【奥様は、取り扱い注意】謎に満ちた最終話の解釈と総括

2017年12月9日

スポンサーリンク

【奥様は、取り扱い注意】は一味違った新しい金城作品

金城一紀原案、脚本の話題のドラマ【奥様は、取り扱い注意】が12月6日に最終回を迎えた。これまでの金城作品のように“愛“を押さえ込むことはせず、ホームドラマとアクションの融合と言う斬新なアイデアで”愛“をテーマにライトなタッチで描いたエンターテイメントだった。それでも金城色は随所に現れていて格闘術「カリ・シラット」を取り入れた本格アクションは過去の【SP】や【CRISIS】を彷彿とさせました。エンドロールにはアクション監修に金城一紀の名前がクレジットされていました。冒頭でいよいよ菜美(綾瀬はるか)と勇輝(西島秀俊)が戦う場面、上着やエプロンそして両者とも靴下を脱ぐところなどその道のプロらしい演出でした。それでいながら血生臭さはいっさい感じさせず、最後まで気持ちいいアクション活劇に徹するその匙加減が素晴らしかった。

テーマに沿ったオシャレなセリフのうまさ

全編に渡り随所に出てきた主人公菜美の残念な家事のお約束はもとより、最終話では殺し合うほどの夫婦けんかの最中、菜美が投げつけた花瓶をすべて手で受け、そっと置く勇輝。

菜美「避ければいいでしょ」

勇輝「全部気に入ってるんだ」

と言うやり取りや、二人の写真立てが落ちて割れたのをきっかけに

菜美「お茶とコーヒー、どっちがいい?」

勇輝「じゃあ、お茶」

と言って自然に戦いをやめるなど、二人が愛し合っているという大前提を再確認させるとともに短いながらも二人が積み上げてきた夫婦生活をも感じさせるいいセリフも多々。

【奥様は、取り扱い注意】が映画化?最終話の謎と今後のゆくえ

街の平和を脅かし、友人達の幸せまで奪おうとする横溝(玉山鉄二)率いる組織との対決を決意する菜美。でもそれは自分達の幸せな生活の終わりをも意味する。

それぞれ職務と愛、正義と愛の狭間で揺れ動き、対立しながらも着ていく服に悩んでいる菜美を「こっちの方がいい。動きやすいだろうし」と勇輝。

「君が帰ってきて僕がいなかったら、もう二度と会えないものと思ってくれ」と、送り出す。そしてみごと京子を奪還し、家に戻ると「おかえり」といつもの笑顔で出迎える勇輝。

だが一変拳銃を構え鋭い眼差しで「動くな」。なぜかうれしそうに微笑む菜美。そして暗転。

菜美のモノローグが被る「なんというスリル。やっぱりこの人を愛してる」鳴り響く銃声。

このエンディングにモヤモヤしている方も多いようだ。日テレが視聴率の良さに喜び、急遽年末SPと映画化の話も出ているという噂もあるが、日テレから正式な発表がないので現時点では何とも言えない。でも数字は取れたので日テレとしては続編を考えているかもしれない。あのエンディングはその可能性を残した終わり方だったように思う。横溝の「行く所がなくなったら、俺んとこに来い。お前があの街に納まっていられるわけないんだからな」というセリフも含みを持たせているように思う。ただ二人の設定からすると同じような形では作りにくさもある。視聴者に想像の余地を残して終わるのも金城作品の特徴なので…。いずれにせよ、原作物の多い昨今においてオリジナルでこれだけ楽しめるドラマは貴重だ。

Posted by dorabilly