第75回ゴールデングローブ賞 受賞結果を解説付きでお届け!【TVの部】
現地時間1月7日に開催された第75回ゴールデングローブ賞の受賞結果をお届け!
ハリウッドを代表するセレブリティたちが一堂に会す、映画&TVドラマの祭典である権威あるアワード。【TVの部】はエミー賞と同じく、今、アメリカで最も評価されている作品がノミネート対象となっているため、海外ドラマファンにとって受賞結果は見逃せません!果たして栄冠を手にしたのは?
【TVの部 ドラマ部門】作品賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・「ザ・クラウン」
・「ゲーム・オブ・スローンズ」
・「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」
・「ストレンジャー・シングス」
・「THIS IS US 36歳、これから」
作品賞を受賞したのは・・・
「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」
「ゲーム・オブ・スローンズ」や「THIS IS US 36歳、これから」といった並み居る強敵たちを抑えての受賞。これで第69回エミー賞との作品賞W受賞となりました。
本作はマーガレット・アトウッドの同名ベストセラー小説を完全映像化。近未来のギレアド共和国という架空の国家を舞台に、女性が子供を産むための道具として扱われる世界を描いたディストピア作品。
ハリウッドがセクハラ問題などの女性差別に揺れているからこそ、より大きな注目を集めている結果と言えそうです。
「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」は2月28日よりHuluで独占配信決定!
【TVの部 ドラマ部門】主演男優賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・ジェイソン・ベイトマン(「オザークへようこそ」)
・スターリング・K・ブラウン(「THIS IS US 36歳、これから」)
・フレディ・ハイモア(「The Good Doctor(原題)」)
・ボブ・オデンカーク(「ベター・コール・ソウル」)
・リーヴ・シュレイバー(「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」)
主演男優賞を受賞したのは・・・
スターリング・K・ブラウン(「THIS IS US 36歳、これから」)
こちらは順当な結果となりました。同役で第69回エミー賞も受賞しており、これでW受賞達成!彼が演じるランダルは余命わずかの父の願いを叶えようとする人間味あふれるキャラクターで、表現力の高さをうかがわせます。
スターリングは昨年のゴールデングローブ賞にも「アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件」でノミネートされていたので、今、海外ドラマ界で最も評価の高い俳優の一人です。
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【TVの部 ドラマ部門】主演女優賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・カトリーナ・バルフ(「アウトランダー」)
・クレア・フォイ(「ザ・クラウン」)
・マギー・ギレンホール(「The Deuce(原題)」)
・キャサリン・ラングフォード(「13の理由」)
・エリザベス・モス(「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」)
主演女優賞を受賞したのは・・・
エリザベス・モス(「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」)
こちらも第69回エミー賞とのW受賞となったエリザベス・モスが受賞。
名作「MAD MEN」ペギー・オルセン役で高い評価を得た彼女が本作で演じるのは、自身が置かれた立場に疑問を抱き続ける侍女のオブフレッド。無表情でありながらも、決意を露わにする見事な表情を見せつけ、難役とされる同役を見事に体現してみせました。
【TVの部 ミュージカル/コメディ部門】作品賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・「Blackish(原題)」
・「マーベラス・ミセス・メイゼル」
・「Master of None(原題)」
・「SMILF(原題)」
・「ふたりは友達? ウィル&グレイス」
作品賞を受賞したのは・・・
「マーベラス・ミセス・メイゼル」
復活を遂げた「ふたりは友達?ウィル&グレイス」もなかなかの評価でしたが、新作の「マーベラス・ミセス・メイゼル」が受賞。
同作は1958年のニューヨークを舞台にしたコメディ・ドラマ。アッパーウェストサイドで夫や子供たちと幸せな生活を送っていたミセス・メイゼルが、あることをきっかけにコメディアンを目指すことを決意。「ギルモア・ガールズ」の脚本家が手がけるハートウォーミング・ドラマです。
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【TVの部 ミュージカル/コメディ部門】主演男優賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・アンソニー・アンダーソン(「Blackish(原題)」)
・アジズ・アンサリ(「マスター・オブ・ゼロ」)
・ケヴィン・ベーコン(「アイ・ラブ・ディック」)
・ウィリアム・H・メイシー(「シェイムレス 俺たちに恥はない」)
・エリック・マコーマック(「ふたりは友達? ウィル&グレイス」)
主演男優賞を受賞したのは・・・
アジズ・アンサリ(「マスター・オブ・ゼロ」)
ケヴィン・ベーコンやウィリアム・H・メイシーなどのベテラン陣を押しのけての初受賞。
アジズ・アンサリは「ピザボーイ 史上最凶のご注文」などの映画でも活躍する、インド系アメリカ人のコメディアン。日本ではそこまで知名度が高いというわけではありませんが、今、アメリカの若者たちの間で大ブレイクしているコメディアンなんです。2015年にフォーブス誌が行った”最も稼いだコメディアン”ランキングで第6位にランクインするなど、その人気は世界に広がりつつあります。Netflixオリジナル作品である「マスター・オブ・ゼロ」でもその実力を大いに発揮しています。
【TVの部 ミュージカル/コメディ部門】主演女優賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・パメラ・アドロン(「Better Things(原題)」)
・アリソン・ブリー(「GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」)
・レイチェル・ブロズナハン(「マーベラス・ミセス・メイゼル」)
・イッサ・レイ(「インセキュア」)
・フランキー・ショウ(「SMILF(原題)」)
主演女優賞を受賞したのは・・・
レイチェル・ブロズナハン(「マーベラス・ミセス・メイゼル」)
作品賞に輝いた「マーベラス・ミセス・メイゼル」から主演のレイチェル・ブロズナハンが初受賞。
「ハウス・オブ・カード 野望の階段」などの人気ドラマでキャリアを積んできた彼女は、本作で主婦からコメディアンへと華麗な転身を遂げていく主人公を愛嬌たっぷりに演じており、今後のブレイクに期待がかかる女優です。
【TVの部 リミテッド・シリーズ/テレビ・ムービー部門】作品賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」
・「FARGO/ファーゴ」
・「フュード/確執 ベティvsジョーン」
・「The Sinner -記憶を埋める女-」
・「トップ・オブ・ザ・レイク〜チャイナガール」
作品賞を受賞したのは・・・
「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」
HBO製作の話題作「ビッグ・リトル・ライズ」が栄冠を手にしました。
本作はニコール・キッドマン、リース・ウィザースプーン、シャイリーン・ウッドリーといったハリウッドを代表する女優が共演しているのも話題の一作。カリフォルニア州モントレーの高級住宅街で謎の殺人事件をめぐり繰り広げられるセレブママたちの化かし合いを描き、ハリウッドセレブの間でも高い人気を誇ります。
「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」はHuluにて配信中!
【TVの部 リミテッド・シリーズ/テレビ・ムービー部門】主演男優賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・ロバート・デニーロ(「嘘の天才~史上最大の金融詐欺~」)
・ジュード・ロウ(「ヤング・ポープ 美しき異端児」)
・カイル・マクラクラン(「ツイン・ピークス The Return」)
・ユアン・マクレガー(「FARGO/ファーゴ」)
・ジェフリー・ラッシュ(「ジーニアス:世紀の天才 アインシュタイン
主演男優賞を受賞したのは・・・
ユアン・マクレガー(「FARGO/ファーゴ」)
映画俳優だらけのノミネートの中で栄冠を手にしたのは、ユアン・マクレガー。
「トレインスポッティング」や「スター・ウォーズ」新3部作で有名な英国俳優が、満を持してTVドラマ初主演を飾った同作で、初受賞!一人二役に挑戦するなど、これまでとは一味も二味も違う表情を魅せてくれます。
「FARGO/ファーゴ」はHuluにて配信中!
【TVの部 リミテッド・シリーズ/テレビ・ムービー部門】主演女優賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・ジェシカ・ビール(「The Sinner -記憶を埋める女-」)
・ニコール・キッドマン(「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」)
・ジェシカ・ラング(「フュード/確執 ベティvsジョーン」)
・スーザン・サランドン(「フュード/確執 ベティvsジョーン」)
・リース・ウィザースプーン(「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」
主演女優賞を受賞したのは・・・
ニコール・キッドマン(「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」)
こちらも名だたるハリウッド女優が多くノミネートされている中で、ニコール・キッドマンが栄冠を手に。
実はニコールは現在、映画よりもTVドラマの方へキャリアを移行しつつあり、今回の受賞が大きな足がかりとなるのではないでしょうか。若い頃から変わらず美しい彼女の素晴らしい演技をTVで楽しめるなんて、贅沢ですよね!
【TVの部】助演男優賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・デヴィッド・ハーバー(「ストレンジャー・シングス)」
・アルフレッド・モリーナ(「フュード/確執 ベティvsジョーン」)
・クリスチャン・スレーター(「MR.ROBOT / ミスター・ロボット」)
・アレクサンダー・スカルスガルド(「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」)
・デヴィッド・シューリス(「FARGO/ファーゴ」)
助演男優賞を受賞したのは・・・
アレクサンダー・スカルスガルド(「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」)
「ビッグ・リトル・ライズ」よりアレクサンダー・スカルスガルドが初受賞。
スウェーデン生まれのイケメン俳優である彼は、「トゥルーブラッド」などTVドラマでキャリアを積んできましたが、意外にもゴールデングローブ初受賞!「ビッグ・リトル・ライズ」ではニコール・キッドマンの夫ペリー役を演じており、劇中の夫婦揃っての受賞となりました。
【TVの部】助演女優賞
ノミネート作品は以下の通り↓
・ローラ・ダーン(「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」)
・アン・ダウド(「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」)
・クリッシー・メッツ(「THIS IS US 36歳、これから」)
・ミシェル・ファイファー(「嘘の天才~史上最大の金融詐欺~」)
・シャイリーン・ウッドリー(「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」)
助演女優賞を受賞したのは・・・
ローラ・ダーン(「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」)
またもや「ビッグ・リトル・ライズ」から!
「ジュラシック・パーク」シリーズで有名で、最近では「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」にも出演していたローラが本作で演じるのは、主人公のママ友グループと対立するレナータ・クライン。圧倒的存在感と熱のこもった演技で視聴者に大きな衝撃を与えました。
最多受賞は?
今年のゴールデングローブ賞TVの部で最多受賞となったのは、「ビッグ・リトル・ライズ〜セレブママたちの憂うつ〜」の4冠!
やはり今年は女性主導の作品が強かった印象があり、3部門すべて作品賞は女性が主役の作品。こういうところに今のハリウッドが置かれている現状が浮き彫りになっているように感じます。
これらの作品は、今、アメリカで最も人気のある海外ドラマです!一見の価値ありですよ。
【映画の部】の受賞結果は・・・
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