映画【サスペリア】のネタバレと感想!評価される4つの理由!
出典:IMDb
リメイク版「サスペリア」(原題:Suspiria)が2019年に日本で公開予定になりました!
(こちらの記事でたっぷり紹介してます!)
今回は少し早い公開記念ということで1977年版の「サスペリア」をおさらいしていきましょう!
映画「サスペリア」はイタリアホラーの巨匠ダリオ・アルジェントが監督した作品で、日本ではカルト的な人気を得ています。
「あらすじ」「ネタバレ」「感想」と一緒に、映画【サスペリア】の「評価されている4つの理由」を紹介します!
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映画「サスペリア」の基本情報
制作国:イタリア
制作年:1977年
ジャンル:ホラー映画
監督:ダリオ・アルジェント
出演者:ジェシカ・パーカー、アリダ・ヴァリ、ジョーン・ヴェネット、ウド・キア ほか
上映時間:99分
音楽:ゴブリン(イタリアのプログレッシヴロックバンド)
サスペリア=suspiriaというのは元々はラテン語から来たもので「息切れ」などを意味します。
つまり「息が詰まるほど怖い」という意味合いを持っていると思います。
映画「サスペリア」のあらすじ
ニューヨークから来たスージーはバレエを学ぶためにドイツのバレエ学院という学校へ。
ドイツの空港に到着した彼女は不穏な風にお出迎えされます。
そして、外に出ると信じられない量の雨と嵐が。
彼女はその足でバレエ学院に行きますが「あなたなんて知らないわよ!」と一喝されて翌日出直すことに。
「アイリス…青…」
その時、不気味に何かを叫ぶ女性が扉から大急ぎで出て来ます。
スージーを待ち受ける「バレエ学院」の正体とは!?
映画「サスペリア」のネタバレ
バレエ学院に通うスージーは様々な異変を感じます。
- 生徒が殺される
- よくわらない「赤い飲み物」を飲ませる
- 無理矢理学校の寮に入れさせられる
そしてスージーはこの異変を副校長マダム・ブランクに打ち明けますが、学校側は「生意気な娘め!」という具合になぜかスージーを警戒し始めます。
さらに状況は悪化し、親友が何者かに惨殺されます。
ついに行動に踏み切ったスージーは学校の過去を知ることに。
なんとそこは古くから「魔女」が関わるオカルト学校だったのです。
学校関係者は「人の運命を変えること」「苦痛を与えて殺すこと」などの願望を持ったりとまさに悪者中の悪者。
スージーは親玉でもある校長を倒し、学校が吹き飛んで物語は終わりです。
この映画での「物語」というのは正直オマケみたいなものです。
物語や展開を期待して見ようとしているなら「ほぼ後悔します!」
あまりにチープで退屈です。
簡単にまとめると
・バレエ学院の生徒や教師がバンバン死んでいく
↓
・学校側(魔女)が「苦しんで死なせたい」からという理由で殺人をしている
↓
・スージーが成敗する
という流れです。
物語の流れも遅く、見ていて飽きてしまう方も多くいると思います。
しかし!
この作品の見所はそこではありません!
この作品は頭で楽しむのではなく、目と耳で楽しむものなのです。
ということで初代サスペリアを楽しんで見ることのできる4つのポイントを詳しく説明していきます!
1977年版「サスペリア」が評価される4つの理由
1. 強烈!「赤」が大活躍している
出典:GIZMODO
とにかく、劇中の色が良い意味でクドイ!
映画内で使われているセットの色から意図的に使っているライトの色など、無駄に明るく下品な印象を抱いてしまいます。
1時間以上もこういった色を見ていると胸焼けするほどです。
しかし、ホラー映画にとってこの「下品」さは加点ポイントです。
特にサスペリアでは「赤」が多用されています。バレエ学院の外装からライト、そして血の色まで(あまりに赤が多すぎて血に違和感や不快感を感じなくなります)。
「赤」という緊急性のある色を見ると「なんかやばそう」と感じてしまうのが人間。
そういったシンプルな要素ながら人の神経を逆撫でする点はホラー映画として非常に優れています。
https://twitter.com/WithHorror/status/1046533214792105984色彩は凶器「サスペリア」観た。何者をも拒絶する赤、企み惑わす緑、冷酷な青、偽りの光を放つ金、そしてその全てに潜む漆黒。そんな絢爛たる色彩の中で息絶える生徒達。ひとり暗黒に包まれ死にゆく盲目の男。稲妻の白光が魔女の正体をあばき虹色の水晶の羽が止めを刺す。極彩色の悪夢。 pic.twitter.com/cYeG6IC2LK
— あびしにあん (@bloodymommy) April 10, 2018
2. 嫌がらせかな?大量の「ウ○虫」を使ったキモチ悪さ
- 盲導犬が飼い主を食い散らかす
- 破茶滅茶に刺された挙句吊るし挙げられる
- 死体が動く
など、残虐なシーンが多いため、目を背けたくなる人もたくさんいると思います。
しかし、どれも当時の技術のせいでリアリティに掛けています。
そんな中、1つだけ私にとってはリアルすぎて生理的に受け付けないシーンがあります。
「大量のウジ虫」が湧くシーンです(画像は載せられません…)。
呪いのせいなのか学校側の食品管理が悪いせいなのか、屋上の食糧庫で大量のウジが湧きます。
しかも最初にそれに気づいたのは主人公の頭にウジがふってきたからという失神級の出来事。
一説によると「米」を使用しているという噂もありますが、それはそれで今後の食生活に支障をきたしそうです。
ダリオ・アルジェント監督『サスペリア』なう。若くて綺麗な女優さん達が皆して顔や髪や肩にウジ虫を乗っけて熱演してる様が圧巻過ぎる。ナタリー・ポートマン主演でリメイク企画が進んでいたそうだけど、バレエというモチーフが『ブラック・スワン』と被るので降板。残念だ。リメイク自体は進行中だが
— iTempo (@T_coexist1983) May 26, 2012
ロロードショーにてサスペリア(1977年イタリア)鑑賞中。久方ぶりに観たなぁw蛆虫キタ━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
— しょうが (@SHOGA_GRABOID) November 22, 2011
「サスペリア」観てて、ウジ虫のシーンで、隣席の御婦人が思わずのけぞったリアクションしたのを見て、劇場でホラーを観る重大な要素を再認識したり……
— スパイク (@swordfishkaz) January 23, 2015
3. 音楽の不気味さが映画と合ってる
サスペリアの映画内音楽は「ゴブリン」というイタリアのプログレッシヴバンドが作曲しています。数曲あるのですが、どれも
- うめき声
- 小気味良いピアノ
- 機械音
- 太鼓のリズム
などが入り混じっていてとにかく様々な音を体感できます。
決して聞いていて心地のいいものではありませんが、サスペリアのテーマ曲はオルゴール調で妙な統一感があり、クセになります。
映画の気持ち悪さにバッチリあった不気味さです!
https://twitter.com/0616_tube_rose/status/7648092056266997764. ヨーロッパ風の美術装飾が美しい
「クドく下品な色」「不気味な音楽」などホラー映画として褒めるべき点を挙げてきましたが、作品内の内装や外装などの「美術装飾」は素直にとても綺麗でオシャレだと思えます。
ドイツのバレエ学院という所が舞台ということもあり、ヨーロッパっぽい格式の高い建物です。
出典:http://f.hatena.ne.jp/kei-go/20161011131312
壁に描かれた花が綺麗です。
脚本を見直す時間を全てこれにふったのではないかと思うほど、綺麗で完成度の高いセットです。
出典:http://fragile.mdma.boo.jp/?eid=1065326
下の画像はセットではないですが、あるシーンで盲目の男性がたどり着いた場所です。
非現実的でとても美しいです。
出典:http://jmedia.tv/argento/suspiria.html
「サスペリア」
ダリオ・アルジェント監督、カルトホラーの古典一作目。はっとさせられる極彩色の美術、サイケなライティングが印象的。ビアズリーのサロメの版画がとても美しく飾られて居り装飾過多な頽廃感。ゴブリンの音楽がより一層聴覚に訴えかけて心が騒つきました。 #1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/Q2aZBKsFZu— NIELSEN堀内 (@nielsenhoriuti) June 26, 2017
感想:映画「サスペリア」が今なお愛され続ける理由
「サスペリア」が制作されたのは1977年でおよそ40年前!
しかし、時代が経てもリメイク版が制作され、ヴェネチア国際映画際でも公開されました。
映画が進歩し続ける時代に今なおファンが増えている理由は何でしょうか。
正直、物語も展開も面白いとは言えず、かなり人を選ぶ作品だと言うことは事実です。
しかし、監督ダリオ・アルジェントはこんな名言を残しています。
『つまらない映画など存在しない。どんな映画にもひときわ輝くワンカットが存在する』
引用元:wikipedia
この言葉からもわかるように彼は完璧な1本を作るというよりは完璧な1場面を作るということを意識しているのではないかと思います。
このことを意識してチェックしてみると、彼は物語の流れを意識して作っているわけではないので、映画の流れがイマイチになるのも納得できます。
こういった彼なりの「こだわり」を感じ、共感する人が後を絶たないということが、今愛されて続けている原因だと思います。
果たしてリメイク版は彼の意志が注がれることになるでしょうか!?
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