【A2Z】原作ネタバレを結末まで!山田詠美が描く不倫愛の行方は?
【A2Z】原作ネタバレを結末まで!山田詠美が描く不倫愛は不倫愛の行方は?
深田恭子主演Amazonプライムドラマ【A2Z(エイトゥズィ)】の原作は山田詠美の同名小説です。
W不倫を描く美しく甘く切ないラブストーリー。
AからZまでアルファベット26文字で綴る山田詠美ワールド全開の不倫愛&夫婦愛の結末は?
【A2Z】の原作ネタバレ、結末を紹介します。
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【A2Z】の原作は小説
【A2Z】の原作小説は、2000年に講談社より刊行された山田詠美さんの作品。
夫の不倫告白から自身も不倫に走る主人公・澤野夏美の心情と恋物語をアルファベットA~Zの章に分けて描くオトナのラブストーリー。
第52回読売文学賞小説賞を受賞作品。
原作者:山田詠美(やまだえいみ)
『ベッドタイムアイズ』でデビュー。
『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』『風葬の教室』『ジェントルマン』など。
【A2Z】原作・小説の登場人物
- 澤野夏美(さわのなつみ・深田恭子)
主人公・35歳
老舗大手出版社に勤める文芸編集者。
結婚しているが若い男と不倫。
戸籍名は森下夏美。仕事では旧姓を使っている。 - 森下一浩(もりしたかずひろ・田中圭)
夏美の夫で他社出版社に勤める編集者。
夏美とは仕事上ではライバル。 - 坂上成生(さかがみなるお・片寄涼太)
郵便局に勤めている。
夏美の愛人。 - 橘今日子(たちばなきょうこ・木南晴夏)
夏美の友人。 - 時田仁子(ときたじんこ・大塚寧々)
夏美の会社の先輩編集者。
シングルマザー。 - 小池(こいけ・長田成哉)
夏美の後輩の編集者。
ジェンダーレス。 - 永山翔太(ながやましょうた・吉村界人)
新人作家 - 本宮冬子(もとみやふゆこ・堀末央奈)
一浩の不倫相手。
大学生。
()内は出演者。
【A2Z】原作ネタバレ・不倫の始まり
編集者の澤野夏美は35歳。知り合って10年近い夫がいる。そのうち交際期間は2年ほど。子どもはいない。
夫の一浩も同業の編集者。ふたりは違う出版社に勤務。仕事上では競争相手。仕事の時、一浩は夏美のことを「澤野」と呼ぶ。
それは夏美の旧姓だ。夏美もまた一浩のことを名字で呼ぶ。
プライベートでは『ナツ』『カズ』と呼び合う。夫婦としてはそれなりに円満だと思えたのだが…。
一浩に恋人ができた。そして、夏美は10歳年下の男・坂上成生と恋におちる。
成生は会社のそばにある郵便局に勤めていた。仕事で郵便局に行くうちに知り合い、そして惹かれあう。夏美の人生は成生によって彩られていく。
【A2Z】原作ネタバレ・A~Z
A~Zまでのネタバレです。
【a】acoident 事件
夫の一浩が1年前から恋人=本宮冬子がいると夏美に告げる。冬子は大学生。年下女に夫を奪われたことに逆上するわけじゃないが、夏美は泣けてくる。
一浩に離婚の意志はなく、夏美とは続けていきたいと語る。
【b】 breathee 息
夏美は、一浩の一件を蒔田に話す。気持ちを落ち着かせるために息を吸う。
一浩が城山千賀夫(しろやまちかお)の書き下ろしを担当すると聞き、自分が担当でないことに腹を立てる。
夏美は成生と初めて寝たあと、自分が結婚していることを告げている。
【c】 confuasion 混乱
一浩と久しぶりに外食をし本の話で盛り上がる。一浩は冬子とはそんな話はできない。夏美と話すことは楽しいと語る。その夜、二人はセックスをする。夫婦だから当然だが夏美は失敗したと思う。
【d】destination 目的地
夏美は今日子に男ができたことを見抜かれる。夏美は成生に抱かれるのではなく、自分もまた成生を抱くのだと思っている。
夏美にとって、成生の存在は目的地。成生といる時間は一番楽しいから。
【e】 encounter 遭遇
夏美は成生を見るといつも遭遇したと思う。そんな、成生も夏美に本気で恋してる。一浩に嫉妬もする。ある夜、成生は夏美の家に電話をした。出たのは一浩。夏美は成生のことを「友達」だと言う。
【f】 factory 作業場
新人作家、永山翔平と出会う。永山の作品に一目ぼれした夏美。編集の仕事は面白い。恋とか悲しみとか関係なく、編集の仕事は夏美のエネルギーになっている。
【g】guarantee 保証
帰宅すると一浩がいた。まだ離婚はしていない。夫婦は、ひとりきりになる恐怖をとりあえず先延ばしにする保証。夏美と一浩はこの夜チェスをしてひと時を過ごした。
【h】 hostage 人質
夏美は毎日、成生の部屋に通っている。成生はひとりぐらし。2人のデートはいつも成生の部屋。夏美は成生の部屋に人質にされていると思う。つまり、成生に夢中ってこと。
【i】 inteasaction 交差点
永山翔平に書き下ろしを書いてもらおうと、夏美は祥平とお酒を飲む。一方、一浩も祥平を担当している。祥平から夫婦のことを聞かれた夏美は、互いに別の道を歩んでいて時折(交差点で)バッタリと会うのだと話す。
【j】Jack-in-the-box ビックリ箱
同僚の山内が作家にコテンパンに言われ落ち込むのをさりげなく慰める。いい事ばかりじゃない世界だけど、編集の仕事は、驚きに出会える世界。夏美はそれが気に入っている。
【k】knowledge 知識
夏美が知って増やしたていきたいのは『たったひとりの人に関する知識』。今は成生のことだけを知りたい。ふたりでいるときは、夏美は仕事人間から離れたひとりの女。
【l】lyricism 叙情
男に振られた今日子と会う。今日子は一浩が冬子といるのを見たという。ふたりでいると叙情があった、と話す。一浩は叙情的な男だという今日子の言葉に夏美は一浩を奪われたと感じ涙が出そうになる。
【m】marionette あやつり人形
一浩から年末は冬子と過ごすという連絡がある。夏美は成生の予定が気になる。大晦日に会えるだろうかとソワソワ。夏美はそんな自分が成生のあやつり人形みたいだと感じる。
しかし、成生は祖母の具合が悪く、実家に帰るという。ガッカリする夏美に、永山が「(年末を)一緒に過ごそう」と誘う。
【n】notorious 悪名
永山翔平は2作目を書き終える。一浩の編集だ。夏美は一浩の仕事をかっている。永山に書き下ろしを書いてもらうため、祥平の誘いを受ける。大晦日には伊豆の旅館に行くことになる。
【o】occasional 特別な機会
特別な機会の飲み物はシャンペン。夏美は、成生とシャンペンをよく飲む。彼といることはいつも特別な機会のはずだが、かなり日常的になっている。
ある作家の忘年会で一浩と会う。一浩は唐突に「離婚したくない」と言う。
【p】 possession 所有物
クリスマス。夏美は成生と過ごす。成生からのプレゼントはアンクレット。大切なこの日の記憶は夏美の所有物。夏美にとって大切な時になる。
【q】question-naire 質問事項
大晦日。夏美は永山翔平と伊豆の旅館で過ごす。男と女関係はない。夏美は成生のことも打ち明けている。ただ、初詣の神社で祥平に抱きしめられた。夏美は安心感を覚え、たくさんの質問を祥平に訊ねそれをリストにしていこうと思いめぐらせる。
【r】reckless むこうみず
冬子に呼び出され、小池と一緒に会う。冬子は恋人の一浩がどうして離婚をしないのか、別れたくないと思う相手=夏美を見たかったと堂々と告げる。
【s】 solitude 孤独
冬子に会ったことを一浩に話すと翌日、一浩は家に帰ってきた。(一浩は、だいたい冬子の家にいる)どうして戻ってきたのかと問う夏美に、一浩は答える。
「ここにいると孤独になれるから」
【t】treasure 宝
永山の本が刊行された。本屋で偶然、夏美は永山と出会う。二人で蕎麦屋に行く。永山は、執筆には一浩のような編集者の力が必要だと語る。じゃないと、有能な作家は日の目を見ず、宝の持ち腐れになるという。偶然は重なる。蕎麦屋に一浩と冬子が入ってきた。
【u】untitled 題名のない
一浩は夏美が永山といることに驚いた様子。永山が次の作品は夏美の編集で執筆すると告げる。その後、一浩と夏美はひともんちゃくあった。
一浩は夏美がこのことを黙っていたことをなじる。さらに、夏美が永山と男女の関係はないが大晦日に一緒に過ごしたことを話すと怒りをあらわにする。言い争う中、一浩がとても傷ついたことを夏美は感じとっていた。
【v】visionary 夢想家
夏美は夢は見続けられないと思う。
成生と食事に行く。成生は夏美は自分の生活の全てを知っているが、自分は夏美の全部を知らない、と話す。そして問う「だんなと寝た?」
夏美は寝てないと答える。夏美を自由にできるだんなはずるい、という成生に夏美は思わず「一浩はそんな男じゃない」と言ってしまった。この時、初めて成生は一浩の名を知った。夏美が困ればいいんだと、成生は泣いた。
【w】 wrinkle 皺(しわ)【x】X-ray レントゲン写真
冬子と別れ家に戻ってきた一浩は夏美が必要だという。自分勝手過ぎる一浩に腹を立てた夏美は「好きな人がいる」と言ってしまう。その瞬間、頬をひっぱたかれた。
一浩は自分でもその行為に驚く。一浩は自分が夏美の一番でいたいと思っていると話す。
夏美はしばらく考えたいと家を出て今日子のところに転がり込む。
【y】yearn 熱望・切望
永山が一浩が担当した作品で文学賞を受賞した。
受賞パーティーで一浩と会う。夏美は成生と続いている。一浩は夏美がいない生活は寂しいと話す。夏美は愛すべき味方であり愛すべき敵にもなれるのは一浩しかいないと気づく。
【z】ZIP! ボディバッグを閉じる音
成生と夏美は別れ話をする。別れを意識しながらも夏美は食材を買い成生の部屋に。成生は祖母が死んだと書置きをしていなかった。夏美は、自分が必要な時にいられない女だと痛感する。映画のラストシーンを思い出す。それは、ボディバッグを閉じる音だった。
【A2Z】原作の結末
夏美は別れたあとも郵便局で成生と顔を合わせる。男女の関係にはもうならない。ただ、郵便局にお気に入りだった男の子がいることは夏美の喜びでもある。
一浩がいる家に戻る。
「おかえりなさい」一浩は夏美を迎える。
夏美は眼鏡をはずしている一浩に向かって歩みよる。
【A2Z】原作の感想
互いに不倫をした夫婦が元に戻ったというストーリーです。夏美が成生に夢中になり、成生もまた夏美に夢中になる。夫に嫉妬し涙もする。恋焦がれる成生の心情も綴られています。
とろけそうな甘いラブシーンの描写もあるにはありますが、それよりも会話が独特。山田詠美ワールドに引き込まれます。
Tの章あたりから、心の変化が見えてきます。成生に夢中になりながらも、徐々にそれが長くは続かないと感じ始める。一浩もまた冬子といると窮屈だったのだろうと感じる。
夏美と一浩が不倫をしても別れなかったのは「別れたくない相手」だからでしょう。もし、一浩が浮気をしなかったら、夏美は成生に恋をしなかったんじゃないかな。
ラストシーンは、夏美が一浩に抱かれにいくと想像できる表現。不倫愛におぼれてた夏美が成生との恋を成就すると思っていたので、かなり意外な結末でした。
サクサクと読める物語。ご興味のある方はぜひ、一読を。
ドラマはどんな風に描かれているのでしょうか。
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