く世間に伝わるから。
  • 生まれてしまったことへの抗議。生への価値がない、と遺書に書いた。珍しく帰ってきた親のタバコの不始末による火事で、幼い弟を亡くしたから。身勝手な大人への抗議だ。

ネタバレ:萩原利久(役:タカヒロ/8番)

タカヒロは、いじめられっ子で、薬に依存する生活を続けている。喋り方も吃音を患っている。母に出してもらっている薬が原因かもしれない、と劇中で示唆されている。

6階で「封鎖されたエレベーター」を目撃した人物でもある。そのことから、いち早くノブオが犯人(ゼロ番を殺してはいなかったが…)と気づいた。

死にたい理由:薬の副作用で不眠になり、この生活を終わらせたいから。

ネタバレ:北村匠海(役:ノブオ/9番)

ノブオはアンリの協力者で、2番目に来館。4階でエレベーターを見つめていたタカヒロに遭遇。屋上にいたこと、汗をかいていたことで到着順が早いことがあとから分かる。

実は、人を殺したことがある。1年前、同じ学校のやつを階段から突き落とした。はっきり殺意をもって。いじめの仕返しだった。

死にたい理由:事故として処理されたが、黙ったまま生きていられなくなったから参加した。しかしメイコに落とされたため吹っ切れたため安楽死の集いから辞退。死ぬのはいつでもできる、と思った。その前に自首もしようと決めた。

ネタバレ:坂東龍汰(役:セイゴ/10番)

セイゴは、金髪で威圧感のある少年。ノブオと共に行動し、4階でタカヒロにも遭遇した。

死にたい理由:母と義父に保険金をかけられたため、金が下りる前に、自殺して金が出ないようにするため。自殺でないと困るため、ゼロ番の登場によって、反対に回る。

ネタバレ:吉川愛(役:マイ/11番)

・・・マイ(11番)
黒い肌に脱色し、金髪に近い髪色をしているいわゆる「ギャル」。
何らかの病気が原因で安楽死を遂げようとしていることが仄めかされる。
到着してから廃病院内には入らずに、建物を一周し、ベンチに腰掛けていた。
裏口付近でマスクと黒いキャップを発見している。

何気ない行動なんですが、彼女が取ったベンチに座るという行為が本作の謎解きにおいて重要な意味を持ってくるのも興味深いポイントです。

また彼女が安楽死を望んだ理由にも衝撃を受けるので、注目ポイントですね。

死にたい理由:ネットで知り合った中年とのキスでうつされたヘルペスで悩んでいるから。

なお、ヘルペスは死に至る病でないため、参加者からは「そんな病気で死にたいのか」と、あ然とされる。

ネタバレ:竹内愛紗(役:ユキ/12番)

ユキは、寡黙な少女で終盤まで影が薄い人物。エレベーター内で、右足のスニーカーを発見した。

兄と先にきた(3番目の到着)。誰よりも早く薬で眠っているつもりだった。広い正面玄関なら車いすも通れるはずと自動ドアのスイッチを入れたが空かなかった。

そのとき、車いすの兄がノブオに発見された。「彼も参加者なんだもん、実行するだけよ」とアンリ。その言葉を受けて兄がココで眠ることを望んでいると確信した。

死にたい理由:兄とともに「楽になっていいはずだ」と思ったから。

ネタバレ:とまん(役:ゼロ番)

ゼロ番は、ユキの兄。植物状態のため、意思は不明。

【十二人の死にたい子どもたち】の感想

『十二人の死にたい子どもたち』は、ミステリーです。

13番=ゼロ番は、なぜ殺されたのか。そばにある車椅子、致死量でない薬、脱がされた靴の謎とは…。

視聴者も登場人物と一緒になって、謎を追うことで頼めます。

後半には丁寧な解答編となる推理や告白もあるので、分かりやすいですし、謎解きの爽快感も得られました。

ただし、話し合いが深いかどうかは、直木賞選考委員が酷評したように、浅いといえば浅いのです…。

参考↓

東野圭吾  「(引用者注:登場人物たちの)話し合いのテーマは、期待したほど深遠なものでも、デリケートなものでもなかった。子供たちが面白いことをいっていないわけではない。たとえば、「癌もヘルペスも病気には変わりない。何が違うのか」というテーマでもいいし、「母親はどこまで子供を自分のものとして扱っていいか」でもいい。せっかくの設定を生かしていないと感じた。」「リアリティを損なう瑕瑾もあった。この施設に常駐している者が一人もいないというのはあり得ないだろう。「ゼロ番」の少年に関しても、医学的におかしい。」

桐野夏生  「全員の意見が一致しないと集団自殺できない、というシチュエーションが呑み込めないと、何のために何度も決を採るのかが伝わらない。また、子供たちそれぞれの「死にたい」動機が弱く、書き分けも今ひとつだ。」

出典https://prizesworld.com/naoki/kogun/kogun143UT.htm

大前提の採決をして意見一致の上で安楽死のルール、を「そうなのか」と受け入れないと物語に入れませんね(笑)死にたいのに、なに決を採ってんだとツッコミ始めたらおしまいです…。

(どんな作品もそうですが)観る者の置かれた状況によって、共感する度合いが変わってくるとも思います。

個人的には、豪華キャストに加えて謎解きが楽しめて満足な作品です。

ただし、ミステリーと「死にたい」ことの討論が混合しているために、どちらも中度半端な出来になっている、とも言えます。

見事に融合していると捉えた方には傑作ですが…。

個人的には、有名芸能人のリョウコ=リコが死ぬのを止めるシーンや、知らない人と死にたくないという訳の分からない理由で中止を選択してしまう…そんな「あやうい」程度の「死」がとても印象深かったです。

一番「え」って思ったのはヘルペスで死にたいマイ(吉川愛)のアホさだけれど、本気で死にたいとわかり、思春期らしくも感じました。

そう。程度の差があるのですが、みんな子どもなんです。オトナにメッセージを残したい、というアンリの気持ちも10代なら共感できるのでは?

オトナになった視聴者、10代・20代(前半)の視聴者、それぞれに刺さる部分が違うはず。

オトナの私(筆者)からは、青年期の「死」の境界線の曖昧な感じがとても描かれ、ラストで笑顔で去っていく少年少女に対して「頑張れよ、生きていこうぜ」なんて微笑ましくなりました。みなさんはどう感じましたか?

十二人の死にたい子どもたち

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