【点と線2019】のネタバレと視聴率!後味の悪い最後..オリジナルはもっとエグい!

2019年夏、テレビ朝日では【テレビ朝日開局60周年 夏の傑作選】として平成を代表するドラマが特別版として放送されます。

第一弾はビートたけし主演「松本清張 点と線」です。「点と線」は時刻表トリックの金字塔となった作品で、放送時点では視聴率20%を越えた名作ドラマです。

今回の記事では「松本清張 点と線2019」の視聴率やネタバレをお届けします。

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【松本清張 点と線2019】の視聴率!

【松本清張 点と線2019】の視聴率は分かり次第お伝えします。

【松本清張 点と線2019】のあらすじ

2007年に松本清張生誕110年記念のスペシャルドラマとして2夜連続で放送されました。

2019年度版では2時間に再編集されたものです。

昭和32年4月、福岡市の香椎海岸で青酸カリを飲んだ若い男女の死体が発見される。遺体は産業建設省の課長補佐を務める佐山憲一(大浦龍宇一)と、東京・赤坂の割烹料亭の仲居”お時”こと、桑山秀子(原沙知絵)。博多東署の田中捜査係長(小林稔侍)らは青酸カリが入ったジュースのビンが残されていたことや衣服に乱れが無かったので“心中”と判断する。

が、ベテラン刑事・鳥飼重太郎(ビートたけし)は佐山の遺留品から、特急『あさかぜ』の食堂の1人分の領収書が出てきたことを疑問に思う。「2人で乗ったのなら2人で食事をするのでは?」と。

一方、佐山は警視庁捜査二課が捜査している汚職事件の鍵を握る人物とされていた。警視庁捜査二課の寺崎捜査課長(名高達男)や笠井係長(橋爪功)もこの事件に注目しており、部下の三原紀一(高橋克典)を博多に派遣する。

そのころ、署には佐山の兄や、お時の同僚・とみ子(筒井真理子)、そして実家の秋田からお時の母・桑山ハツ(市原悦子)が遺体を確認するためにやってきていた。しかし、彼らの話からでは佐山とお時の関係は見えてこなかった。そんな中、とみ子が、佐山とお時が『あさかぜ』に乗り込むのを目撃したと言い出す。とみ子は料亭の常連客である商社社長・安田辰郎(柳葉敏郎)に誘われて食事に付き合った後、病気療養中の妻・亮子(夏川結衣)が暮らす鎌倉に向かう安田を東京駅の13番ホームで見送ったという。その時、線路を隔てた15番線ホームを佐山とお時が『あさかぜ』に仲睦まじく乗り込むのを見たというのだ。

心中事件を疑問に思っていた鳥飼は単身東京に乗り込み、三原と捜査をすることにする。そして、2人は13番線から15番線のホームを見ることが出来るのは間に列車が止まっていない1日の中でわずか4分間しかないことを突き止める。「わずか4分の間に起きたことは本当に偶然なのか?」さらに安田は軍人だったころは産業建設省大臣・原種臣(江守徹)の部下であり、局長の石田芳男(竹中直人)とごく親しい間柄だと判明した。

安田は当時時間を執拗に気にしており、鳥飼は安田がその“空白の4分間”に2人を目撃させるという工作をし、事件の犯人なのでは?と疑問に持つ。が、安田には鉄壁のアリバイがあったのだった。

【松本清張 点と線2019】のネタバレ

三原は鎌倉にいる安田の妻・亮子に話を聞きに行く。いい情報は得られ無かったが三原は亮子が随想を書いているという同人誌「南林」を手に取る。そして、その中に佐山とお時が死んだ香椎海岸の記述を見つける。そこは安田夫妻にとって思い出の場所なのだという。

一方、鳥飼はお時の母・ハツから話を聞きにいく。娘にはお世話になっている男の人がいてその人物は社長で奥さんがいるが真剣に結婚を考えていたのだという。そして、鳥飼は「娘さんの納骨までに必ず犯人を捕まえる」と約束する。

三原と合流した鳥飼は互いに情報交換をし、安田夫妻を事件の犯人であると睨む。

だが、警視庁の上層部から捜査の中止命令が下る。三原は単身経済産業省に乗り込み局長の石田から「事件当時、函館へ着く手前の列車内で安田と会っていたからアリバイがある」と証言を得る。東京~福岡~北海道へと安田が向かうのは不可能だった。

その後、「上層部の命令では仕方ない」と諦めてしまう三原だったが、「刑事なら真実を追うものだ!上に反抗しろ!!」と鳥飼は激怒、刑事達を巻き込んだ乱闘となってしまう。そんな2人の様子に触発された刑事達も捜査続行を訴えるも寺崎捜査課長は安田にアリバイがあるため首を立てに振らない。「せめて上を納得させるだけのモノがなければ」。

再び立ち上がった三原は北海道に飛び、安田の足取りを追う。彼が北海道にいたことは事実だった。そして、上野~青森へ列車、さらにそこから船で函館に行くには列車内で乗船名簿票に記帳する必要があるのも分かった。

数日後、再度安田夫妻の元に向かう三原と鳥飼。「刑事は大変なお仕事ですね。」と皮肉った態度をとる安田。アリバイは完璧で他には「妻は病弱で随想を書くことと時刻表を読み漁るぐらいしか楽しみは無かった」ぐらいしか話は聞けなかった。だが、鳥飼は「妻の良子が時刻表でアリバイトリックを作ったのでないか?」と睨む。

そして、2人きりになったと安田に戦争での経験を話しつつ冷静に、それでも力強く宣戦布告をする。

さらに経済産業省から佐々木喜太郎(大鶴義丹)という事務官が出向いて証言をしにやってくる。「わざわざ共犯であると言って来ている様なもの」と憤る刑事達。だが、佐々木の証言から「石田と安田が会ったのは札幌の手前で挨拶を受けた時で、列車ではずっといたわけではない」と判明する。

アリバイにあいまいな部分が出てきが、船の乗船名簿票のから安田の名前が発見される。アリバイを崩す最後の頼りの綱は切れてしまった。

お時が住んでいたアパートへと向かう鳥飼。そして、そこにあった箱根のカラクリ箱の中から安田の名前が書かれた封筒を発見する。その足で箱根に向かった鳥飼は無許可で宿泊事業を行っていた女から「安田とお時を度々泊めていたこと」、「事件の少し前に女がお時を迎えに来ていたこと」を聞き出す。

「この女が良子でお時に博多に向かうように指示を出した」と睨む三原と鳥飼。だが、三原から「博多東署から鳥飼は戻るようにと命令を受け、今夜にも迎えが来る」と伝えられる。点と線が繋がりかけたがタイムリミットであった。さらに鳥飼は亡くなった奥さんが作ってくれた帽子も無くしてしまう。

良子の元に向かう鳥飼。「博多に戻ることになり、悔しくてなりません。」、「せめてここから先は自分の独り言として聞いて欲しい」と話す。

「安田とお時は愛人関係で、それは良子は病気で安田の夜の世話が出来ないから自らお時に頼んだものだった。しかし、お時は本気で安田を愛してしまう。さらに安田の恩人である原大臣に汚職疑惑が持ち上がる。それを知る佐山と邪魔になったお時を心中に見せかけてまとめて始末してしまおうと考えた」と良子に告げる。

否定するも良子は箱根で「安田との関係をお時から相談され、博多に行って話し合ったらどう」と提案したことは認める。そして、「その時毒入りのウイスキーでも飲んだのでは?」と本当に2人が飲んだものを口走ってしまう。しかし、これだけでは良子を逮捕できなかった。

鎌倉の海で佇む三原と鳥飼。そこに子供たちが投げた紙飛行機が飛んでくるー 2人の中で全ての点と線が繋がった!!

航空会社に向かい名簿を手に入れる。東京~福岡、福岡~東京、東京~北海道へと飛行機で乗り継げば、犯行を行っても間に合うのだった。石田と会った列車に間に合う便は限られるので名簿のどこかに安田の名前があるはずだ。

残りの謎は船の乗船名簿票だが、三原が駅に確認すると名簿票は駅に常に置いてあり手に入れることは簡単であると判明する。つまり、安田は事前に記入し誰かに渡して列車内で駅員に渡して貰えば自分は列車に乗っていたと偽装できるのであった。

そこに博多から田中捜査係長がやってきて鳥飼は後は三原達に任せることにする。「刑事として多くのことを学んだ」と礼して鳥飼を見送る三原達。

三原達は佐々木に乗船名簿票のことを問い詰める。とぼける佐々木に三原は車掌が受け取った人物の特徴をハッキリ覚えていたと伝える。そして、逃げ出す佐々木ー答えは明らかだった。

佐々木が取り押さえられていよいよ追い詰められた安田は大臣と話していた。「大臣の不利益にはさせない」と。

博多に戻る列車の中で鳥飼は今回の事件の全容を整理していた。ー安田がお時に佐山と15番線から夜行列車に乗り込むように指示、それを目撃する。良子が作った時刻表トリックを元に飛行機で博多に向かった後、安田とお時に毒を飲ませて殺害した。東京で仲が良い様子だったので無理心中だと思ってしまった。ー

安田家に刑事たちが突入する。が、すでに安田と良子は手を繋いだまま毒を飲んで死亡していた。博多の心中事件も東京の汚職事件も容疑者達の心中という形で幕を閉じ、真相は闇に葬られてしまったのだった。

再び鳥飼の場面。「亡くなった妻が作ってくれた帽子を無くしたこと」を良子に話したとき、彼女は優しく微笑んでいたことを思い出していた。鳥飼は彼女の優しさは本物だったのではないかと想いを巡らせるのだった。

【松本清張 点と線2019】の感想とまとめ

昭和の時代だからこそのトリック

ドラマの舞台は昭和32年で当時では珍しい飛行機がトリックに使われており、当時は高級品で庶民が使うことはほぼありませんでした。

今の令和の時代ではアプリ1つで飛行機でも簡単に検索できてしまうので細かい時刻表トリック自体ができなくなったといっても過言ではありません。

昭和の時代だからこそ分厚い時刻表からわずかな手がかりを探す刑事の執念が描けているように感じました。

省略された部分と後味の悪い結末

再編集に当たって2007年には前・後編4時間に渡って放送されたドラマが2時間にまとめられました。

  • ドラマの開始前にナレーターの石坂浩二がストーリーテラーとして登場する場面
    当時の東京駅のセットを再現できたのでドラマ化できたことやスタッフへの労い
  • 東京駅に向かう前の安田と女中達が食事をしている時の会話
  • 事件から時が流れて現在の三原が登場するシーン

など

鳥飼達が関係者に会ったり、証拠を集めるなど本筋に関わるシーン以外はカットされています。

また、最後のあるシーンも省略されてしまっています。

オリジナルではドラマの終了後にも石坂浩二が登場し、「安田が死んでしまったことで大臣達に汚職事件の罪に問うことは出来ず逃げらてしまった。」「鳥飼達はさぞかし無念だっただろう。」と語ります。

つまり、「点と線」という物語のラストは「弱いものが犠牲になり、立場の強い悪はよりいい思いをしていく」という残酷で現実的なえげつないラストでした。

この語りが無いと分かり難く、あることでより後味の悪さが出ますね。

最後のシーンの意味は

2019年だと鳥飼が再び東京駅の13番ホームから15番の夜行列車を指差すシーンで終了しています。

実はオリジナルでは石坂浩二の「それでは再び東京駅でのシーンをごらん頂きお別れです」という前振りがあり、これが省略されたので意味が通らなくなってしまったのでした。(列車のシーンで終わっても良かった気が…)

それはさておき、【テレビ朝日開局60周年 夏の傑作選】第二弾は主演・渡辺謙「刑事一代~平塚八兵衛の昭和事件史~」です。

昭和の時代に実際に起きた事件を元にしたドラマで、ソフト化されていない貴重な作品となりますのでぜひお見逃し無く。

この記事で使用している画像の引用元:テレビ朝日「日曜プライム」公式サイト

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