【朽ちないサクラ】ネタバレあらすじ!原作小説の結末と黒幕犯人は?杉咲花主演で映画化
映画の原作小説【朽ちないサクラ】のネタバレあらすじを紹介します。
【朽ちないサクラ】(くちないさくら)は、「孤狼の血」シリーズの柚月裕子の警察ミステリー小説で、杉咲花主演で映画化されています。主人公の森口泉が親友の死をきっかけに公安の実態に迫ります。結末・黒幕犯人とともに登場人物も紹介!
【朽ちないサクラ】あらすじ
警察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!?警察不祥事のスクープ。新聞記者である親友に裏切られたのか……口止めした警察広報職員の森口泉は愕然とする。情報漏洩の犯人探しで県警内部が揺れる中、親友が遺体となって発見された。泉は、警察学校の同期・磯川刑事と独自に調査を始める。次第に核心に迫る二人は、やがて事件に潜む醜い闇を知ることとなる。
【朽ちないサクラ】ネタバレ
小説【朽ちないサクラ】のネタバレを紹介します。
一章:二つの事件
●事件1
ファミレスでバイトをしていた愛梨に好意を寄せストーカー行為をしていた安西による殺人事件。
被害者:長岡愛梨
犯人:安西秀人
4月2日、午前零時30分。
平井市の路上で刃物で刺されて死亡。
事件が起こる1週間前、愛梨の両親は米崎県警平井中央署生活安全課に相談をしていた。担当は辺見。しかし、辺見は被害届を1週間先延ばししていた。実は、安全課はこの間に慰安旅行に出かけていた。
4月16日、地元紙の米崎新聞が警察が慰安旅行をするために受理を遅らせたことをスクープ。平井中央署が被害届の受理を後回しにしなければ防げた事件だったと世間を騒がせる。
警察内では極秘の慰安旅行がどこで漏れたのかが問題に。
米崎県警広報広聴課・県民安全相談係の森田泉は親友の千佳に「慰安旅行でお土産をもらった」とうっかり口を滑らせしまった。千佳は米崎新聞に勤務。千佳を疑う泉。千佳は自分は断じて漏らしてはいないと言い「この事件には裏がある」と自ら元ネタの犯人捜しを始める。
●事件2
千佳が何者かに殺される。
被害者:津村千佳
死亡推定時刻:4月22日未明から23日午前10時まで。
平井市上野川で溺死死体で発見される。
どこか別の場所で殺され運ばれた。
首の鬱血婚から犯人は「男」と断定。
泉と会ってから仕事を休んで犯人捜しをしていた。
泉は課長の富樫から事情を問われ全てを明かす。
二章:泉と磯川が事件解明に!
泉と同期の磯川俊一は泉を好き。食事に行く間柄だが恋人関係までにはなっていない。地下に慰安旅行のお土産を渡したのが磯川。
泉が悪気なく発言したことでスクープになったのではと責任を感じていた。
磯川は泉と会い経緯を知る。そして、ふたりで千佳を殺した犯人を捜すことに。
泉は平行して、捜査一課の梶山から事情聴取を受ける。
千佳には不倫の恋人がいた。相手は報道デスクの兵頭洋。ネタ元は兵頭に間違いはないと考える警察&磯川と泉。ただし、兵頭にはアリバイがあった。
磯川は交通課の木下晴之(きのしたはるゆき)、総務課の小栗良美(おぐりよしみ)らから話を聞きだしていく。
そして、千佳は平井市にネタ元の犯人に会いに行ったことがわかる。ネタ元は、かつて安全課で働いていた臨時職員の百瀬美咲。
美咲は課長の杉林と不倫関係にあった。杉林は他に女ができたため、百瀬を切った。つまり、契約を更新しなかった。
三章:3人目の被害者
磯川と泉は、百瀬は杉林を恨み、生活安全課を窮地に追い込むため、慰安旅行の件を兵頭に流していた。
●事件3
被害者:百瀬美咲
山中で首を吊り自殺。(自殺は疑わしい)
泉はここまでのことを富樫に伝える。
富樫から安西秀人がカルト教団に属していたという情報を得る。
安西の母・麻美は未婚の母。相手の男・吉岡修に捨てられたのをキッカケにテラス・ポースに入団。秀人は物心がつくころからすでに教団で生きていた。テラス・ポースは毒ガステロを起こし解散。その後「ソノフ」として再生されている。
公安はソノフを監視している。つまり安西のことも監視していた。
四章:富樫は元公安
磯川は辺見と会うも情報はもらえず。辺見は、翌日、警察を辞職した。
千佳は百瀬に会いに行った翌日に殺された。
百瀬の自殺は疑わしい点があるが上層部より自殺と断定され、それ以上の捜査はしないことになっていた。
梶山は公安課長の臼澤警視と会い、ソノフ信者のリストを求めるが拒否される。
富樫は元公安にいた。当時は「公安のタカ」と呼ばれていたのだ。その富樫がスノフ信者のリストを手に入れると言い…。
五章:千佳殺害犯人が事故死
約束どおり富樫はリストを入手。それを梶山に渡す。ソフトの入手先はマル秘。
リストから千佳と百瀬の事件に関与した車を洗いだす。車はレンタカーで運転をしていたのは信者の浅羽弘毅(あさばこうき)。
浅羽が千佳を殺した犯人だと確信した捜査一課は浅羽を引っ張ることに。その矢先、浅羽が交通事故死を遂げる。自爆だ。
その後、浅羽のアパートから千佳を監視していたデータが見つかる。また、靴に付着していた土といるから見つかった毛髪から、千佳殺しと判断できた。
泉は梶山に頼んで浅羽の千佳監視のデータを貰う。そこに「4月16日、19時、ルース、女と会う」と記されていた。
ルースとは泉と千佳が会っていた店の名前。女は泉のこと。
泉はそれを知って疑問思う。
浅羽がスクープが出た段階でなぜ千佳をマークしたのか?
泉が千佳に土産の話をしたことは限られた人間しかしらない。浅羽はもちろん知らない。
そして「誰かが浅羽に罪をなすりつけるために事故を起こした」と気づく。
【朽ちないサクラ】結末ネタバレ
黒幕犯人
黒幕犯人は富樫。
杉林は左遷。
兵頭も異動。
今回の事件で得をしたのは公安警察。
すべては公安警察の存在価値を高めるための計画で長岡愛梨を殺した安西、事故死した浅羽は公安のスパイだった。
事件解説
愛梨は安西のストーカー行為に悩み警察に相談。辺見は最初は親切に対応したが、その後は居留守まで使うようになる。公安から圧力をかけられた杉林が指示を出していた。
公安は安西を刑事警察にマークされたくなかった。なぜなら、安西は公安のエス(スパイ)だから。
辺見は上層部の圧力に屈していたが、愛梨の両親が弁護士を立てると言ってきたため、杉林の指示のもと仕方なく受理をした。
事を大きくしないよう慰安旅行を決行。そして、愛梨が殺された。
百瀬は杉林の復讐のため、その事実を兵頭にリーク。
千佳が独断で行動し百瀬に行き着く。
千佳がネタ元の百瀬に近づいたことを知った公安は、杉林が公安から圧力をうけていたこと、安西がスパイだと公になるのを防ぐために浅羽にふたりの殺害を指示。そして、浅羽は口封じで殺された。
富樫が捜査協力をしたのは浅羽を犯人に仕立てあげるため。梶山が浅羽にたどり着くよう情報を流したのだ。
しかし、証拠などはない。富樫が逮捕されることない。
泉の決意・続編へ
富樫は本居宣長の山桜の和歌を詠む。
サクラは公安警察の暗号名。それを泉に教えたのは富樫だ。
泉は一面のサクラを思い浮かべる。
きれいごとだけでは国は守れないという富樫。
泉は警察官になると決意する。
(今は事務職員)
【朽ちないサクラ】登場人物
【朽ちないサクラ】小説の登場人物を紹介します。()内は映画キャスト。年齢など映画版と違いがあります。
主人公・森口泉(杉咲花)
(もりぐちいずみ)
米崎県警広報広聴課 県民安全相談係の職員。29歳。
母子家庭で育ち、大学卒業後は上京。東京では大樹という恋人がいたが、地元に戻ったことで別れている。
25歳で地元に戻り、一般採用で県警に入る。
磯川俊一(萩原利久)
(いそかわ しゅんいち)
平井中央署生活安全課の巡査。26歳。
大学卒業後に県警に入庁。
警察学校で泉と同期になる。ぞの頃から泉を好き。
富樫隆幸(安田顕)
(とがし たかゆき)
米崎県警広報広聴課長。泉の上司。50代半ば。
元 警備第一課の公安刑事で「公安のタカ」と呼ばれていた。
梶山浩介(豊原功補)
(かじやま こうすけ)
米崎県警捜査一課長。
富樫の警察学校の同期で富樫からは「梶」と呼ばれている。
津村千佳(森田想)
(つむら ちか)
米崎新聞社の県警担当記者。泉の高校時代からの親友。29歳。
泉とは母子家庭という共通点があり仲良くなる。
兵藤洋(駿河太郎)
(ひょうどう ひろし)
米崎新聞社の報道部デスク。40歳くらい。
千佳の恋人。既婚者。
浅羽弘毅(遠藤雄弥)
(あさば こうき)
新興宗教団体「ソノフ」の信者。38歳。
津村雅子(藤田朋子)
(つむらまさこ)
千佳の母。
安西秀人
(あんざい ひでと)
自称フリーター。34歳。
女子大生の長岡愛梨にストーカー行為を繰り返した末に殺害し、逮捕される。
辺見学(坂東巳之助)
(へんみ まなぶ)
平井中央署生活安全課の巡査長。35歳。
周辺・登場人物一覧
- 杉林正一郎(すぎばやし しょういちろう)平井中央署生活安全課長。54歳。
- 松田敏(まつだ さとし)平井中央署生活安全課主任。
- 高田彰子(たかだ あきこ) 平井中央署生活安全課の嘱託事務職員
- 長岡愛梨(ながおかあいり)21歳・ストーカーの被害者。女子大生。
- 百瀬美咲(ももせみさき)27歳。小先市出身。安全課の臨時職員だったが3月で退職している。
- 臼澤(うすざわ)(演者・和田聰宏)米崎県警公安課長。警視。
- 新井美佐子(あらい みさこ)米崎県警広報広聴課 県民安全相談係の職員。泉の先輩。2児の母。35歳。
【朽ちないサクラ】ネタバレまとめ
映画【朽ちないサクラ】の原作となる小説のネタバレを紹介しました。
【朽ちないサクラ】タイトルの意味は?
サクラとは公安のこと。公安は朽ちることはない→朽ちないサクラ。
ということだと思います。
【朽ちないサクラ】は読み応え十分の小説。ラストまで犯人の想像がつきませんでした。主人公の泉が警察官になった物語【朽ちないサクラ】の続編【月下のサクラ】も刊行しています。
映画とともに小説【朽ちないサクラ】そして続編の「月下のサクラ」もおすすめです。