【対岸の家事】最終回ネタバレ感想!詩穂、礼子、中谷、それぞれの道は続いていく!

対岸の家事最終回

TBS火曜10時ドラマ【対岸の家事~これが、私の生きる道!~】10話(最終回)「これが、私の生きる道!」が6月3日(火曜)に放送されました。

ついに最終回。
詩穂たちとお別れね…。
寂しい。

どんな立場の人にも響くドラマだったよね。
対岸にいる人の角度から見ると別の景色が見えることに改めて気づかされたなあ。

それでは、【対岸の家事最終回のネタバレと感想のまとめをお届けします。

【対岸の家事】最終回のネタバレ

詩穂と父、中谷と母

村上詩穂多部未華子)は実家を訪れるがやはり帰ろうと思い直す。
そこへ父・岡田純也(緒形直人)が帰宅してくるが、詩穂は何も言わずに立ち去る。
その話を聞いた虎朗一ノ瀬ワタル)は、「許せないなら許さなくていいじゃん」と詩穂の気持ちを尊重した。
一方、中谷達也ディーン・フジオカ)の家に母・理恵長野里美)がやって来た。
カフェに場所を移すと、母は「お母さんのこと許してほしい」と言う。
だが中谷は何も答えずに帰った。

村上家の家族写真

中谷は母とのことを詩穂に相談する。
詩穂は「理解することと許すことは別なのかも」と答えながら、自分も父のことを考えて苦しい。
詩穂が中谷に、自分たちは結婚式を挙げていないので家族写真を撮ることになったと話すと、なぜか中谷は「写真館選びは任せてください」と張り切リ出す。
写真館で盛装した詩穂と虎朗と永井花奈)の前に、中谷と樹里島袋寛子)と佳恋五十嵐美桜)がやって来た。
中谷は、詩穂や虎朗のポーズや表情にあれこれ注文を付け始める。

父との対峙

詩穂はもう一度実家を訪ねた。
父は二人にとっての因縁であるコロッケを作ってくれる。
高校卒業式の朝、「お祝いに今夜は詩穂の好きなコロッケがいいかな。用意しといて」と言った父。
お祝いの膳ですら自分に用意させようとするのかと絶望し、詩穂はその日家を出たのだった。
しかし、父が会社帰りにケーキを買っていたことを詩穂は知らない。
コロッケを食べながら、詩穂は「あの頃、ずっと思ってた。一日でいい、誰かにご飯を作ってもらいたいって」と言う。
父は、家事の大変さを知らず詩穂に押し付けてしまったことを詫び、詩穂がやってくれた家事に感謝する。
しかし、父の気持ちに応えられないまま、詩穂は家を出る。
そこへ虎朗と苺がやって来た。詩穂を迎えに来たのだと言う。
「だあれ?」と純也を指差す苺に、詩穂は「おじいちゃんだよ」と答えるのだった。
詩穂は、抱っこした苺の体を純也に寄せる。
おじいちゃんと握手させるために。
泣き出す虎朗。

中谷が母に告げた言葉

再び家にやって来た母を、中谷はカフェへ連れて行く。

親になって佳恋と二人で過ごすようになってやっとわかったんだ。母さんが…母さんだけが悪かったんじゃないってこと。待っていてほしい。いつか母さんに会いたいって思えるときがきたら僕から連絡する。だからそれまでは訪ねてこないで。本当に僕のことを尊重してくれるなら待っていてほしい。

「いつかって?」と母に聞かれると、「わからない、一年後なのか三年後なのか十年後なのか」と答えた中谷。
帰宅した中谷の顔は明るい表情だった。

七夕パーティ&送別会

詩穂が中谷に七夕パーティと礼子(には内緒)の送別会をやろうと持ち掛けると中谷も大賛成。
詩穂は、白山はるか織田梨沙)も誘おうと言う。
パーティ会場に村上家、長野家、中谷家が集まり、蔦村晶子田辺桃子)もやってきて子どもたちに織姫と彦星の紙芝居を読み聞かせてくれた。
礼子との別れが内心寂しい詩穂は、中谷も育休が明けたらいなくなってしまうとしんみりしてしまう。
しかし、中谷は「こういうふうには会えなくなっても子どもたちがいる限り僕らは良き同僚でしょ」と言う。
詩穂は「そこは“パパ友”でいいんじゃないですか」と笑顔に。
そこへはるかが赤ちゃんを連れてやってきた。
樹里は歓迎のハグをする。
それぞれが短冊に願い事を書いて笹に吊るし、持ち寄った料理を食べる。

辞めるのやめる!

詩穂は礼子へのサプライズで大きな横断幕を用意していた。
「ちょっと待ってください、礼子さん」と詩穂が言ったらそれを合図に、中谷が横断幕を広げることになっていた。
詩穂が隣に座ると、礼子は、「詩穂ちゃんはこれからも専業主婦をやっていくの?」と聞く。
詩穂は、「自分でも専業主婦のままでいいのか迷っていたけれど、苺の成長を近くで見守ったり毎日の献立に悩んだり節約のためにあれこれ考えたり家族が気持ちよく寝られるようにお布団をふかふかに干したり、そういう家事をする毎日はやっぱり幸せで楽しいんです」と答える。
苺にはそういうふうに楽しく生きている自分を見せられたら、という詩穂の言葉に、礼子は少しの間考え込み、やがて宣言する。
「やめた!私、会社辞めるのやめた!」
驚いた詩穂は思わず「ちょっと待ってください、礼子さん!」と叫んでしまう。
合図を待っていた中谷は意気揚々と横断幕を広げて「礼子さん、今までありがとう、そしてさようなら」と読み上げた。
しかし、礼子は会社を辞めないこと、ここに残ることをみんなに伝える。
今の会社で働くのが好きだから仕事を続けたいこと、もっと挑戦したいことがある、子どもたちに楽しんでいる背中を見せたいのだと礼子は言う。
詩穂が前に言った「いっぱい迷っていっぱい悩んで決めたことならそれは間違いじゃない」という言葉が後押しした。
さらに、礼子は今のままでは子どもたちが大きくなった時も仕事と家事の両立は無理なままかもしれない、同じように苦しませるのは嫌だからあきらめないって決めた!と宣言するのだった。
「良かった」と心から言う中谷に、礼子は「中谷さんも頼むよ。育休明けて霞が関戻ったらどんどん改革していってよね!」と告げる。
「善処します」とはっきり答える中谷。
礼子が東京に残るということで量平川西賢志郎)は単身赴任かと思われたが、転職すると言い出す。
家族みんなと暮らす道をあきらめたくないという夫に、礼子は「賛成!」と笑顔になるのだった。

対岸に架ける橋

長野家の朝。出勤の支度をする礼子。
再就職が決まるまで、家事育児は量平の仕事だ。
量平は自転車の前後に篤正寿 昌磨)と星夏吉玉帆花)を乗せて保育園へ。
出勤した礼子は、今井尚記松本怜生)からココアの手術が成功したと聞いて喜ぶ。
中谷家では、達也がハンドミキサーを使って佳恋のための食事を作っている。
幼少時に母からハンドミキサーで殴られたトラウマから解放されたようだ。
佳恋は「おいしい」と食べてくれた。
料理の味見をして満足する坂上知美田中美佐子)。
親子連れに明るく挨拶して、颯爽とピンヒールで歩いていく晶子。
はるかが赤ちゃんを連れて緊張しながら子育て支援センターに入っていくと、そこにいた親子連れから温かく迎えられた。
純也の家に、詩穂と虎朗と苺の家族写真が飾られている。
詩穂は、終わりのない家事で対岸にいる誰かが燃え尽きそうになっていたら橋を架けたい、橋を渡ってその誰かに会いに行きたいと思う。
詩穂と苺は手を繋いで大きな橋を渡って行く。

【対岸の家事】最終回の感想

中谷の母と詩穂の父の違い

中谷の母からは、自分が許されたい、息子一家と交流したいという欲望だけが伝わってきて、本当に反省しているようには見えませんでした。
自分が楽になるために許してもらいたいという気持ちの押しつけ。
許さないほうが悪いという罪悪感を与える感じすらして、中谷の心情を思うといたたまれなかったです。
もしかすると、息子が何に傷ついたのかを真に理解していないのかもしれません。
何度も来られるのは苦痛ですから、きちんと「本当に僕のことを尊重してくれるなら待っていてほしい」と言えたことは本当に立派だったと思います。
その対比として描かれたのが詩穂と父の対峙でした。
詩穂の父は、詩穂の心の傷を少しでも取り除きたかったように感じました。
「許してほしい」とは言わなかった父・純也。

心のこもったコロッケ

父がいきなり詩穂の大好物のコロッケを作り始めるのがたまりませんね。
コロッケが大好物だったのは高校生までの詩穂。
でもその先の詩穂のことは知らないのですものね。
コロッケはとても手間がかかる料理ですが、じゃがいもと玉ねぎと小麦粉と玉子とパン粉と油があればできます。
事前に詩穂が来ることがわかっていればひき肉や付け合わせの野菜も準備していたかもしれませんが、突然の来訪であってもあり合わせでできる精一杯のもてなし料理だったのだと思います。
何より、詩穂が出て行ったきっかけになったのも、詩穂が最後に作ってくれたのもコロッケでした。
父が作ってくれたちょっと不揃いで、でもとても美味しそうなコロッケ。
中には母が作ってくれたのと同じ、飾り切りの人参まで入っていました。
ヤングケアラーだった詩穂に心から謝る父。
「詩穂が作ったご飯、美味しかったよ」
父の前にいる詩穂は、いつもの温和で心の広い詩穂ではなく、傷ついた高校時代に戻ったような固い表情でした。
当時は言えなかった不満をちゃんとぶつけることができて、本当に良かったと思います。
「もしまた誰かの作ったご飯が食べたくなったら、俺でよければいつでも作るから」
こんな優しいことを言ってもらっても、詩穂は何も答えられません。
簡単に許せない気持ちはよくわかります。
類型的な決着にはしない、とてもリアルな場面だと思いました。

許すことは救われること?

「父親を許さないのはわがままかな」と詩穂は虎朗に聞きます。
虎朗は、「親が生きてるのに仲直りしないのはもったいないと思うのは俺のわがまま」だと言います。
中谷は、自分が育児をするようになったことで「母は母で苦しかったんだとわかった」と言いました。
ただ、詩穂が言うように理解することと許すこととは別なんですよね。
中谷は「許してほしい」という母の圧に押されて情に流されてしまうかと心配しましたが、しっかりと自分の思いを告げることができました。
詩穂に悩みを打ち明けたことで、自分の中で整理がついたのかもしれませんね。
中谷が自分が会いたいと思えるようになるまで待ってほしいと言えたこと、そして詩穂が父の思いを受け取ることができたことで、二人とも救われた部分があると思います。
許すも許さないも、それぞれが決めればいい。
自分の人生ですものね。

虎朗の優しさ

長い間会わなかった父に会いに行った詩穂。
虎朗は詩穂には内緒で苺を連れて迎えに行きます。
再会がうまくいかなかった時、家族で一緒に帰れるように。
もしも和解できていたら、おじいちゃんに苺を会わせるために。
虎朗は中谷との仲を誤解して怒るような直情的なところもありますが、詩穂の気持ちをできるだけ尊重する夫。
父との関係で苦悩している妻に「許してやれよ」とは言わず、「詩穂が許せないんだったら許さなくていい」、「許すも許さないも決定権は詩穂にある」「詩穂の人生なんだからさ」と言ってくれる懐深い人です。
結婚式を挙げていないからと写真館で家族写真を撮ろうという提案も素敵でしたね。
視聴者から「理想の旦那さん」という声が沢山上がりました。

礼子の決意

礼子の選択、カッコよかったわ。
礼子の様子をずっと見てきた私たちには、彼女が本当は仕事を辞めたくないことがわかっていたわよね。

うん。彼女が仕事を好きなことは量平も今井も視聴者もよくわかってたよなあ。

もしもあのまま礼子が仕事を辞めて鹿児島で専業主婦をしていたら、どんな人生になっていたでしょう。
想像するしかないですが、専業主婦として豊かな日々を送っていたかもしれないし、鹿児島でもまたワーキングママになっていたかもしれません。
これまでのキャリアや人間関係を全て捨てても家族で一緒にいることを大事にしようと思った礼子の決意も、自分が楽しく生きている姿を子どもたちに見せたいと思い直し東京に留まることにした決意もどちらも立派だと思いました。
いっぱい迷っていっぱい悩んで決めたことなら間違いじゃない
という詩穂の言葉通り、どんな選択をしても礼子は正解にしていくことでしょう。
今回は量平が礼子の思いに寄り添う選択をしたことがとても良かったです。
家族のことは他人事のようだった量平が、転職してみんなで暮らせる道を選んだことが素敵ですね。
そして再就職先が決まるまでは主夫として家事と育児を主体的に担うことに。
「手伝う」という意識でやる家事とは全く違うんですよね。

頑張れ量平!
中谷さんが指南したくてうずうずしてるわね。

村上家の家族写真撮影をなぜかディレクションする中谷にも笑ったよ。
詩穂をお節介だと言うけど、中谷も実はそうなんだよね。ほっとけないタイプ。

七夕の短冊にそれぞれが書いた願い事は

七夕パーティでみんなが短冊に書いた願い事を書き留めてみました。

詩穂「家族と、私の大好きな人たちが幸せに暮らしていけますように」
虎朗「苺が毎日お腹いっぱい食べて好きな洋服を着て、あったかい布団で寝て、悲しい思いもしないで幸せに無事に育ちますように」
苺「プリンセスになる」
礼子「これからは家事を頑張ってやって家族全員が健やかでいられますように」→「これからも家事も仕事も適度に頑張ってやって家族全員が健やかでいられますように」
量平「家族みんな、いつも笑っていられますように」
篤正「プテラノドンになる」
星夏(家族4人の絵)
中谷「全ての人が自分の望むキャリアを築き、生き方を選択でき、それに対して何人たりとも妨害行為や介入をせず、相互に尊重し合える長期持続可能な社会の実現」
樹里「Peace & Happy!」
佳恋(はじけるようなピンクやオレンジの線)
晶子「患者さんが薬を飲み忘れませんように」
はるか「良き母になれますように」

事前に坂上知美田中美佐子)が詩穂に渡した短冊には何が書いてあったのでしょうか?

それぞれの生き方に乾杯!

【対岸の家事】は、原作もドラマも、様々な立場や生き方を否定することなくそれぞれの選択を尊重し思いやれたら素敵だね、という作品でした。
子供の成長や家族の状況によってライフスタイルは変わっていきます。
長野家や坂上家のように、転勤や介護で生活が一変することも珍しくありません。
そんな時は、詩穂が言うように「いっぱい悩んで考えたなら正解」と決めた道を信じて進めば良いし、うまくいかなかったら何度でも軌道修正すれば良い。
大切なのは周りに相談したり頼ったりすること、ですね。
ひとりで抱えていたら解決しないことでも、話すことで何かヒントが見つかったり、心が少し軽くなったりするかもしれません。
そうやってお互い支え合い助け合って、ひとりひとりがみんなの紫陽花になれたら、本当に素敵ですよね。

SPドラマや続編を望む声多数!

村上家、長野家、中谷家の今後をぜひ見たいという声が沢山上がっています。
小学生になった子どもたちはどんな成長ぶりを見せてくれるでしょう。

シーズン2やSPドラマで詩穂たちにまた会えたら嬉しいな。

子役のみんな本当に可愛いかったから、成長した子どもたちに会えたら最高だね!

【対岸の家事】最終回のまとめ

結婚すること、仕事を続けること、主婦になること、子どもを産むこと、産まないこと。
人生は選択の連続ですね。
どんな道を選んでも自分の生きる道を堂々と進んでいきたい、そして違う道を歩く人と支え合っていきたい、対岸には橋を架けたい、そう心から思わせてくれるドラマでした。
何かが解決して終わり!ではなく、これからもそれぞれの日常が続いていくことが感じられる清々しいラスト。
全てのキャストが魅力的で、お別れがとても寂しいです。
自分の道でつまずいたり、穴に落ちそうになったら、またこのドラマを見たいと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました。