【TANGタング】原作ネタバレ!ベン(二宮和也)が地球半周して気づいたこととは?

【TANGタング】原作ネタバレ!ベン(二宮和也)が地球半周して気づいたこととは?

二宮和也が嵐の活動休止以降、初の主演映画となる『TANGタング』の原作は、イギリスのベストセラー小説『ロボット・イン・ザ・ガーデン』。

妻に捨てられたダメ男が記憶を無くした不良品ロボットと地球半周の旅へ。そこで気づいたこととは?

今回は【TANGタング】原作ネタバレについて!

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【TANG タング】原作のあらすじ

映画【TANG タング】の原作は、デボラ インストール(Deborah Install)の小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン(原題:A Robot in the Garden)」 (小学館文庫、翻訳:松原葉子)です。

本作は2016年ベルリン国際映画祭で「映画化したい一冊」に選ばれ、2020年には劇団四季によって舞台化もされた作品。

◆「ロボット・イン・ザ・ガーデン」シリーズは5作品(2022年8月現在)↓

  • 『ロボット・イン・ザ・ガーデン』 小学館文庫、松原葉子訳、小学館、2016年6月
  • 『ロボット・イン・ザ・ハウス』 小学館文庫、松原葉子訳、小学館、2017年11月
  • 『ロボット・イン・ザ・スクール』 小学館文庫、松原葉子訳、小学館、2019年11月
  • 『ロボット・イン・ザ・ファミリー』 小学館文庫、松原葉子訳、小学館、2020年9月
  • 『ロボット・イン・ザ・ホスピタル』 小学館文庫、松原葉子訳、小学館、2022年7月

<原作あらすじ>

AI(人工知能)の開発が進み、家事や仕事に従事するアンドロイドが日々モデルチェンジする、近未来のイギリス南部の村。法廷弁護士としてバリバリ働く妻エイミーとは対照的に、仕事も家事もせず親から譲り受けた家で漫然と過ごす34歳のベン。エイミーはそんな夫に苛立ち、夫婦はもはや崩壊寸前。
ある朝、ベンは自宅の庭で壊れかけのロボットのタングを見つける。「四角い胴体に四角い頭」という、あまりにもレトロな風体のタング。けれど巷に溢れるアンドロイドにはない「何か」をタングに感じたベンは、彼を直してやるため、作り主を探そうとアメリカに向かう。そこから、中年ダメ男と時代遅れのロボットの珍道中が始まった……

https://www.shogakukan.co.jp/pr/robot/

【TANG タング】原作のネタバレ

ここから、映画【TANG タング】原作小説のあらすじネタバレです。ご注意ください。

ベンとタングの出会い

ベン(二宮和也)と妻・エイミー(満島ひかり)の家の庭に、ロボットがいた。彼に名前を聞くと「アグリット!タング!」というので、ロボットを【タング】と呼ぶことにした。タングは9月なのに「オーガスト!」とも言っていた。

ベンは獣医師になる勉強をやめてしまって、今は無職。エイミーは法廷弁護士。2人の夫婦仲は最悪だった。

エイミーはいつも、ベンの姉・ブライオニー(市川実日子)に夫の不満をぶちまけていた。

ベンは、タングの底にある金属板に「PAL」「Micron」「B」という文字があった。タングの胸のフラップの中に液体が入ったシリンダーがあり、その液体がなくなるとタングはおそらく停止してしまう

ベンはフラップが開かないようにガムテープで止めた。

エイミーはベンに離婚を言い渡して家を出てしまう。

ベンは「Micron」を検索して、マイクロンシステムズという会社にたどり着く。

ベンはタングを修理してもらうため、カリフォルニア州サンフランシスコの「マイクロンシステムズ」社を目指すことに…。

コーリー(京本大我)と出会う

ベンはタングと飛行機に乗った。

マイクロシステムズの近くの唯一開いているホテル・カリフォルニアに泊まったが、そこはアンドロイドの売春宿だった。

カイルという犬だけがいる放射線に汚染されて人がいなくなった街も通った。

ベンは、マイクロシステムズで、ロボットに詳しいコーリー(京本大我)と出会う。

タングはこの会社で作られたわけではないと判明。

タングは急いで作られたものだが、腕のホースも含めてよくできていると感心するコーリー。

コーリーの見立てではすぐ燃料切れにならないという。そしてヒューストンの宇宙博物館でロボット歴史学者として働くリジー・キャッツ博士(奈緒)を紹介してもらった。

ベンとタングはレンタカーを借りて、博士に会いに行く。

途中のホテルで、寝ていたタングを残して、ベンはひとりで飲みに出かける。だが、常連客からロボットを一人にして壊してしまった経験を語られる。不吉に思ってホテルに戻ると、警察が来て大騒ぎになっていた。

起きたタングが「ベン!」と何度も叫んで暴れまわり、ホテルの人が警察を呼んだらしい。ベンはタングに謝り、今後置き去りにしないと誓った。

リジーとの出会い

ヒューストンの宇宙博物館にて。リジーはタングを診たが、初めての部分ばかりで修理はできなかった。

だが、リジーはを日本の東京にいるカトウ・オーバジン(オーバジン=なすびの意味)という人物を紹介してくれた。

カトウは、大学卒業後AIの世界で頭角を現して、業界トップの人と仕事をしてきた人物。カトウは8年前、アンドロイド関連の極秘プロジェクトメンバーに抜擢されたが、それが途中で頓挫し仕事を失った。リジーはそれから彼と連絡をとっていないという。

住所は分からなかったが、カトウの住所だけ家に帰ればわかるというリジー。ベンたちは、夜になってからリジーの家を訪れた。

ベンはここまでの旅のことを語った。楽しかった。でも弱気にもなっていた。

リジーはベンを励ます言葉をかけた↓

リジー:「両親を亡くすのはとてもつらいことよ。ベン。焦らず、自分を少し大目に見てあげて。それにタングを連れてこんなところまで来られたじゃない。それってかなり大変だったはずよ。」

ベンは「ありがとう」と感謝した。

タングは年に一度くらい飲んでいたという「ディーゼル」(ディーゼルエンジン)を飲んでみた。酔ったようになった。

ベンはAIには興味がないが、庭で出会ったタングは特別で「優しさ」があるから放っておけなかったと、リジーに語った。

その夜、ベンとリジーはた酔った勢いでキスをして、ベッドイン?!

朝を迎えた。ベンの隣にリジーはいなかった。「昨日は襲ってごめん」というリジーの書き置きとともに、カトウのメールアドレスが記されていた。

その後。ベンたちは、東京に向かうことに…。

東京にて:カトウとの出会い

東京に向かう空港にて。タングが飛行機の乗客として乗るためには、チップが必要と分かる。だがタングには実はチップが埋め込まれていたため乗れた。※そのチップは壊れていた。

機内でのタングは今度はゲームを楽しんだ。

東京に着いてホテルに泊まっていたが、「せっかく来たのだから」と、ベンはタングを連れてカラオケバーへ行った。ベンは歌った。サッポロビールを飲んで酔っぱらった。そんな時、偶然話しかけてきた男性が、カトウだった。

後日。カトウにタングを見てもらうが「必要な部品がない」から修理はできないと言われる。だが、酔っぱらった。

タングの胸のフラップの中の液体が入ったシリンダーについて尋ねると、シリンダーの役割を知っている人物としてボリンジャーという元研究者を教えてくれた。

タングの底面の金属板に刻まれた文字の意味をカトウが教えてくれた↓

「PAL」:パラオ
「Micron」:ミクロネシア
所有者の「B」:ボリンジャー

タングを作ったと思われる「B」はボリンジャー(武田鉄矢)だった。引退してミクロネシアのパラオにいるイギリス人だった。彼は東アジアAIコーポレーション社でのカトウの元同僚で、カトウの教育係でもあった。

ポリンジャーやカトウなど12名は、ロボットの知覚と認識の研究開発プロジェクトに携わった。具体的には、受けた指示を遂行するために最良の手段を自ら判断できる”生きた”ロボットの原型の開発だ。ゆくゆくは軍事に転用されるだろうレベルだ。

しかしポリンジャーは研究時に事故を起こしてしまった。必要以上に命を吹き込み、昨日の完全停止意外にOFFスイッチ機能をつけなかった。そんな中、事故が起きた。

どんな事故か?・・・カトウは教えてくれない。プロジェクトメンバーは口外禁止に著名させられているから。

ボリンジャーを探してはいけません。帰った方がいい」とカトウはベンに忠告した。

だが、ベンはタングを直してもらうため、ボリンジャーを探すことにした。

ベンはタングと東京・秋葉原を観光。夜はタングをちゃんと本人と従業員に伝えた上でホテルに置いて出かけ、カトウと食事をした。カトウはリジーの大学時代の恋人とわかった。卒業後の進路ですれ違い別れてしまったという。ベンはカリフォルニアへ行って会うことを勧めた。(ベンはリジーと寝たことをなかったことにした)

アンドロイドの芸者がいてベンは驚いた。カトウには日本文化への冒涜(ぼうとく)に思えてならない。料理が好きで通っている店だった。アンドロイドに搭載される機能は2つくらいだった。

タングが日射病に

飛行機でパラオへ。すると、ホテルまで、炎天下の中を歩いたため、タングが「熱い!」と連呼。

なんとかホテルに着いた。ホテルにはロボット対応の医者がいると聞き、部屋に来てもらう。

医者が治療してくれたが、熱が下がらない危険な日々が続く。1週間経過して、なんとか峠を越えた。

ベンは1人でボリンジャーを探したが見つからない。

ある日、タングとの思い出を作るため、2人でボートツアーに参加。

タングは魚を見て喜んだ。

すると幸運にも、その船の船長がボリンジャーと住んでる場所を教えてくれた。

ベンは、タングを置いて帰ろうと思っていた。
もし直してもらって自分と帰っても、自分はタングを直してやれない。
だから唯一直せる人のもとで暮らすのがタングにとっていいことだと思ったから。

オーガストはボリンジャーのことだった!

ボリンジャーの住む島にて。タングとボリンジャーは再会した。

タングは、ボリンジャーのことを「オーガスト!」と言った。オーガスト・ボリンジャーという名前だったのだ。

ボリンジャーは、タングをジェイムズと呼んだ。

持ち主との再会なのに、タングはなぜか彼を拒絶していた…。

今日はボリンジャーの家に泊めてもらうことになった。

少し眠った後、ベンは、エイミーがいるブライオニーの家に電話をする。

エイミーにはすでに付き合っている人がいると分かってしまう。ブライオニーの夫・デイブの友達で外科医だった。

ベンとエイミーは、これらかも友達でいようと話した。…「もちろん」と承諾したベンだったが、涙が止まらなかった。

ボリンジャーは悪者だった!

夕食時。ボリンジャーはタングと過去の事故についてベンに話してくれた。

ボリンジャーの研究してきたAI機能をチップにして、タングに内蔵しているため、人間のように感情を持っていると分かる。

事故の真相は残酷なものだった。

ある日、深夜にアンドロイドに小火器(小銃・軽機関銃のこと)の使い方を教えていた。そのとき、1体が他のアンドロイドを撃ち、撃たれた方が撃った方を殺した。そして、アンドロイドたちは混乱して、夜勤の技術者たちを全員殺してしまった。

その際、1体がガス管を爆発させ、建物は爆発して全焼したと説明するボリンジャー。

カトウは昼の勤務だったという。だが、ボリンジャーは夜勤だったのに助かった。なぜか?アンドロイドたちを閉じ込めて焼死させたからだった。

対決のち脱出へ

ベンはタングを持ち主に返すのが一番いいと思っていた。部品も交換できるからだ。しかし、事故の内容を聞いたベンはタングをイギリスに連れて帰ろうとする。

だが、ボリンジャーによって家の扉すべてロックされて閉じ込められてしまう。しかもドアに触れると電気ショックが流れるらしい。

タングの秘密と自分の技術を知っているから口外されないために閉じ込めた。

そしてアンドロイドを作るためにはタングが必要だから。

タングがボリンジャーの元から逃げたのは、ボリンジャーがアンドロイドを作るのにタングのチップが必要だから。タングはアンドロイドを作って欲しくないから逃げたのだ。

ベンは事故の真相に気づいた・・・ガス管を撃ったのはアンドロイドじゃなくボリンジャーだ、と。技術者とアンドロイドを皆殺しにしたのだろう。

ベンとボリンジャーはもみ合う。そしてボリンジャーがドアに激突して電気ショックが流れて、気絶した。

ベンはタングを連れて帰っていいのか迷う。だが、タングは一緒に帰りたがった。

タングはシリンダーを自分で新品と交換していた。しかも液体は(市販で入手できる)食用油だった。

だからイギリスの家に帰っても大丈夫だ。ベンは安心した。

タングは逃げる方法を1つ知っていた。地下のゴミ置き場に隠れて、収集の時に一緒に出るというもの。

ゴミ置き場に行くと、とても臭い。アグリット・タング=つんとする臭い。

タングはこの場所の経験を、自分の名前にしたのだ。

やがてゴミ回収の人が来て、事情を話して、お金も渡して…空港まで届けてくれた。

ベンとタングは、アメリカ・日本・太平洋の島と渡り歩き、そしてイギリスについに帰ってきた。

エイミーの妊娠

ベンとタングは、クリスマス前に自宅に帰ることができた

ブライオニーからクリスマスパーティーに誘われ、ベンとタングと一緒に行った。

ベンはタングが乗れるように、両親の思い出の車を新しい車(BMW)に変えた。

タングは卵料理を作れるようになった。

ある日。エイミーが妊娠していることをベンに打ち明ける。

だが、相手はベンか今の恋人・ロジャーなのか分からないという。

その後、エイミーとベンは親密になっていく。ロジャーが忙しかったり、子供にも関心がないらしい。

ある日、エイミーはお腹の赤ちゃんが動かないとあわてた。だが、タングが心臓の音を聞き、生きてると伝える。安心するエイミー。

エイミーの出産にはベンとタングが立ち会った。ロジャーとは連絡がつかなくなっていた。

女の子はボニーと名付けられた。

結末

やがてロジャーとエイミーは別れた。

ベンは復縁ということではなく、エイミーとボニーを自宅に住まわせる。

やがて、ボニーはベンの子どもだと検査で証明された。

ベンは獣医の研修をやめていたが、このたび復学できた。

ベンは旅の間、エイミーに戻って来てほしくて変わろうとした。

けれどエイミーにはロジャーという恋人ができた。

だからベンは、自分のために、自分の人生に向き合ってきた…。

流れは復縁に傾いているが、ベンは「今はまだ正しい時期じゃない」とエイミーに告げた。

エイミーが望む男がベンかはまだハッキリしていないし、二度目が上手くいくかは言いきれないから。

ベン:「君を愛しているし、君や赤ちゃんのためなら何でもする。それでも、お互いに気持ちを整理する時間が必要だ。どこかへいなくなったりはしないから、もう二度と。」

エイミーは涙を流した。

ベンはエイミーを2階で眠らせ、タングと一緒に赤ちゃんに馬を見せに行った。(おわり)

【TANGタング】ベン(二宮和也)が地球半周して気づいたこととは?

ベン(二宮和也)が地球半周して気づいたことが最終盤で明かされています。

それは文庫本441ページ。ベンは胸に抱えこんでいたものをエイミーに吐き出しました。

ベンは旅に出ていたとき、エイミーに戻ってきてもらうため、自分が変わろうとしました。けれど電話でロジャーの存在を聞いて、「遅すぎた」と知ってしまいます。

そしてベンは気づいたのです↓

その時になって、僕が自分と向き合っているのは君のためではないと気づいた。自分のためだった。

「ロボット・イン・ザ・ガーデン」P441

妻の為に変わろうとしていたけれど、結局、自分のためだったと気づいたのですね。

二宮和也さんは2022年8月7日放送の「日曜日の初耳学」(MBS/TBS系)で「僕の今回のテーマはゼロが1になるっていうよりかはゼロに戻るっていう映画だと思っている。ようやくスタート地点に立てました。」と語っていました。

たしかにラストの結末が復縁でハッピーエンドとはなっていなくて、自分と向き合うことができたというゼロからのスタートって感じなんですよね。

嵐の活動休止前から本作の出演オファーはもらっていたものの「休止をする年に全部思い出は嵐一色にしたいっていうのはあって『お受けできないんです』って話をした」と語る二宮さん。

スタッフから「待ちます」と言われて、ついに完成・公開となった作品。二宮さんにとっても嵐休止後の初主演映画であり、改めてスタートとなる映画となったと思われます。

【TANGタング】原作の主な登場人物

ベン・チェンバーズ(≒春日井健)(二宮和也):家にこもりがちな迷える主人公。28歳の時に両親が飛行機事故で亡くなっている。タングと出会って旅をする。

アクリッド・タング:ベンの庭に現れた旧式の箱型ロボット。

エイミー・チェンバーズ(≒春日井絵美)(満島ひかり):ベンの妻。法廷弁護士。

ブライオニー(≒野村桜子)(市川実日子):ベンの姉。弁護士。

デイブ:ブライオニーの夫。

コリー・フィールズ(≒林原信二)(京本大我):アンドロイドメーカー「マイクロンシステムズ」社員。

リジー・キャッツ(≒大槻凛)(奈緒):ヒューストンにある宇宙博物館に勤務する女性。

カトウ・オーバジン(≒加藤飛鳥)(小手伸也):人口知能を研究するエキスパート。リジーの大学時代の元彼。ボリンジャーの元部下。

ボリンジャー(≒馬場昌彦)(武田鉄矢):タングのシリンダーの役割を知る人物。カトウの元・教育係。風変わりなイギリス人。

当記事画像出典:Amazon、「TANG」公式HP

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