映画【ザ・ブルード怒りのメタファー】ネタバレと感想!暗い結末に心が痛む

ザ ・ブルード 怒りのメタファー

映画「ザ・ブルード 怒りのメタファー」は1979年にカナダで制作されました。

カルト映画の巨匠監督デヴィッド・クローネンバーグ自身の実生活が色濃く反映されていて、泥沼夫婦をSFホラータッチで描いた異色の作品です。

今回は、映画「ザ・ブルード 怒りのメタファー」を「あらすじ」「ネタバレ」「感想」で紹介していきます!

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映画【ザ・ブルード 怒りのメタファー】の作品情報

制作国:カナダ

制作年:1979年

監督:デヴィッド・クローネンバーグ(スキャナーズ、ヴィデオ・ドロームなど)

キャスト:オリバー・リード、サマンサ・エッガー、アート・ヒンドル、シンディ・ハインズ、スーザン・ホーガン、他

上映時間:92分

ジャンル:ホラー、SF

映画【ザ・ブルード 怒りのメタファー】を見るには?

少し古い映画なので一般のレンタルショップでは取り扱ってないことが多いです。

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あらすじ

フランク・カーヴィスは、妻・ノラが入院している医療センターで、ノラが精神疾患の治療のモルモットにされているのではと疑い始めていた。ある夜、娘・キャンディの世話をしていたノラの母親が、小人のような生き物に殺され、その後続々と死人が増えていく。

引用:U-NEXT

舞台はカナダのとある町。

隔離されている妻ノラと精神科医に対して疑いの目を向けている夫カーヴィス。そして夫婦の娘キャンディを中心に物語は進んでいきます。

この家族自体が映画の核となっています。

【ザ・ブルード 怒りのメタファー】のネタバレ

これより下は完全なネタバレになっていますので注意してください!

カタカナ満載の映画タイトルの考察、そこから見える「謎」をネタバレで紹介していきます。

タイトルの意味:ブルード?怒りのメタファー?

ブルードだのメタファーだのカタカナが目立つタイトルですが、どんな意味があるのでしょうか?

このタイトルは作品への最大のヒントになります。

原題は”The Brood”とかなりシンプルなタイトルです。つまりカタカタで「ブルード」です(響はいいけど意味がわからん…)。

日本語に訳すと「腹にいる子」となるのですが、人間ではなく鳥や動物に使われる言葉です。

メタファー(英:Metaphor)は日本語では「隠喩」「暗示」などと訳します。

何かを隠して表現する時に芸術の分野でよく使われる技法でもあります。

つまり「怒りの暗示」として「隠れている何か」を映画の中で表現しているということになります。

まとめると

  • ザ・ブルード=腹にいる子
  • 怒りのメタファー=怒りが暗示しているもの

要は、怒りが暗示しているもの=腹にいる子ということになります。

腹にいる子とは何か、なぜ怒りが、ということをネタバレで解説していきます。

序盤から最後の20分まで:小人の正体は?

冒頭は精神科医のおっさん(ラグラン医師)と患者の対話から始まります。

ネタバレ1

ラグラン医師が患者に対して「君は意気地なしのクズだから男じゃない」などと過激発言を患者にブチかまします。

彼の精神が限界を迎えた所でラグラン医師は優しい言葉を患者にかけて対話を終了させます。

その謎のやり取りを聴衆として聞いていたのが、ノラの夫カーヴィス。

彼はラグラン医師の施設で入院中のノラに会いに来ていた娘キャンディを迎えに来たついででした。

キャンディを連れて帰ったカーヴィスは彼女の体に変な跡が付いているのに気がつきます。

妻の暴力を疑ったカーヴィスはラグラン医師の元に再度行き事情を確かめることに。

妻との面会をお願いするが、NG。

キャンディを妻に合わせないことを約束させようとするが、それもNG。

カーヴィスは全てがラグラン医師によって決定されていることを不信に思います。

ラグラン医師にとって、ノラはある研究に置いてかなり重要な存在で、常にノラとのカウンセリングを行なっています。それも彼女に関わる重要な人物を演じて面談をするというかなりの狂いっぷり。

ある日、カーヴィスは仕事のため、義母のジュリアナ(アル中)に娘を預けることにします。

しかし、ジュリアナは台所で正体不明の小人に殴り殺されてしまいます。

その第一目撃者はなんとキャンディで、かなりの心理的ダメージを追うことになります。

そんな中、ノラは母を演じるラグラン医師とのカウンセリングを行なっていました。

「ママはいつも私に暴力を振るってきた。階段から落としたり、殴ったり!!!!」と怒りを露わにします。

離婚していたノラの両親でしたが、ジュリアナの元夫バートンが葬式に駆けつけます。

バートンは娘たちが自分達と同じような未来になることを心配したのか「こんな虚しい結果に終わる夫婦になってほしくない」と願います。

娘一家を救うべく、まずはあの精神科医からノラを奪還することから始めようとしますが、ラグラン医師から一蹴されます。

死んだジュリアナと同じくアル中のバートンは酒と一緒に悲しみにくれ、殺害が起きた現場に向かいます。

犯行現場についたバートンは泣きじゃくりますが、それに追い打ちをかけるように小人が現れます。

小人はバートンを殴り殺します。

異変を感じたカーヴィスが向かうと、小人がまだそこに。

カーヴィスに襲いかかる小人ですが、突如、倒れ込んでしまい、力尽きます。

警察が死体を解剖した所、次のことがわかりました。

ネタバレ2

  • 舌が異様に厚く、話が出来ない
  • 歯はないが、クチバシのようになっている
  • 目に異常があってモノクロの世界が映る
  • 背中のコブに栄養を溜めている(死んだ小人はこれが不足した)

そして、「ヘソがない」という衝撃的な事実を知ります。

つまりそれは、人から生まれたのではないという事実の裏付けにもなります。

そんな中、ラグラン医師はノラとカウンセリングを行います。

今度は父バートンを演じノラに質問を浴びせます。するとノラは「パパは私が暴力を振るわれているとき、見て見ぬ振りをしていた!」とまた怒りを露わにします。

理解不能の出来事が続く中、ある日キャンディとカーヴィスにまた恐怖が襲います。

幼稚園に着いたキャンディが何者かに連れていかれます。

ネタバレ3

さらにキャンディとカーヴィスを心配して力を貸していて幼稚園の先生が惨殺されます。

カーヴィスは娘を救うために 、元患者たちの所を訪ね、真相を聞き出します。

ある患者から、ノラはラグラン医師の一番のお気に入りでタダで診療してもらっているということやそこに小人もいるらしとの情報を手に入れます。

娘はそこにいるに違いないとブチギレた父はおっさんをぶちのめしに行くことを決意します。

終盤の20分:バットエンドのラスト!?

カーヴィーは胡散臭いおっさんをブチのめす気満々で施設に乗り込みます。

そしてラグラン医師を押さえつけ「娘を返せ!」と怒鳴り散らします。

しかし彼は言います。

「ノラの怒りで産まれた小人がキャンディを奪った」と。

ついに制御できなくなった彼は「私も手伝わせてくれ」とまさかの援助を申し出ます。

彼の作戦は

  • 自分が小人のいる屋根裏に行きキャンディを救出する
  • その間にカーヴィーが妻をなだめて落ち着かせる(小人は産みの親の怒りに反応して攻撃的になるから)

というもの。

それを了承した冷静な父カーヴィーは、ついに妻ノラの元に行きます。

彼女は最初、思いもしなかった訪問者に驚きましたが、カーヴィーが「君を救いたい」「一緒に帰ろう」などと優しい言葉を掛けることによって落ち着きを取り戻します。

彼女は「もう私は普通ではないけど良いの?」と夫に尋ねます。

夫は構わないと返答しますが、彼女はついにその本性を露わします。

隠していたお腹を露にした彼女には、胎児サイズの腫瘍のようなものが出来ていたのです。

そしてそこから1人の胎児が腫瘍を破って出てきます。

グロテスクで信じられない光景を目にしたカーヴィーは「そんなのはやめてくれ」とつい本音を漏らしてしまいます。

その一言にカチンときたノラは「結局、娘を取り戻しに来ただけで私なんてどうでも良いんでしょ!!」と癇癪を起こします。

ネタバレ4

屋根裏でキャンディを救出しようとしたラグラン医師は怒り狂った小人の餌食になります。

小さな部屋に隠れて扉を締めたキャンディですが、無数の小人の手がドアを突き破ります。

悲鳴をあげるキャンディを他所に、一階にいる夫婦は首を絞めあっていました。

流石に力では負ける妻ノラは夫に全力で首を絞められ死に絶えます。

妻ノラを殺したカーヴィーは二階のキャンディを探しに行きます。

親とリンクしていたため、無残にも死に絶えた小人がそこら中に。

そして部屋の角には恐怖と絶望、悲しみに果てた娘の姿。

涙を流し、放心状態の娘はなんとか助かりました。

ネタバレ5

帰りの車中、カーヴィーはもう大丈夫だと声を掛けますが、娘キャンディの腕に母ノラと同じような腫瘍が小さく出来ていたのです。

感想(ネタバレ有):暗い結末に心が痛む…

怒りがどのように他人に危害を加えるのか、そしてそれを止めることの難しさが本当に上手く表現されています。

既にネタバレでも書きましたが、私は最後の20分が特にお気に入りです。

夫は妻の機嫌を損なわせないように「嘘」すらつく。

現実を知った夫は一言、やめてくれと言ってしまう。

妻は癇癪を起こし、怒りが生まれる。

その怒りの産物が娘に向かい、とんでもない恐怖と悲しみを背負うことになる。

ついに取っ組み合いになった夫婦。夫が首を締めて殺害する。そして怒りも死ぬ。

結局、夫婦間の問題、怒りの一番の被害者は子供。

そしてそれを体験した子供も同じように育っていく。怒りの継父は終わらない。

最後の20分だけでも絶望を感じるほど鬱な展開ですが、超リアルでデリケートな問題をSFっぽい非現実的な表現でアタックしています。

そうした現実と非現実を行き来するふわふわした感覚は観ていてとても面白いです。

暗い結末で救いようがないですが、この映画を反面教師にすることも出来ます。作品の完成度は非常に高いと思います。

まとめ

人間の負の部分にフォーカスが当てられた映画です。

今現在も監督のデヴィッド・クローネンバーグは捻くれた視点でユニークに人類や社会を描き続けています。

これからは「ヴィデオドローム」「ラビッド」などの一風変わった作品も紹介していきたいと思います!

記事内画像出典:IMDb

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