【かぞくいろ】のネタバレと評価!有村架純の演技に3回泣ける!?

かぞくいろ

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【かぞくいろ-RAILWAYSわたしたちの出発-】のネタバレと評価

有村架純主演の映画【かぞくいろ】が11/30から公開。

週末の興行収入ランキング(12月1日~2日)で初登場9位。91館と少ない上映館数ながら高稼働でランクインしました。

今回は映画【かぞくいろ-RAILWAYSわたしたちの出発-】のネタバレと評価について。

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【かぞくいろ】のネタバレ

晶は、夫・修平とその連れ子・駿也と東京で幸せに暮らしていたが、修平の突然の死で生活は一変。残された駿也と共に夫の故郷・鹿児島へ向かい、まだ会ったことのない義父の節夫を訪ねる。節夫は、運転士の仕事一筋で家族を顧みずに生きてきたが、突然やってきた晶たちを戸惑いつつも受け入れ、3人の共同生活が始まった。そして晶は、亡き修平の子供の頃の夢でもあり、電車好きな駿也のため、鉄道の運転士を目指すことに。「このままじゃダメだって分かってます。変わりたいんです。」血のつながらない息子の母として、そして運転士になるため真っすぐに生きようとする晶の姿に、これまでの人生で見出せなかった<大切なこと>に気づいていく節夫。愛する人を亡くし、一度家族を失った3人は、もう一度<家族>になれるのだろうか―。

出典:http://www.railwaysmovie.jp/about.html#story

以下、映画『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』のネタバレ・結末の記載があります。『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』のあらすじのラストを知りたくない方はご注意ください。

晶(有村架純)と義父の出会い

冒頭。奥園晶(有村架純)と義理の息子・駿也(歸山竜成)が鹿児島県阿久根駅に降り立ちます。

晶たちを阿久根駅まで送り届けたのは、肥薩おれんじ鉄道の運転手・奥園節夫(國村準)。

降り際に切符を渡したくない駿也。

「記念にもらう?」と晶が言ってもらうことに。駿也は鉄道が大好きでした。

仕事が終わった節夫が、先ほど対面した晶と駿也が家の前にいました。

晶は節夫の一人息子・修平(青木崇高)の妻でした。留守電を全く聞いていなかったため、節夫は骨壺を見て「死んだのか」と驚く。

何回も吹き込まれて留守電には葬式が終わった後、それも親なのかと糾弾するメッセージもあり、晶はあわてて止めました。

翌日。節夫は、妹の幸江を呼び出します。

「これからどうするの?」という幸江の言葉に対して晶は「どうかしばらくおいてください!」と頭を下げます。

修平が友人に騙され借金を背負わされたこと。家賃が払えず自宅を追い出されたことを告げます。

駿也は、夫・修平の連れ子なのに育てる気の晶。この日から晶は義理の息子と義理の父と生活をともにすることに…。

晶(有村架純)運転士を目指す

晶は、駿也の転校先の小学校担任・ゆり先生(桜庭ななみ)と面談。同い年と分かり、明るく振る舞う晶。

そして自身も就職先を探し、肥薩おれんじ鉄道の運転士の面接を受けることに。

動機を聞かれて鉄道好きの息子・駿也のために、と返答。

さらに駿也から教えてもらった「肥薩おれんじ鉄道はディーゼルで動くから電車でなく気動車」という知識を披露。

見事、運転士見習いとして採用されます。

晶(有村架純)の過去とゆり(桜庭ななみ)の秘密

ある日、晶は道端で嘔吐しているゆり(桜庭ななみ)に遭遇。

「つわり」でした。

「おめでとう」と声を掛けると、「初めて言われた。」と言います。

相手の男性は家庭のある身だからでした。

堕胎するつもりだと聞いた晶は、修平との子を流産したことを思い出して、苦しみ始めてしまいます…。

晶(有村架純)と修平の出会いとは?

晶は、免許取得のための研修で、数日間家を空けることに。

息子を残して受ける寂しい研修の夜…。

修平の携帯から晶に画像が送られてきました。

駿也が修平のアルバム写真を撮影して送ってきたのです。勇気づけられた晶。

さらに、合宿先の食堂でサツマイモカレーを食べた晶は、夫との出会いを思い出します。

晶と修平はスーパーで人参を同時に手に取ったものの、修平に譲りました。

レジで購入後、「カレーには人参がないと」と声をかけられた晶。

さらにサツマイモも入れると美味しいと薦められて「シェアしよう」と渡してくれたこと。

その後、運転士の国家資格に合格して鹿児島に戻ります。

晶(有村架純)の勤務スタート!

晶は、おれんじ鉄道の運転士として運転業務がスタートします。

しかし駅で停止場所よりズレたり、「おれんじ食堂」で急ブレーキを踏んだりと失敗の連続。


すれ違う晶と駿也

そんな中、駿也が、父・修平に買ってもらった筆箱とキーホルダーをクラスメイトにからかわれて、取り合いに…。

クラスメイトが眼の付近を出血し、晶も学校へ呼ばれました。

あわや失明の怪我のため、相手の母親は大激怒。父親はいないのか、いつ産んだ子なのか※と罵倒されます。

(※連れ子なので産んでいませんが、相手方が想像したのは未成年の母ということ。26歳で10歳の子がいるということは「16才の母」と批判しています)

駿也は「うるさい!」と叫ぶが、晶は「謝りなさい!」と叱責。

帰宅後。喧嘩の理由も聞かずに責めたことに気づいた晶。

「私最低だ・・・。」と自己嫌悪に。

晶はいい両親の元で育ちませんでした。

節夫(國村隼)と息子の過去

節夫もまた、修平との過去を思い出す。

駿也を出産後、亡くなった修平の前妻。

その葬儀のときに前妻の母親が駿也をタクシーで連れ去ろうとします。

必死に止める修平。

実は親同士で話がついていたのです。

駿也を自分で育てると言う修平。

実の父親に失望して「もう帰れ!」と叫びました。

それ以来、父と子は会っていないのです。

晶(有村架純)がパニックに!

ある夜。晶が運転中、線路に鹿が入り込み、轢いてしまいます。

先輩運転士・水嶋(板尾創路)とともに鹿を線路脇に運ぼうとするものの…

「いやあああああ」

子どもらしき鹿が消えたあと、出血多量の鹿を見た途端、パニックになってしまいます。

その後、飛んできたテスト用紙(?)にビックリして急ブレーキを踏んだり、制裁を欠く晶。

ついに上司の楠木(木下ほうか)に「運転士に向いてない」と判断され休暇を言い渡されます。

気が動転した晶は「お義父さんも向いてないって、そう思ってたんですか!?」と節夫に詰め寄ります。

節夫は「自分でそう思ったのならそうだ」とあくまで自分で決めるように伝えました。

「半生人式」で事件が!

駿也の学校で「半成人式」が開催されました。

クラスメイトの母親から偶然「半成人式」のことを聞いた晶。

「絶対に来ないでね。」と駿也から言われる中、内緒で半成人式に出席。

駿也の作文発表の内容は、夏休みに父親と列車にたくさん乗って楽しく過ごしたこと。

「お父さんに会いたい・・・」と泣き出して終わったため、晶は壇上に上がり、連れ帰ろうとするが…。

駿也は走り去ってしまい、晶も追いかけて…。

晶「お父さんはもうどこにもいないの!亡くなったの!

駿也「晶ちゃんがいなくなれば良かったのに!

売り言葉に買い言葉。大喧嘩の末、晶は一人で東京へ。


その夜。産休中のゆり(桜庭ななみ)が奥薗家を訪問。

代わりの担任に申し送りが上手くいってなかったこと(父が亡くなったと知らせてなかったこと)を謝罪しにきて、駿也の作文も節夫に渡します。

節夫は、修平の遺影に向かって「お前が早く死ぬからこうなるんだ」と嘆きました。

その後、修平の得意のサツマイモカレーを作り、駿也と食べます。

食べながら駿也は、晶にヒドイことを言ったことを祖父に話し涙。

晶(有村架純)と節夫(國村準)が再会

節夫は東京へ上京し、晶(有村架純)と再会。

そこは駿也が「きっとここにいる。」と言った場所。

東京都豊島区の池袋大橋。

電車がよく見える修平と駿也お気に入りのスポット。3人でよく来た場所。

晶は節夫に謝る。…修平が借金した時、「鹿児島に帰らないか?」と誘われたの断ったこと。

晶は戻るきっかけを奪ってしまったと後悔していました。


回想:修平との思い出

ある日。胸が痛いと救急搬送された修平。

晶が病室に駆け付けると修平は元気でした。

修平のベッドに潜り込んで、看護師から隠れて、笑いあっていました…。

それなのに、その後亡くなってしまった…。

節夫「鉄道は誰かを乗せて走るもの。乗せる誰かがいるということは幸せなことなんだ。」と晶から教わったと感謝します。

そして「帰ってこなくても駿也は育てるから。」と晶自身で決めるよう伝えて去りました。

夜。修平の携帯から掛かってきた電話に出ると、相手は駿也。

日常の会話をしたあと、駿也が「ごめんなさい」と謝って切れます…。

晶は、携帯の電話帳を「修平」から「駿也」に書き換えたあと、鹿児島に戻りました。

運転士・晶(有村架純)とかぞくのはじまり!

晶は上司に頼み込み、運転士として復帰。

その後。5年生の作文で「かぞく」について書いた駿也。まだはじまったばかり、の大切な家族のことを綴ります。

そして、ある日。

晶は節夫、駿也、赤ちゃんを抱いたゆり、を肥薩おれんじ鉄道に招待。

晶の「出発進行!」という声とともに走り出して……。

【かぞくいろ】の評価

有村架純の演技に3回泣ける!?

有村架純主演の映画【コーヒーが冷めないうちに】は4回泣ける、というキャッチコピーでした。

本作は有村架純の演技に3回泣かされます。(もちろん個人差はあります)

端的にまとめると…

①晶(有村架純)と修平(青木崇高)の思い出
②駿也(歸山竜成)にお父さんはもういないと告げるシーン
③出発進行のシーン

①は、あまりに幸せそうなシーンがかえって泣かせます

白い布が顔にかかった修平は実は元気でした、とおどけます。こんなに楽しそうな瞬間がもう来ないなんて、と涙腺を刺激されました。

回想・カットバック方式は、ときに物語のリズムを停滞させますが、本作では大切な人を失った後の再生の物語として効果を発揮しています。

②は、晶もツライのに現実を伝えるのが胸に迫ります

心の中にいるよ、空にいる、星になった、いくらでもポエムにできるのですが、本作は現実的です。

②の親子の衝突があってこその③の「出発進行」のカタルシス

ラスト。おそらくこうなるだろう、こうなって欲しいという良い意味で期待を裏切らない結末でした。

爽やかな気持ちで映画館をでられることでしょう。

ああ、いい映画を観たなあ、頑張ろう、と思えるラストに流す涙。

これ哀しみの涙でなく「うれし涙」です。

【かぞくいろ】のまとめ

【かぞくいろ】オススメ度:4.5点/5点満点

映画【かぞくいろ】は、肥薩おれんじ鉄道を舞台に、血のつながりがない家族のあり方を丁寧に、切なくも、美しく描いた良作。(正確には祖父と孫は血縁関係です。)

風景・美術・音楽も過剰になりすぎず、全体的にとてもよく、老若男女、誰にでも安心してオススメできる映画です。

オススメ度は4・5点(5点満点)です。

【かぞくいろ】のツッコミポイント!

しかし、あえて【かぞくいろ】のツッコミポイントも指摘したい。それは以下の2点。

①修平(青木崇高)の相談なしに息子の行き先を決める?

修平(青木崇高)も引き込まれる役どころです。

息子を義母から取り換えしたシーンは、筆者は不覚にも泣いてしまいました。

しかし冷静に考えてみれば、息子をどうするのか、なぜ親子で話し合わなかったの?

そりゃこうなるよ、というツッコミを入れたいです。

②ゆり先生からの引継ぎが上手くいってないシーンが不自然!

臨時の担任がどういう人物かは時間が割かれてなくよく分からないのですが、ヒドイ!

作文は事前に確認しているはずでしょう?

とスピーチのときに思ったのですが、後で前担任から引き継ぎが上手くいってないと分かります。

一応、物語上の流れは通っているのですが、離婚家庭が多くなってきている昨今でしょう。

書類もあるはずでは?

駿也が、両親が亡くなっていることを臨時担任に気付いてもらえなかったというのは、ヒドすぎませんか?(怒)

辛口でツッコミ入れたので、最後に、良いところをもう一つ。

駿也が最後の最後、「お母さん」と呼ばないのがいい!

これは個人的な見解ですが、息子が義母を「晶ちゃん」呼びしてるから、「お母さん」と呼ばせるのだろうなラスト、と思っていました。

RAILWAYSわたしたちの出発、というサブタイトルが見事にはまった「出発進行」そして5年生の作文の中の「はじまったばかり」

ああ、お母さん呼びで安っぽくさせなかったのは、このためかと腑に落ちました。

家族の色がついて、ここから始まるのだな、鉄道が日々出発するように…。

いつか「お母さん」と呼ばれる有村架純ちゃんの笑顔を想像する余韻が残りました。みなさんはどうでしょうか。


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