ドラマ【19番目のカルテ】ネタバレあらすじ全話!原作&最終回は徳重が恩師を救う?

【19番目のカルテ】全話あらすじネタバレ

松本潤が医師役に初挑戦するドラマ【19番目のカルテ】がTBS日曜劇場(毎週日曜21時)で2025年7月期に放送!
本記事は【19番目のカルテ】のネタバレあらすじの紹介とともに、原作ネタバレ、最終回結末の予想・考察もしていきます。

日曜劇場「19番目のカルテ」は、19番目の新領域・総合診療科を描く新しいヒューマン医療エンターテインメントです。

最終回(9月7日放送)ネタバレはこちら

本記事にはストーリーのネタバレが含まれます。未視聴の方はご注意ください。

ドラマ【19番目のカルテ】ネタバレあらすじ全話

ドラマ【19番目のカルテ】ネタバレあり“あらすじ”を全話紹介していきます。各話の感想や、主要な患者の病名なども解説していきます。

1話「その医師が、人を、医療を、変えていく──総合診療医を描く新医療ドラマ」

あらすじ

地域の中核を担う魚虎総合病院。そこでは医師たちが日々訪れる患者たちを診ている。整形外科では、新米医師の滝野みずき(小芝風花)が、全身の痛みを訴える黒岩百々(仲里依紗)を診察しているが、百々は短い診察時間にイライラを募らせている様子。医師たちは時間に追われ、患者もそんな医師たちに不満を募らせ、院内はどこか殺伐としていた。そんな中、総合診療医を名乗る徳重晃(松本潤)という男が現れて…!?

ネタバレ

黒岩はこれまで、いくつもの病院を回るもはっきりとした診断は下されず、検査では異常なし。医師や会社の上司&同僚から病気を「気のせい」とされて、体だけでなく心にも苦痛を抱えている。
そんなある日、職場で倒れた黒岩は魚虎総合病院へ搬送された。滝野はそんな彼女を徳重のいる総合診療科へと連れて行く。徳重は黒岩が痛みを感じていることを「たいしたこと」と受け止め、入院させた。
病気でないのに入院させたことで院内では批判の声も出る。だが、徳重は黒岩が症状を感じた日のことからじっくりと話を聞いていく。黒岩は誰もこの痛みを信じてくれなくて苦しんでいた。徳重が「僕は信じています」と手を差し伸べて…。
徳重は黒岩の病名を「線維筋痛症」(せんいきんつうしょう)と突き止めた。 黒岩は病名がやっと分かったことで嬉しくて泣いた。今後、黒岩は痛みを抑える治療をしていくことになった。

1話の患者の病名

1話の患者・黒岩百々は、線維筋痛症でした。身体のあらゆるところに痛みが生じる疾患です。原因は不明で、さまざまな検査でも異常が見られないため診断が遅れてしまうことが多い疾患です。

こんな先生いたら…

感想

他の医師たちから「異常なし」と見放された黒岩百々。仲里依紗さんの苦しんでいる表情、演技が真に迫っていて、見ているこちら側も徳重先生なんとかしてほしい!と願いながら視聴しました。

総合診療科への批判が劇中にありましたが、黒岩さんが笑顔になった初回のストーリーを見てると必要性がわかります。今後も徳重先生が他の専門医が手に負えない患者を救っていく感じでしょうか。

松本潤さんの優しい口調、柔らかい表情も印象的で、こんな先生いたらなあ、と思わされた、心温まる初回でした。

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2話「ヒーローも、怪獣も、」

あらすじ

魚虎総合病院に、心臓に先天性の病気を抱えている少年・岡崎咲(さく)(黒川晏慈)が救急搬送されてきた。付き添ったのは、兄の拓(杉田雷麟)。咲が生まれてから14年間にわたり主治医を務めて来た小児科医の有松しおり(木村佳乃)は、必死で処置にあたる。
一方、総合診療医の徳重(松本潤)はなぜか兄の拓を気にかけていて、カンファレンスで咲の容態急変時の様子を気にしたり、拓や咲の父・浩司(東根作寿英)について調べたりする。主治医の有松は、徳重の行動を不快に思う。

ネタバレ

有松しおりが必死で処置にあたるが…咲は亡くなった。夏のインフルエンザだった。咲は先天性心疾患で、2度大きな手術を受けている。カンファレンスでは、感染症まで管理できないため、しおりの対応は問題ないとされた。それなのに徳重が様子を聞きたがるため、しおりは不審がる。
その後、徳重は兄の拓(17歳)を気にかけていた。無理に笑っているように見えたからだ。両親が2年前に離婚し、母が不在。父は仕事。救急搬送で付き添ったのも拓だった。

ある日、徳重は公園で拓が倒れているところに遭遇。拓は救急搬送されて熱中症と診断された。その後、拓は足に力が入らない症状が出る。それを受けて、しおりは徳重に拓の治療を頼む。
総合診療科にて。しおりも同席して、徳重が拓に「聞かせてください。あなたの話を」と言い、話を聞く。拓は「俺は悪いお兄ちゃんだ」という。なぜなら、咲が亡くなった時ホッとしたから。ヒーローではなく、怪獣。全部壊れてしまえばいいと思った…。母が家を出て行き、咲のケアを全部押し付けられたからだ。

看病を優先して高校も中退。弟がいなくなればと考えた自分が許せない拓は、徳重の前で「何で逃げたんだ! 俺に全部押し付けて! 俺は、俺だって……」「咲が死んでホッとするなんて僕は怪獣だ」「お兄ちゃんは頑張らなくちゃダメなのに」と気持ちを吐き出した。 徳重は「お兄ちゃんでなく岡崎拓だ」と言い、怪獣もヒーローも全部合わせて岡崎拓であることを伝える。拓は想像の咲を抱きしめて泣いた。そんな拓をしおりが抱きしめた…。

拓は機能性神経症状症(※心の葛藤が麻痺などの神経症状を突然引き起こす)だった。徳重が「脚はここにある」「立つことができる」「岡崎拓はここにいる」と伝える。拓も徳重の言葉を復唱し、見事に立てる。

その後、父・浩司(東根作寿英)は拓の18歳の誕生日を祝う。拓の希望で父親と子供の頃行きたかったヒーローショーに行く。父は子供時代を奪ったことを謝罪したが、拓は時間は戻らないのでこれからの話をしようと伝える。

終盤。徳重がソーシャルワーカー・刈谷晋一(藤井隆)に拓の今後のケアについて話す。刈谷は「今は人に頼ることが難しい時代ですけど」と言うと、徳重が「時には頼ることも大切」と語った。

整形外科の新米医師・滝野みずき(小芝風花)は総合診療医になると決めたが、徳重のような医者になるのでなく、「滝野みずきだからなれる医者になる」と誓うのだった。

ラスト、アナウンサーの堀田義和(津田健次郎)が患者として登場し、病名が癌と告げられて…。(つづく)

患者の病名や社会課題

2話の患者・拓はヤングケアラーでした。そして、拓が足が動かない原因は、「機能性神経症状症」でした。ストレスが原因で身体の機能に症状が出る精神疾患の1つです。

ヤングケアラーの苦しみに涙

感想

第2話は、ヤングケアラーの少年の苦しみに涙・涙な回でした。そして、徳重先生の寄り添う口調、やさしさが今回も良くて、こんな先生に診てもらいたいですね。でも、まだまだ総合診療科は新しい分野なので、患者役の小峠さんの 「専門の先生に診てもらいたい」という意見がリアルなのかもしれませんね。

さて、次回は津田健次郎さんがメインゲスト。喉の不調に悩むアナウンサー役です。声優として活躍中の津田健次郎さんが“声”に関わる仕事をする者の葛藤を演じます。命か、声か…。つらい展開になりそうですが、見届けますよ♪

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3話「どの道を選んでも」

あらすじ

アナウンサーの堀田義和(津田健次郎)に下咽頭癌が見つかった。外科の康二郎(新田真剣佑)は「最も有効な手段」として手術を薦める。しかし堀田は「声」の変質を恐れて手術を拒否。セカンドオピニオンとして総合診療科の受診を希望する。徳重(松本潤)は堀田の「声を失えば、自分は死んだのと同じ」という意見と向き合う。だが、完治を第一に考える康二郎とは意見が対立することに。そんな中、徳重の師匠・赤池(田中泯)がふらりと現れて…?

ネタバレ

 堀田は「声」を武器に、番組だけでなくCMや公共施設のアナウンスなどでも引っ張りだこの人気アナウンサー。そんな堀田は、家族に病気を明かさず一人で悩みを抱えていた。そんな堀田に、徳重は「僕たちは、堀田さんが、気持ちや考えを整理できるよう、お手伝いはできます。ですが、ひとつだけ覚えていてください。どの道を選んでも、あなたの人生はこの先も続いていくということを」と告げる。

完治を第一に考え「対話より説得」を要求する康二郎は、徳重のことを「甘い」と批判。徳重は「患者の声を聞かず正しい現実を押し付ける医者もまた甘い」と反論し、2人は対立。

屋上にて。徳重は康二郎と話す。徳重は、手術をすることに変わりがなくても「それはゴールじゃない」、患者だけではなく康二郎にも「納得」が大切で「ただ意見を押し通して、病巣を切り取っても、本当の意味で病気を治したとは言い切れない。それは悔しいじゃないですか。医師も患者も、納得し一つの道を選ぶ。面倒かもしれませんが、それが命と向き合う、医師の責任だと僕は思います」と告げる。

<本当に病気を治す>とは何を意味するのか?という深いテーマになっています。手術が最善であっても、患者が納得して受けるのとそうでないのとでは大違いですよね。

その後、堀田との対話のシーンにて。康二郎が堀田に「命あってのお仕事ではないでしょうか」と告げる。堀田は「わかってるよそんなこと! そんなこと言われなくてもわかるよ!」と声を荒げる。そして、堀田は「声は私の宝です。誰に言われたわけでもないけど、私の人生で、唯一ちゃんと育ててこられたもの。この声で、家族を守ってきたんです」と語る。

堀田は世界陸上の担当が決まった時、娘が自慢の父親だと喜んでくれたという。康二郎は医師である自分の父が医師でなくなっても父は父であることを伝える。

徳重と康二郎に話を聞いてもらった堀田は、「先生、怖いです」と本音を明かす。徳重は、手術も治療も決して簡単な道ではないが「どの道を選択されても、最後まで堀田さんの隣にいると、約束します。僕は、そういう医者でいたいので。これからも、あなたの話を、あなたの声を、聞かせてください」と優しく語りかける。

康二郎は徳重に患者との「対話」より「説得」を要求していました。でも言葉巧みに説得されると、人の心はかたくなになってしまうもの。『北風と太陽』の寓話ではないですけど、康二郎による説得は患者の声を聞かず正しい現実を押し付けるもので、いわば北風。徳重先生みたく寄り添ってくれる、太陽みたいな接し方だと本音もさらけ出したくなりますね。

堀田は番組で手術を受けることを報告。家族もテレビ中継を見守った。その後、手術の直前、康二郎は過去の手術経験と共に「手術の腕には、自信があります」と堀田に告げる。堀田は「頼もしい。先生、嘘がないから」と笑顔になった。

堀田の手術は無事に成功した。堀田の妻と娘は堀田を温かく支えている。一方、徳重と滝野(小芝風花)は、2人に助言しに来てくれた赤池登(田中泯)を見送った。(つづく)

総合診療医の3つの柱

3話劇中で、現代の赤ひげ先生こと赤池先生が、総合診療科に来たばかりの滝野に、病院総合診療医には三つの柱があると語っていました。

(1)ゲートキーパー(病院の門番):問診から病態を特定、診断する。※第1話のケース。

(2)ファミリーメディスン(地域連携):地域と連携し退院した後の患者の生活を考える。※第2話のケース。

(3)コンダクター(専門医と連携):専門家の先生と連携して患者の治療をする。※第3話のケース。

3話の患者の病名

3話の患者・堀田義和(津田健次郎)は下咽頭癌(かいんとうがん)。下咽頭癌は舌の付け根から食道の入り口までの範囲にできる癌。 初期症状はのどの違和感など。進行すると、のどの痛み、食事の通りにくさ、声がれ、首の腫れなどが起こります。進行するまで症状が出にくく、症状が出た時には癌が広がっていたり、首のリンパ節に転移していることが多いです。

津田健次郎の説得力

感想

第3話は声か命かの選択を迫られるストーリー。人気声優の津田健次郎さんが「声が宝」というセリフを発すると説得力がスゴイです。もし津田健次郎さんが声に影響を及ぼす手術を受けることになったら…と思うと、視聴者としても心苦しいストーリーでした。津田健次郎さんが演じるからこそのリアリティでしたね。

このドラマは、ここまで、他の科の先生が徳重に次々と魅了されていき、徳重先生の味方になっていく展開になっています。第1話で整形外科の滝野(小芝風花)が、第2話で小児科医の有松しおり(木村佳乃)が、そして今回の3話で外科の康二郎(新田真剣佑)も対話の大切さを知って、徳重との対立関係が解消。なんだか少年漫画にありがちな展開。最終盤ではきっとピンチになった徳重先生をフォローしてくれるんじゃないかなあ。きっと。

ただし、悲しかった場面もありました。康二郎が父で外科部長の東郷陸郎(池田成志)に堀田の手術前に話をして笑顔になってくれたことを話すと、陸郎から「言葉で命は救えない」と冷たく言われてしまったこと。

今回で康二郎は徳重先生に魅了されたと思いますが、その父・東郷陸郎は手ごわそうです。病院経営を管理しており、北野院長(生瀬勝久)が新設した総合診療科に対しても懐疑的な人物。なので、最後まで徳重先生の敵側(?)の人物として君臨しそうですね。

【19番目のカルテ】3話視聴率と感想!津田健次郎だからこそ迫真と話題! | dorama9

4話「誰かと生きるということ」

あらすじ

糖尿病の安城耕太(浜野謙太)は内科に通院中。妻の早智(倉科カナ)が食事管理を徹底するも、耕太の検査結果は一向に良くならない。苛立つ早智は「主治医の鹿山(清水尋也)の指導が悪い」と病院にクレームを入れる。
そんな中、鹿山は安城夫婦を総合診療科に丸投げ!?  徳重(松本潤)は、耕太を鹿山が、早智を滝野(小芝風花)が診ることを提案する。ところが滝野は鹿山と意見が合わず言い争いに。安城夫婦の溝も深まるばかりで…!?

ネタバレ

患者に寄り添う滝野。一方、鹿山は寄り添う必要はないと思っていた。当初、理念が違う2人は対立していたが…。

徳重は「疾患と病(やまい)で人は苦しむ」「患者が総合診療医に求めることは?」「見えないものを一歩引いて可視化する」「森を意識しながら木を見る(俯瞰して物事を見る)」などの台詞で、滝野たちにヒントを与えながら見守っていく。

滝野と鹿山は、協力しながら問診に取り組んでいく。

鹿山は耕太にストレスがかかっていると気づく。話を聞いていくと、色々なことが断りづらい仕事状況であると知る。

早智は、耕太のために頑張っているのに数値が一向に改善しないことと、10分で終わる鹿山の診察もあって、イライラしていた。しかし、滝野の問診で、早智が違った顔を見せる。

早智は「優しい男は優柔不断だよ」と微笑みながら言う。耕太と結婚した時の思い出を滝野に打ち明ける。結婚式で耕太を介抱した話を、うれしそうに語った。優しすぎる性格から招待客のお酒を断れず、酔い潰れてしまった耕太。その姿に「本当に幸せにしてくれんの?」と聞く早智。耕太は「する! さっちゃん、幸せにする! 絶対幸せにする!」と宣言する。「すてきよね。思い出」という早智。

倉科カナさんのウェディングドレス姿が綺麗すぎました。視聴者からも絶賛の声が相次いでいましたね。

滝野と鹿山は、わかり始めた。疾患は糖尿病。それをきっかけに夫婦関係がギクシャクしてきた。これ全部を含めて病(やまい)である、と。

ある日の診察にて。徳重先生も入って、夫婦から話を聞くことに。早智と耕太は2人とも「離れた方がイイ」と思っていて、離婚を考えていた。早智が帰ろうとするので、滝野は「ここは夫婦のカウンセリングの場でなく、病気に向き合う場です」と諭す。

早智は耕太が私のことを煩わしいと思っていると言う。毎朝、弁当を渡す時、耕太がいつも嫌そうで悲しそうな顔をしているからだ。

滝野と鹿山は、本音を言えないことでのストレスは病気に繋がると耕太に伝え、話してくれるよう促す。

耕太は営業マンだが、付き合いで外食することがある。でも帰宅後、弁当はいつも空っぽだ。早智が「捨てていたの?」と疑うと、耕太は「食べてた」という。ダブルランチをしていたのだ。

耕太の父も糖尿病のため、母が苦労していた。耕太は父と同じようになって、早智を苦労させてしまうかもしれないと嘆く。子どもや老後のことが怖かった。会社では病気を打ち明けて空気を壊すのが怖かった。

早智は言って欲しかったというが、耕太は愛する早智を怒らせて悲しませるのが嫌で言えなかったという。早智は「私の人生にはもう耕太がいるの」と寄り添う。

徳重は「誰かといるとすれ違いが起きるが、誰かといるから温もりがある」と伝える。

耕太は「さっちゃん幸せにするって嘘ついた。約束できない。それでも僕はさっちゃんと一緒にいたい」と言う。夫婦は和解に至る。

その後、耕太は会社に病気を報告し、受け入れてもらえた。一方、理想を追い求め過ぎていた滝野は、総合診療医が患者に求められていることは話を聞くことをでなく、病気を治療することだと理解した。

ラスト。東郷外科部長が「病院内の雰囲気が以前と変わってきているね。次期外科部長」と、茶屋坂(ファーストサマーウイカ)に話していて…。(つづく)

4話の患者の病名とテーマ

4話の患者の病名は糖尿病。そして疾患だけでなく病の全体を見ること、つまりマクロで見ること(俯瞰して見ること)がテーマとして描かれていきました。

俯瞰で見るということ

感想

森を意識しながら木をみる」というワードが印象的でした。俯瞰で見るということですが、とても大事なことですね。ちなみに看護学校の授業の一環として、関連図を書くことがよくあるそうです。関連図には「病態関連図」と「全体関連図」の2種類があります。全体関連図では家族背景や入院前の生活習慣など病気と直接関係していないものの、これらの事柄により生活に障害が起きることがあるため、書いて視覚化していきます。ドラマ第4話の例でいえば、疾患の周辺である生活環境を問診していくことで、ダブルランチをしていたことが分かったり、夫婦で本音を言えないストレスが見えてきましたね。

そして4話でポイントだと思ったのは、話を聞くことはあくまで手段であり、目的は治療であることを滝野が認識した点。理想に酔っていても意味はないです。鹿山メイン回でしたが、若手医師・滝野みずきの成長回でもあった回だと思います。

次回は茶屋坂(ファーストサマーウイカ)メイン回になりそう。怖くて厳しい雰囲気の茶屋坂ですが…総合診療科をつぶす気でしょうか。

【19番目のカルテ】4話視聴率と感想!松潤の「森を意識して木を見る」が深いと反響 | dorama9

5話「心はどこにある」

あらすじ

心臓血管外科の茶屋坂心(ファーストサマーウイカ)は、卓越した技術を持つスター医師。そんな彼女の最近の関心ごとは、院内の雰囲気が以前と変わったこと。そして茶屋坂は、その「変化」の中心にいる徳重(松本潤)のとある過去を知ったことから、過剰なまでの興味と追求を徳重に向けていく──そんな中、茶屋坂の母・愛(朝加真由美)が、重篤な状態で魚虎総合病院に救急搬送される。それを機に茶屋坂の心身に異変が起きて……?

ネタバレ

茶屋坂は、康二郎(新田真剣佑)に止められたのにもかかわらず母・愛(朝加真由美)の執刀をする。
術後、座り込んで笑っている茶屋坂。

目覚めた愛は言葉がうまく出ない。右半身麻痺が残ったようだ。
東郷陸郎(池田成志)は茶屋坂にしばらく休むよう提案される。
だが、茶屋坂は心臓外科医としてのキャリアを失いたくないため、自宅介護でなく施設に入れる決断をする。

ソーシャルワーカーの刈谷(藤井隆)からの説明もあまり聞かずに、茶屋坂は入所のサインをしようとする。
だが、途中で文字が書けなくなる茶屋坂。
後輩の指導のときも震えてメスを落としてしまう。

家族のことを切って、後遺症が残ってしまって、心身にダメージを負ってしまった感じですね。他の病院に任せれば良かったのに、と思いましたが、それは言ってはダメなんですかね(笑)

徳重晃(松本潤)は院長の頼みで、茶屋坂と話すことに。
徳重は「バイオの問題ではないなら、サイコかソーシャルか」と診断していく。
徳重によると、総合診療医はバイオ(肉体)・ サイコ(精神)・ソーシャル(社会)の3つの視点から患者をみるという。

  • 【ソーシャル・社会的な視点】茶屋坂は優秀な心臓血管外科医。積み上げてきたキャリアがあり、若手の育成もしている。
  • 【サイコロジカル・心理的な視点】茶屋坂は、母親の一人娘、母を一人にさせるのは心配。

徳重は、茶屋坂が「医師」と「ひとり娘」の2つの自分に直面し、冷静に自分自身を見れていないと指摘。

徳重は立ち去ろうとするが、茶屋坂が「母親だから」と叫ぶ。続けて「母親だから(縁を)切れない。見捨てるなんて ダメでしょ。そんなことしたら 怒られる」という。

徳重は「人には倫理、道徳といった規律が必要です。けれど、それがあまりに強くなると『正しく生きるべき』『いい子になろう』と自分自身を縛ることになる。縛られたらその反発や反動が強く現れることがある」という。

徳重は、茶屋坂の話を聞かせてもらう。茶道の師範である母は「どうして言われたとおりにできないの?」、「あなたのためなのよ」と言い、しつけに厳しかった。初めてタバコを吸っているのを見られたときの母の目を茶屋坂は忘れられない。母は「あなたって本当に私の行ってほしくない方向にばかり進む」と嘆いていた……。

徳重:「親子だから、血が繋がっているから通じ合える。それは幻想かもしれません。家族だとしてもともに生きていくのが正しいとは限らない
茶屋坂:「でもママは大変なの。可哀想なの。私がいい子じゃないから悪いの」
徳重:「お母様にはお母様の大変さがあったのかもしれません。でもそれは彼女の事情です。あなたがそれをすべて背負いこむことはありません。それに、誰かのためにここまで心を痛めるあなたはとても優しい人です

茶屋坂の目から涙がこぼれる。
徳重は一度離れてみることで見えるものがあると助言。

その後、茶屋坂は母に「私 一緒には暮らせない。ごめんね。ひどい娘で」と告げた。
だが母は「ありがとう。心臓。助けてくれて」と感謝してくれた。

帰宅する徳重と茶屋坂。茶屋坂は「人の心はどこにあると思う?」と質問。
徳重は「ないと思います。医学的に心という臓器はありません。でも、好きな人を見たとき胸は高鳴り、誰かに傷つけられたとき瞳は潤む。あなたと私。その間に心は生まれると僕は思っています。」と告げた。

東郷陸郎(池田成志)は康二郎(新田真剣佑)に院長選挙にでると告げ、赤池登(田中泯)の手紙を捨てる。(つづく)

5話の患者の病名とテーマ

5話の患者の茶屋坂愛(朝加真由美)は急性大動脈解離でした。でもメインの患者というか、徳重先生が話を聞く相手は茶屋坂先生でしたね。茶屋坂先生の病名はハッキリ診断されていませんでしたが、心の病気であることは間違いないでしょう。母のオペを担当したり、母の介護という現実に直面し、心身に不調をきたしていましたから。
テーマとしては教育虐待や、親子問題、過去のトラウマに向き合うことなどが挙げられます。茶屋坂先生は徳重先生に語りながら、母親への複雑な感情やトラウマと向き合い、心を整理していきました。

母との“鎖”を断ち切る

感想

5話は茶屋坂(ファーストサマーウイカ)メイン回でした。厳しすぎる母親に育てられた茶屋坂ですが、それでも母を捨てることは出来ません。「私がいい子じゃないから、ママが大変なの」って、そんなに自分を責めなくても!と見てて辛かったです。

茶屋坂が最終的に母を施設に入れることになって良かったと思いました。親と子は必ず一緒に暮らすもの。親は子供を無条件に愛している。そんな家族愛なんて幻想だと思います。離れた方がいい親子もいる。そんな現実を徳重先生がちゃんと教えてくれてよかったな、と思いました。
茶屋坂先生が母との“鎖”を断ち切って新たな一歩を踏み出せたように、徳重先生の助言に救われる視聴者も多くいると思いますよ。

【19番目のカルテ】5話視聴率と感想!「あなたと私の間に心が生まれる」が名言! | dorama9

6話「最期への旅路」

あらすじ

末期がん患者のターミナルケアの依頼を受け、徳重(松本潤)は、滝野(小芝風花)に担当を任せることに。
患者の辰(石橋蓮司)は「かっこよく死にたい」と希望を伝える。だが、辰と同居している次男の龍二(今野浩喜)と、離れて暮らす長男の龍一郎(近藤公園)、それぞれの複雑な想いを知る滝野。
最期を迎える患者本人の願いと家族の葛藤を前に、滝野は医師として何ができるのかと思い悩む。そんな中、赤池(田中泯)がこっそり魚虎総合病院にやってくる。

ネタバレ

辰は大工として懸命に働き、何人もの弟子を育ててきた。本人は人生の終わりを受け入れていて、最後は映画スターのように「かっこよく死にたい」と滝野に伝える。

病に苦しみながらも、滝野にしっかりとあいさつをし、できることは自分でやろうとする辰。それでも確実に衰弱していく辰。

看取りの経験が初めての滝野は、辰に寄り添い、アトリエも見せてもらってダチ(友達)になる。

滝野は、徳重の師匠・赤池登(田中泯)から「本当に終末期の患者に『これから』はないのか? 『これから』がどんなに短くても、最後の瞬間まで、人生は続く。それに付き添うのが我々だ」という言葉を授かる。

龍二は兄と喧嘩してしまう。兄が滝野に父がいつ亡くなるのかという趣旨のことを聞いたからだ。

龍二は父の苦しさを目の当たりにして、治療の再開を求める。だが抗がん剤は体への負担があるので勧められるものではない。龍二は怖気づいたという。母の最後のとき間に合わなかった、本当は(遠くて会えない)兄の気持ちも分かるのに…、「母のときの悔しさを晴らしてるだけかも」と龍二。週1の訪問の滝野は、「毎日そばにいる家族は、つらくて当然です」と寄り添う。

その後、徳重は「つらいね」と滝野の気持ちに寄り添う。滝野は「つらいです。悲しいです。治したい! そのために医者になったんです」と本音を吐露し、泣いた。徳重は人生を航海に例え、より良い旅になるように最後まで一緒に船を漕いで進むことができると言いい、「せっかく船に乗り合わせたんだから大切に」と助言。

滝野は辰のために食事会を開く。家族や友人たちが集い、滝野は、辰と亡き妻の思い出の“ディスコ”を再現した。滝野が辰を看取り、死亡を伝える場面が丁寧に描かれていく。龍二と妻子、愛知県に暮らす長男の龍一郎と妻子は電話で立ち会った。

帰り。滝野は大工だった辰が建てた家たちがある町や、自分の心にも辰が生き続けているという。

ラスト。徳重が夏休みを取って、赤池がいる島を訪れる。(つづく)

6話の患者の病名とテーマ

患者は半田辰(石橋蓮司)で、肺がんステージ4。テーマはターミナルケア(終末期医療)。滝野(小芝風花)が在宅ケアを望む患者の訪問診療を担当します。

石橋蓮司の迫真の演技

感想

石橋蓮司さんが、弱々しい息遣いや表情でリアルな患者さんに見えて、迫真の演技でした。前クールの日曜劇場『キャスター』では地元の大企業の会長・景山という悪役を演じていたのですが、今回はちゃんと病気のおじいちゃんに見えるので役者さんは凄いです。

滝野先生の「治したい」と本音が漏れるところはもらい泣きしてしまいました。治したいけれど、治せない。そのとき、医者は何ができるのか。滝野先生は最後まで一緒に船を漕いで、看取りましたね。こんな先生が最期に一緒にいてくれることは幸せかも、と思いました。

SNSでは、自身の家族を看取った経験を重ねて「人ごとと思えない」「母の時を思い出す」「涙が止まらない」などの反響がありました。

【19番目のカルテ】6話視聴率と感想!石橋蓮司の演技に視聴者涙 | dorama9

7話「最終章!お前には、話さない」

あらすじ

滝野(小芝風花)に診療を任せ、師匠の赤池(田中泯)が暮らす島に夏休みを利用してやってきた徳重(松本潤)。徳重にとっては総合診療医としての原点とも言える島で、師弟は穏やかな時間を過ごす。
しかし徳重は、赤池のふとした動作や言葉に小さな違和感を感じ、ある「疑念」を抱く。それでも飄々としている赤池に、徳重はついに切り込むが…!? 明かされる徳重の過去、師弟の出会いと絆。そして赤池が抱えた嘘とは──
一方その頃、徳重の留守を預かった滝野は、康二郎(新田真剣佑)からの依頼で、手術に不安を抱える患者・小田井の診療に加わることに。滝野が奮闘する中、次期院長選に向け、収益重視の東郷陸郎(池田成志)が勢いを強め、院内には緊張感が漂い始め、物語は最終章へと向かっていく。

ネタバレ

康二郎の発案で、小田井の手術の執刀医は、滝野・鹿山と同期で3年目の心臓血管外科専攻医・戸田勝久(羽谷勝太 )に決定。康二郎は心臓血管外科を茶屋坂のワンマンでなく、若手も学ぶ必要性を訴えた。茶屋坂は渋々、承諾。

滝野は、手術に不安を抱える患者・小田井(マギー)の不安を受け止め、手術に同意してもらう。

康二郎は、初の手術に不安な戸田に、失敗していい手術はないから茶屋坂も助手としてつくことを伝え、「月並みな言葉ですが、あなたは一人ではない。そういうことだと思います」と勇気づける。茶屋坂も小田井のフォローに余念がない。自分もそうしてもらって成長してきたからだ。結果、手術は無事に成功した。

一方、次期院長選に向け、総合診療科の廃止によるコストカットを掲げる東郷陸郎(池田成志)は、息子・康二郎が滝野と連携していることを「裏切り」と断罪した。

康二郎は、滝野たちが集まる休憩所を珍しく訪れる。休憩所のテレビには、第3話に登場して下咽頭がんと診断されたアナウンサー・堀田(津田健次郎)が情報番組に復帰する様子が映される。かつての患者の回復に、滝野だけでなく康二郎も笑顔になった。

そのころ、島では…。島を発つ時間が迫る中、医師として向き合おうとする徳重に対し、頑なに身体の不調を明かそうとしない赤池。徳重は、赤池がバッド・キアリ症候群を患っていることを見抜く。命に関わる病気なのに、赤池は治療を拒否する…。

ラスト、徳重の前で、赤池が倒れた。徳重がドクターヘリを要請するという緊迫した場面で7話の幕が閉じた。(つづく)

7話の患者の病名とテーマ

患者・小田井の病名は、心筋梗塞、左前下行枝高度狭窄です。短枝バイパス術を戸田先生がすることになりました。

バッド・キアリ症候群とは、肝臓から心臓へと血液を運ぶ重要な血管である肝静脈や下大静脈が閉塞あるいは狭窄することによって発症する稀少な血管疾患。患者は赤池先生です。

赤池先生が倒れる!

感想

最終回を前にして、赤池先生が倒れるという急展開。赤池先生の「嘘」は病気だろうなあと予想はしていましたが、あまりに徳重先生と赤池先生の師弟関係のシーンが凄く良くて、引き込まれていて、忘れてましたよ。こんな残酷な展開…。

なぜ赤池先生は病気を隠しているのでしょうか。次回あらすじでは、黙秘して、治療を拒否してしまうようですが……。生きることについて、最終回はテーマになっていきそうですね。(終わるのは寂しいですが)楽しみです。

【19番目のカルテ】7話視聴率と感想!8話で終了の告知に「短い」「早すぎる」の声 | dorama9

最終話(8話)「ひとを、診る人」

放送日:9月7日 日曜 21:00 -22:09 TBS ※15分拡大

あらすじ

徳重(松本潤)の前で倒れた赤池(田中泯)。徳重は、赤池がバッド・キアリ症候群を患い心不全を起こしていることを見抜き、魚虎総合病院に緊急搬送する。一命は取り留めたものの、抜本的治療となる肝移植を行わなければ赤池の余命は一ヶ月程だ。
目覚めた赤池は以降の治療を拒否し「一言も喋らない」と宣言する。問診を武器とする総合診療医は、患者に黙秘されてしまうと何もできない…。
問診と治療の道を断たれた徳重は、赤池を救うため驚くべき決断を下す─。
「生きる意味」を問う赤池に、徳重はどんな答えを出すのか!?

ネタバレ

総合診療科に高校生の高岳恵生と母がやってきた。1ヶ月近く咳が止まらないという。滝野は原因を探るべくいろんな科の医師に相談する。

第2話に登場した岡崎拓(杉田雷麟)が、再び徳重のもとを訪れた。高校に行かず、亡くなるまで病の弟の面倒を見ていた拓は、徳重たちに高卒認定試験を受けることを報告。医療系の大学に進むことも考えているという。「めちゃくちゃ怖いって今もなるし、いいのかなって動けなくなることもあるけど、ここに来たら、先生がいる。僕も、誰かのそういう人になりたいです」と語る拓に、徳重は「本当に、ありがとう」と感謝した。

徳重は救急救命医の荒畑(吉田鋼太郎)を訪ねて推薦の書類や、住民票除票書類を手に入れた。

院長選が行われる。演説をする東郷陸郎。息子の康二郎が小児科の縮小と総合医療の廃止を掲げていることを追及。陸郎は慈善事業ではないと一蹴するが…。

康二郎は「制度からこぼれた人をいなかったことにできますか?優しさだけで医療は成り立たない。でも、優しさを失くてしてしまったら僕たちは医者ではいられない」と語る。
有松が一人で拍手する。
院長の北野栄吉(生瀬勝久)が「もう言うことはなくなってしまったが、何かを変えるのは時間がかかる。頑張りますのでよろしくお願いします」とアピール。

院長選は中止になった。立候補していた東郷が降りたのだ。
廊下で北野が陸郎に声をかけ、相談なく総合診療科を新設したことを謝る。衝突しても話し合うべきだった、と。
北野はお金を集めるし、10年後には利益を出すと言う。
陸郎は「妖怪銭集め」と茶化し、10年は長いという。
仲良く言い争う2人…。

滝野は赤池に、咳が止まらない女子高生のことを相談する。
赤池は「病名をつけようとしなくてもいいよ。その子の苦しさは名前をつけなくても、そこにもうあるんだから」とアドバイス。

総合診療科にて。徳重が赤池の問診をする。
そして赤池を救うため驚くべき決断を下す─。
徳重の決断とは…徳重がドナーになることだった。
赤池には家族がいなかった。
臓器売買の危険があるため、原則として親族のみで、親族以外の提供は認められない。
そこで身元の保証、同居していた記録、ドナーとして問題がないか、利害関係を避けるため担当医から外れることなど、必要なことを説明する徳重。
ドナーの移植は左葉。体への負担はゼロではない。でも肝臓は再生能力が高く機能は再生する。
赤池は開腹手術で、今の肝臓は全摘。再生には時間がかかる。

徳重の説明を聞いた赤池は、メリットが天寿を全うできることと聞いて「生きてどうする?」という。全部やってきたから、もうあがくことない、という。そして、総合診療科がなかなか受け入れられず、途方もない夢にしがみついてきたが正しかったのか分からないと話す赤池。
徳重は「僕達が見ているのは夢ですか?目の前には助けてほしいと願う患者さんがいる。僕にとってそれは現実です」「先生、教えてください。なぜあのとき畑に種を巻いたんですか?なぜ滝野先生の質問に答えたんですか?なぜ……。なぜ諦めようとしているんですか?」「 総合診療科はようやく始まったばかりじゃないですか。見届けましょうよ。あなたが始めたことが 正しかったのか 間違っていたのか。どちらの答えでも、僕は一緒に背負う覚悟でここにいます」と伝える。
滝野は「私も何でも治せるお医者さん 私は諦めるつもりはありません。一人じゃなければ なれるかもしれないと知ったので」という。

徳重や滝野の言葉を受け、赤池は生き続ける決断をした。徳重がドナーとなり、赤池は生体肝移植手術を受けた。

総合診療科にて。滝野は恵生に「咳の原因は長引いている風邪」と診断。
恵は「ごめんなさい 私 風邪なんかでこんな…」と言うが…。
滝野は「不安だったよね」と寄り添い、喉を休ませることなどを助言する。

赤池は医師として復帰。総合診療科も存続が決まり、徳重と滝野は引き続き総合診療医として勤務することになった。

最終話エピローグ

数カ月後。滝野は横吹(六平直政)と話をして、しもやけについて助言する。
食堂では医師たちが以前よりコミュニケーションを取っている。
その様子を微笑みながら見る康二郎。
北野と東郷が総合診療科の支援を求める書類を持って厚生労働省に入って行く…。

離島の診療所では、赤池が医師として復帰。大学での講演では総合診療医として「誰かにほんのちょっとだけ優しくなる」ことを説く。

徳重は、第1話の患者・黒岩百々(仲里依紗)と商店街で偶然再会。誰にも理解されない全身の痛みに苦しみ、徳重によって「線維筋痛症」と診断された黒岩は、痛みに悩みながらも、症状に合う薬や適切な対処法のおかげでだいぶ良くなったと語り「あの時、先生が一緒に頑張ってもらえますかって言ってくれたから。あきらめないで本当によかった」と笑顔。
徳重にとって黒岩は総合診療科で初めて診た患者だ。徳重は、「あの時、黒岩さんが初めて笑った顔。ずっと覚えていると思います」と告げる。

院長選の中止によって総合診療科の存続が決まり、徳重と滝野は引き続き総合診療医として勤務している。ラストは徳重がカメラ目線で患者に話を聞かせてくださいと告げて、幕が閉じた。

(おわり)

諦めない、徳重の決断に涙

赤池先生を演じる田中泯さんの想いがにじんでくる演技が圧巻。でも徳重役の松本潤さんも負けていません。見事に受けて立っていましたね。総合診療科での対話シーンは見入ってしまいましたよ。お二人とも、すごく良かったです。

なぜ諦めるんですか?と問う徳重。目の前の現実の患者を諦めない徳重。まさか、まさかの決断でした。師匠のためにドナーになるなんて。なかなか出来ることではありません。涙腺が刺激されましたよ。
でも、肝臓は再生能力が高いんですね。徳重先生のことも心配だってので、術後、赤池先生と徳重ともに元気そうで安心しました。

麻薬取締法違反(共同所持)容疑で9月3日(水)に逮捕された清水尋也容疑者は、内科医の鹿山慶太役でレギュラー出演していました。最終回では清水容疑者の出演シーンを全カットして放送。これが有料の作品なら違ったのでしょうが、地上波ドラマのため苦肉の策となりました。制作スタッフの皆さん、急きょの対応、お疲れ様でした。無事に放送してくれてありがとうございました。

【19番目のカルテ最終回】視聴率と感想!編集に違和感なし、続編待望の声も! | dorama9

【19番目のカルテ】の原作ネタバレ

ドラマ【19番目のカルテ】には原作漫画があります。

原作 「19番目のカルテ 徳重晃の問診」
著者 著者:富士屋カツヒト、医療原案:川下剛史
掲載 月刊コミックゼノン(WEB版:ゼノン編集部)
単行本 既刊:12巻(ゼノンコミックス/コアミックス)※2025年9月20日時点
  • 原作は漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」。
  • 「19番目のカルテ 徳重晃の問診」は完結していない。
  • 2025年9月20日に最新刊(12巻)が発売予定。

原作のあらすじ(ネタバレなし)

3年目の女性医師・滝野は物語の中で見た「なんでも治せる」お医者さんに憧れている。だが滝野は、細分化された専門領域でそれぞれの専門を極めることを是とする医者のシステムの中で、理想と現実のギャップに悩んでいた。そんな中、滝野の前に、患者という“人間そのもの”を診察し、治療する総合診療医・徳重が現れる――!

1巻~2巻のネタバレ

整形外科の若い女性医師・滝野は、総合診療医・徳重と出会います。

1巻~2巻の主要な患者はこちら↓

  • アナウンサー:下咽頭がんで、声が出ない。
  • トラック運転手:慢性的な疲れや体調不良。

診療とは患者を全体として診ることが描かれていきます。そして、滝野は検査だけでは分からないことがあると知っていきます。

3巻~4巻のネタバレ

3巻~4巻では、滝野が本格的に総合診療科で働き始めます。

院内では、収益になりにくい「総合診療科の不要論」が出てきます。

3巻~4巻の主要な患者はこちら↓

  • 感染後に長引く倦怠感を訴える患者。
  • 原因不明の皮膚疾患に悩む子ども。

滝野が精神科や小児科、救急医など、他の科の医師たちと積極的に連携を取っていくようになります。

5巻~6巻のネタバレ

5巻~6巻の主要な患者はこちら↓

  • 歯医者にも行けない契約社員の青年。「掌蹠膿疱症」(しょうせきのうほうしょう)。
  • 身を削って生活しながら、司法試験合格を目指す受験生に痛みが襲う。眼部帯状疱疹」。
  • 失神症状を起こした女子大生。
  • 糖尿病の患者。お孫さんの持ってくるお菓子をどうする?
  • 転勤して喘息が悪化した患者。

6巻では、徳重や滝野たちが「訪問診療」に挑戦していきます。病気だけではなく、住居を、家族を、暮らしを、全てを治療する展開になります。

特に印象的なのは末期がんの高齢患者のエピソードです。末期がんの在宅ケアをすることになった滝野。高齢の患者は「自宅で最期を迎えたい」と望んでいました。滝野は、患者が最期を自宅で過ごすため、どのような支援が必要か、医師に何ができるのか、悩みながら接していきます。

7巻~8巻のネタバレ

7巻~8巻の主要な患者はこちら↓

  • 母娘による老老介護。60代の娘自身も病気を抱えている。
  • セカンドオピニオン。
  • 生後6か月の赤ちゃんを抱える片頭痛の女性。
  • ユーチューバーの皮膚科医。

印象的なのは弟の介護を続けていた青年・岡崎のエピソードです。徳重や滝野たちは、「弟が亡くなって、どこかホッとしてしまった自分が許せない」という岡崎に寄り添っていきます。

介護される側だけでなく、介護する側の方も見る必要性が描かれました。いわゆるヤングケアラーの問題です。滝野は患者(介護される側)の周囲で苦しむ人がいるという、視点を持つことを学ぶのでした。

9巻~10巻のネタバレ

9巻~10巻の主要な患者はこちら↓

  • ダイエットをやめても、体重が減り続けていく、20代女性患者。
  • 妻の入院中、ワンオペ育児を続ける父親は、子供の歩き方の異変に気付かない。
    • 子どもは、くる病(骨の石灰化障害により弱い骨がつくられてしまう小児の疾患)という病気だった。
  • 繁忙期を迎えて休めない状況で、咳が止まらない高校教師・神沢。
    • 検査の結果、「結核」と診断される。
    • 徳重たちは患者の「受験を控えた生徒たちのために教壇に立ちたい」という願いに向き合う。
  • 病気は医者が必ず治せるという過度な期待をもつ腰痛患者。
  • リハビリに行かなくなりパーキンソン病が悪化してきた高齢女性。
  • 胃がんが告知され余命宣告された29歳の女性。

徳重や滝野は、日常の中の小さな「違和感」の後ろに潜む病気を診断していきます。また、滝野が患者の「死」と向き合うことに。

滝野は総合診療医としての働き方に希望を抱いていました。しかし「自分にしかできないこと」とは何か、と考えるようになっています。そんな中、若くして余命宣告をしなければならない胃がん患者・悠美子が現れます。

悠美子は小さな娘の母親でした。滝野は初めての余命宣告をします。徳重から「がん患者へのケアはガンだと伝えた時から始まっている」と言われた滝野は、悠美子の緩和ケアチームに加わり、可能な限り彼女の願いをかなえようと向き合います。

滝野は娘と一緒に夜の病院を探検してみたいという悠美子の希望を叶えるため、病院スタッフと協力して実現します。また、残された家族のため、笑顔で家族へのメッセージを残し、死後に配信されるように設定。その動画を見て、家族は笑顔になれるのでした。

こうして、滝野は患者の最期の時間に自分ができることを学ぶのでした。

最新刊(11巻)のネタバレ

トイレに頻繁に行く男性患者

富岡は過敏性腸症候群を10年以上患っています。恋人の桃花に「どうしてトイレばっかり行くの?」と聞かれても病気を打ち明けられいでいました。徳重は富岡が過敏性腸症候群ではなく「薬剤性腸炎」と診断。その後、富岡は桃花にも病気を伝えました。

桃花が食事中に倒れます。桃花は生理が重く、ピルを服用中でした。滝野は桃花を「気管支喘息」と診断。

桃花は、寄り添ってくれた富岡に「結婚しよう!」とプロポーズしました。

過労の医師のエピソード

最も未知で、最も重要な臓器・脳。それを専門とする脳外科3年目の医師・関は、自らの技量が周囲の医師と比べて、劣っているのではないかと悩んでいます。二浪しているため同期に負けられないと気負ってもいます。

関は、さらなる自己研鑽と経験を積むことを上司からも薦められています。手術、外来、オンコール、病棟管理、救急当番、当直と忙しい日々の中、新婚にも関わらず、次から次へと仕事を振られ、次第に追い込まれていき…。

徳重が関の過労に気づいて、関の診察をサポートしながら併診したいと、関の上司の長良先生に掛け合います。

長良はチャンスを与えて成長させたいという思いがあり、負荷は必要と思っていました。徳重は「同じ目的へ向かうのに、同じ道を行く必要はないと思います」「期待でなく信用し、間違った方へ行かないよう見守り、時々手を添える。それだけで十分」と伝えます。

その後、関は上司や先輩ともいい関係で仕事ができるようになっていきました。

*原作漫画の次巻(12巻)は2025年9月20日発売予定です。11巻はドラマ開始時点&放送中の最新刊となります。

ドラマ【19番目のカルテ】最終回結末の予想&考察

ドラマ【19番目のカルテ】の最終回結末を予想&考察していきます。

徳重(松本潤)の結末は日常が続く?

原作漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」は完結していません。なので、原作結末は未定。ドラマの最終回結末はドラマオリジナルになるでしょう。

本作はミステリー要素のない、一話完結型の医療ヒューマン作品なので、犯人は誰だ?!とかはありません(笑)。

連ドラ全体を貫く展開(物語の縦軸)を挙げるとすれば以下の2つ。↓↓

1つは、新米の整形外科医・滝野みずき(小芝風花)の成長。最終回では滝野が1人前の総合診療医となっていると思います。

2つ目は、東郷外科部長(池田成志)が総合診療科を潰す展開。東郷は総合診療科を快く思っていません。経営面での理由もあるでしょうが、北野院長(生瀬勝久)との対立も関係しているもよう。院長が総合診療科を新設したので、その科を敵視してるようです。

でも最終回になっても徳重晃と滝野が今日も患者と向き合って診察している…。そんな日常が続いていくエンドを予想。

総合診療科が潰されたり、徳重が追い出されることはないと願望を込めて予想します♪

徳重が19番目のカルテを完成させる?

追記:ドラマ最終章(7話以降)では、“総合診療医”の徳重晃(松本潤)が自身の過去や師匠の赤池と向き合っていくことが描かれていく、と分かりました。

6話ラストで、徳重は赤池のノートの「終末期医療」のページだけ何も書かれていなかったことを知ります。そして夏休みを取得して、赤池のいる離島へと向かうのでした。

7話では、徳重が赤池と過ごす中で、赤池のふとした動作や言葉から感じる小さな違和感が募っていく…とのこと。師匠が抱えた嘘とは?と展開します。

違和感や嘘というワードから、師匠の赤池自身が「終末期」の可能性があります。自身が患者だから「終末期医療」のページを書き残すことが出来なかったのかもしれません。

赤池は、このページを徳重に書いて完成して欲しい…。つまり、『19番目のカルテ』の完成を徳重が託されるのかな?と予想。

カルテとは、医師の診療記録カード。患者の病状・処置・経過などを記録しておくもの。診療簿。(出典:デジタル大辞泉)

でも、赤池のノートは診療記録カードでなく、後輩への教えをまとめた参考書のようなもの。ちなみに、ビジネスの世界では「顧客カルテ」というものがあります↓

顧客カルテとは、顧客に関するあらゆる情報を一元的に管理するためのデータベースです。(出典:GENIEE SFA/CRM編集部)

赤池のノートは総合診療科の医師としての情報をデータベース化しているものですね。

教科書であり、参考書といえるものですが、その赤池のノートは「終末期」だけ欠けているので、不完全。なので最終回は…。

徳重が赤池の最期と向き合う中で、医療における19番目の新領域である総合診療科の医師のための参考書(カルテ)を完成させる…。そんな最終回結末を予想します。(6話時点)

最終回は徳重が恩師を救う?

最終章(7話・8話)では、徳重が恩師の赤池先生と向き合います。7話では、あまり赤池のノートがクローズアップされていない印象でした。

それよりも、徳重が恩師の命を救う…という結末の方が濃厚になってきたと思います。

最終回(8話)では赤池先生が問診を拒否してしまいます。総合診療医は話を聞くことで、治療していきます。なのに患者が黙秘してしまうとは…。

問診できない徳重は、恩師の命を救うためにある決断をする…という最終回となっていきます。

一体どんな結末を迎えるのでしょうか。
最終回結末までの気になる点、チェックポイントは放送後に予想、更新予定です。

まとめ

・ドラマ【19番目のカルテ】のネタバレあらすじ全話
・原作のネタバレ
・ドラマ最終回結末の予想&考察
以上について紹介しました。

ドラマのネタバレあらすじは、毎話更新していきます!

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