【終着駅シリーズ36/雪の螢】再放送の視聴率とネタバレ!澄枝(岡江久美子)の夢は叶わず?
【終着駅シリーズ36/雪の螢】再放送の視聴率とネタバレ!澄枝(岡江久美子)の夢は叶わず…!?
岡江久美子さん追悼として、森村誠一ミステリースペシャル最新作を緊急再放送!
“モーさん”(片岡鶴太郎)を支えるよき妻・澄枝(岡江久美子)のささやかな夢は叶わずじまい?
今回は、【終着駅シリーズ36/雪の螢】再放送の視聴率とネタバレについて!
【終着駅シリーズ36/雪の螢】再放送の視聴率
【終着駅シリーズ36/雪の螢】再放送の視聴率は12.2%! 再放送なのに高視聴率。関心の高さがうかがえますね。
【終着駅シリーズ36/雪の螢】のあらすじ
ひとりの若いホステス・いずみ(黒川芽以)の遺体が空き地で発見された。
牛尾刑事(片岡鶴太郎) は、遺体が身につけていた服についていた小さく白いモノに目を留める。それは“雪螢”とよばれる昆虫、“トドノネオオワタムシ”だった。
いずみは、老舗料亭などを営む企業の5代目社長・泉田(宮川一朗太)の愛人で、泉田の子供を身ごもっていた。
疑わしき泉田は、いずみの事件当日には海外出張にいっており、アリバイがあったが、帰国後まもなく病死する。
牛尾刑事ら新宿西署の刑事たちが捜査するなか、容疑がかかる泉田の妻・栄子(森口瑤子)のアリバイを証言した友人の看護師・島村昌子(宮本真希)が自殺する。
事件の真相には、後継問題をめぐる女たちの闘いと悲しい過去があった…。
【終着駅シリーズ36/雪の螢】のネタバレ
ここからネタバレありますので、閲覧ご注意を!
3年前の妻の決意
諏訪の本社に毎月一週間もの出張を繰り返す、グループ企業の5代目社長・泉田耀造(宮川一朗太)。
出張の荷物から、口紅や女性モノのハンカチなどを発見し、愛人の存在に気づく妻の栄子(森口瑤子)は、何か重大な決意を胸に秘める。
ホステス殺人事件
西新宿9丁目で、若い女性(黒川芽以)の遺体が発見された。服はフランス、靴はイタリアの高級ブランド品を身につけた女性は妊娠4か月。
牛尾刑事(片岡鶴太郎)は遺体の襟元についていた白いものに目を留める。それは飛んでいる姿がゆきのように見えるため「雪螢」と呼ばれる昆虫で、信州など限られたエリアにしか生息しないもの。旅行先から戻ったところを殺害されたのか…。
若い女性の身元は、根岸いずみというホステスで泉田(宮川一朗太)が長野の諏訪にマンションをあてがい、囲っていた愛人。
専務の話では、妻との間に子供がいなかった泉田は、後継ができたことを喜んでいたという。
老舗料亭取締役(宮川一朗太)の死亡は事故?殺人?
出張から帰った泉田(宮川一朗太)は、翌日脳梗塞で亡くなった。朝食を食べている最中に倒れ、栄子(森口瑤子)が救急車を呼んだが手遅れだった。
管轄の四谷中央署は、事件性はないと結論を出したが、いずみの事件との関わりを疑う新宿西署の刑事たち。
栄子に事情を聞く牛尾(片岡鶴太郎)は、いずみ(黒川芽以)の写真を見せる。
へぇ、こんなに若い人だったんだ…、と呟く栄子。
栄子は、いずみの妊娠を知った泉田から離婚を申し出られており、
・離婚届は子供が生まれたその日に出すこと
を条件として出していた。
アリバイを聞かれると、友人の看護師・島村(宮本真希)が一緒にいたと証言する。
浮かび上がる容疑者
捜査が難航するなか、栄子(森口瑤子)が瑞泉亭グループの社長に就任した。
栄子に再会した牛尾は、以前の事情聴取で気になったことを尋ねる。
「若い人だったんだ」という発言は、泉田の荷物に入れられた愛人からの挑戦的なモノからだった。
栄子は、ある日入れられた弁当がよくできていたため、若い人ではない、と思い込んでいたという。
しかしいずみ(黒川芽以)は、ご飯さえ炊けないという料理嫌いだったため、牛尾刑事は疑念を抱く。
そこにいずみが殺された当日、芸能スカウトのふりして女性をスカウトする男・川島が浮上。
その男はいずみの希望で瑞泉亭の高級料理をさんざん奢らされた挙句、いずみに逃げられてしまう。
愛人はもう1人いる?
牛尾刑事は、泉田(宮川一朗太)にはもう1人愛人がいたのではないかと考え、再び上諏訪へ。マンションの管理人(松村邦洋)から、以前いずみ(黒川芽以)にかなりの金額の一万円札を投げつけた女性がいたことを聞く。
投げつけた女は、島村昌子という看護師。栄子のアリバイを証言し、現在栄子(森口瑤子)の秘書をしている女性(宮本真希)だった。
泉田と昌子は5か月交際していたが、手切れ金を渡して別れたことが発覚。
一方、大上(東根作寿英)は、島村昌子の子供が耀一郎という名前だったことを突き止める。
牛尾は泉田の愛人は、島村昌子ではなく妹の万里子(大谷麻衣)であったことを知る。昌子は亡くなった万里子の子供を自分の子供として育てていた。
新宿西署は、泉田栄子と島村昌子、川島の3人を容疑者とするが、動機の薄さをきにかける牛尾。
警察の捜査に追い詰められる昌子は、耀一郎の認知を栄子に迫る。栄子はある取引を持ちかける。
再び諏訪にとんだ牛尾は、栄子の友人(大寶智子)から、栄子が流産したこと、お腹の子供に「耀一郎」と名付けていたこと、夫の愛人に子供ができたら離婚はするが、「耀一郎」という名前をつけたら許さない、と話していたことを知り、愛人だけでなく「耀一郎」も2人いると睨む。
そんな折、島村昌子がいずみ殺しを自供する遺書を残して自殺する。
昌子が身を投げた「乙女の滝」は、事故で亡くなった両親と妹と訪れた子供の頃の幸せな思い出のある場所だった。
栄子は牛尾に雪螢を教えてくれたのは昌子だと話す。
雪螢が現れないことに、神様っていじわるね…と涙を流す栄子。
牛尾(片岡鶴太郎)は、3人の「耀一郎」と3人の母親が会ってしまったことから事件が始まったという推理を栄子にぶつけるが、栄子にはアリバイがあり、昌子殺しは不可能だった。
澄枝(岡江久美子)のヒントとは?
幼い子供を残して昌子が死ぬわけがないという牛尾に、逆に子供がいるから死を選ぶこともあるのではないかという澄枝(岡江久美子)。
昌子がいずみ殺しの犯人なら、耀一郎を殺人犯の子というレッテルをつけられ辛い思いをしないといけない。親を憎むだろう…。
でももしも人殺しの親が世間に追い詰められて自殺したら、子供に対するバッシングは薄れるはず。
そして子供の将来を見守ってくれる人がいるという確信があったはず…。
すべての事件の裏には母の思いが…
事件の容疑者たちの写真を見ながら、栄子の言っていた雪螢を思い出す牛尾。
たまたま外国人旅行者カップルを見かけ、いずみと川島が映った身長差に実際の身長差と違和感をもつ。
いずみは殺された当日高いヒールを履いていた、と川島。
牛尾はついに事件の真相にたどりつく。
いずみ(黒川芽以)が亡くなったときに履いていた靴は栄子(森口瑤子)のものと突き止めた牛尾。
栄子はすべてを告白する。
・昌子(宮本真希)から「耀一郎」は妹の万里子と泉田(宮川一郎太)の子供
・万里子と別れ、いずみに乗り換えた泉田は手切れ金をいずみに託す。
・万里子は泉田の子供を身ごもっているといずみに伝える。
・いずみは万里子とお腹の子供をなきものにしようと嫌がらせを続け、万里子は鬱病になってしまい、耀一郎を産むと亡くなった。
・昌子は耀一郎を自分の子供として育てていた
・昌子は、泉田からの手切れ金を返し、一度だけ泉田に会わせるために、泉田家を訪問。目的を終えたら帰るつもりだったが、そこにいずみが現れる。
・いずみは栄子を石女(うまずめ)と侮辱する。
・栄子は昌子(万里子)の子供「耀一郎」を正式な6代目として認知すると宣言。
・耀一郎に襲いかかるいずみを、昌子が燭台で殴り殺してしまう。
・警察に行くという昌子を引き止め、遺体を空き地に運ぶ栄子。
・いずみの靴を忘れたため、仕方なく栄子は自分の靴を履かせたのだった。
・最初は何も望まないと言っていた昌子だが、「欲が出た」「耀一郎」を認知しなければすべてを警察に話すと言い出す。
昌子は、耀一郎を栄子に託して自殺するために、敢えて悪態をついた。栄子もそれに気づいていた。
雪螢を一度子供に見せてあげたいという昌子。一緒に見に行こうと約束した栄子は、昌子はまだ死なないと思っていたが、栄子の新社長就任式を見届けると昌子は自殺してしまった。
こんなことを言ってはいけないのはわかっているが、耀一郎の母親代わりをした27日間、本当に楽しくて幸せだった…。
いづみに「石女」と言われたとき、笑い飛ばせたら、いずみもいずみの子供も、昌子も死ぬことはなかったのに…。
すべては自分のせいだと後悔する栄子。
耀一郎は、栄子の親友で老舗料亭「瑞泉亭 諏訪本店」女将の西村真弓(青山倫子)と夫(平子悟)が引き取った。
その子はきっと幸せになる、4人もお母さんがいるから、と澄枝(岡江久美子)。
命と引き換えに産んでくれた1人めのお母さん、
その子の幸せを願って去っていった2人めのお母さん、
たった27日間だけど、可愛がって、将来のために素晴らしい両親を用意した3人めのお母さん、
これから育ててくれるやさしいお母さん、
どのお母さんからも愛されていたから、幸せにならないわけがない…
【終着駅シリーズ36/雪の螢】の感想
【終着駅シリーズ36/雪の螢】の視聴者の感想です。
岡江久美子さんの出演に関しては、「もうあの夫婦が観られないさびしさ」と「岡江久美子さんの出番が少なくてがっかり」という声が上がりました。
追悼番組なのに出番が少ない?
【終着駅シリーズ】の岡江久美子さんの出番は、基本的にいつも少ないのです。5分も出ていないのでは?という回もあります。
それでも慎ましやかな暮らしの中で、ほっこり晩酌する夫婦のシーンは重要で、何気ない会話から事件解決のヒントが出てくることもあり、毎回印象に残りました。
良き妻・澄枝さんあっての牛尾刑事、牛尾正直さんあっての澄枝さん。
というよき夫婦の姿と、その関係性を毎回数分しかない場面で表現していたのが、何とも素晴らしいこと!
ただ【終着駅シリーズ】をあまり観ていない方には「あれ?追悼番組なのに出番これだけ?」となってしまったかもしれません。
テレ朝は週6日、ドラマ再放送枠がたくさんあるので、【終着駅シリーズ】の傑作選や初期の作品を再放送していただき、牛尾夫妻の姿をもっと見ていただきたく…。
【終着駅シリーズ】澄枝(岡江久美子)のささやかな夢は叶ったの?
仕事が忙しく、なかなか長い休暇をとれない牛尾刑事(片岡鶴太郎)。
今回再放送された第36作のラストでは、事件解決後に休みがとれそうだから、と澄枝(岡江久美子)に温泉にでも行くか、という牛尾刑事(片岡鶴太郎)。
温泉なんて久しぶり!あったかいところ? 雪の温泉もいい! と心弾ませる澄枝。
澄枝は行く先なんてどうでもいいのです。最愛の夫と一緒なら、どこだって。そんないじらしい気持ちが伝わってきました。
岡江久美子さん、最後の出演作のエンディングは、夫婦のほっこりする会話で終わりました。
温泉に行こう、旅行しよう、という話は【終着駅シリーズ】牛尾夫妻の会話にたびたび出てきてはなかなか実現しなかったのではないかと思います。
筆者が覚えているところでは、第26作『森村誠一の終着駅シリーズ・殺意の奔流』(2012年10月27日放送)で山梨のワイナリーや昇仙峡を観光。
第35作【鬼子母の末裔】(2019年11月3日放送)では、おそらくこの第26作で旅行した「昇仙峡」の仙娥滝(せんがたき)?での記念写真が部屋に飾られていて、澄枝が「ずっと前から飾ってある」と言っていたので、それ以来旅行していないという設定でしょうか。
※この写真は事件の謎を解くヒントにもなりました。
第34作「荒野の証明」(2019年1月27日放送)では、牛尾夫妻は予定していた九州旅行をキャンセル。
いつものことだから仕方ないと明るく振舞っていた澄枝ですが、モーさんは、澄枝が旅行のパンフレットに貼っていた、食べたいものや行きたいところ、やりたいことを書いた付箋を発見します。
澄枝(岡江久美子)が、いつも忙しい旦那さんとの旅行をどんなに楽しみにしていたかということは、牛尾刑事にも視聴者にも伝わりました。そして近い将来のおねだりをする澄枝さんがかわいかった!
定年になったら、どこにでも行けるんでしょう。連れてってね、いっぱい。楽しみにしてるのよ。
澄枝さんのささやかな夢は、定年で自由になった旦那さんとあちこち旅行することだったのでしょう。
このセリフも、もしかしたら少し先の定年後の牛尾刑事を描く番外編などへの伏線だったかも…。
澄枝役の岡江久美子さんが亡くなったので、この名キャストでのご褒美旅行はもう見ることができません。
でも最後の出演作ラストでは、久しぶりの旅行にウキウキしている澄枝さんの笑顔が観られてよかった。
終着駅シリーズのファンとしては、ドラマの向こう側では今頃2人で楽しく温泉旅行しているかも、と妄想することができます。監督さん、脚本家さん、スタッフのみなさま、ありがとうございます。
岡江久美子さんが演じる澄枝さん、岡江さん同様とっても素敵な女性でした。長い間、癒しとやさしさをありがとうございます。
あらためて、素晴らしい女優・岡江久美子さんのご冥福をお祈りいたします。
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